摂取カロリーを減らす・消費カロリーを増やす方法
摂取カロリーを減らせれば脂肪の原因を減らせ、消費カロリーが増えれば脂肪を減らせます。
しかしきついトレーニングだと習慣化しなかったり、一過性ではリバウンドの可能性があります。
今回は日ごろから摂取カロリーを減らしたり、消費カロリーを増やす方法を紹介していきます。
筋トレしていてダイエットと重なる部分が出てきたので、そんなところも書いていこうと思います。
「そんなこと知ってるよ!」な部分もあるでしょうが、そこは読みとばすか確認作業だと思ってください…。
摂取カロリーを減らす方法
太る原因のカロリーを減らせれば自然と痩せてくるのは事実。
そのためどうにかして食べる量を減らすのが肝心です。
しかしそれが最も難しく、面倒だと感じる人は多いでしょう。
そこで誰でも・今日からでもできるのがこちらの方法。
・よく噛んで食べる
とにかく食べ過ぎないことを念頭に置いた方法です。
自分に適した食事量にする
今食べている食事量を「自分に適した食事量」に近づけることで食事制限をしていきましょう。
ダイエットでまず浮かぶのが「食事制限」ですが、ただ闇雲に食事量を減らしてもダイエットが続かない人が多いでしょう。
そんな人は自分に適した食事量(摂取カロリー)を把握しているでしょうか?
大抵の太っている人は総じて「食べ過ぎ」が原因で、食べ過ぎは「自分に適した食事量」より多いことをいいます。
そんな自分に適した摂取カロリーですが、自分の身長から一日どれだけのカロリーを摂るべきかがわかります。
とりあえず自分の身長から適正カロリーが分かる簡単な表がこちら。
男性
身長 | 一日の適正カロリー |
---|---|
160cm | 1961 kcal |
170cm | 2213 kcal |
180cm | 2481 kcal |
女性
身長 | 一日の適正カロリー |
---|---|
150cm | 1610 kcal |
160cm | 1830 kcal |
170cm | 2067 kcal |
男性の方が体格が良い(栄養を必要とする細胞数が多い)ため、同じ身長の女性に比べて1割増しのカロリーが必要です。
こちらは最低限のカロリー量で、大体はこれの1~2割増しのカロリー量になります。
座り仕事であまり身体を動かさないなら少なくなり、立ち仕事などで身体を動かす仕事なら多くなります。
座り仕事であまりカロリーを消費しないのに、食べ過ぎるのは禁物ということです。
このカロリー量にできるだけ近づけた食事量にする必要があります。
例えば、朝食に食べることが多いであろう料理のカロリー量はこんな感じ。
食パン1枚…150kcal
味噌汁…30kcal
目玉焼き…130kcal
総菜(ひじき・ポテトサラダ等)…30~100kcal
リンゴ半分…70kcal
トマト半分orミニトマト5個…15kcal
ご飯派か食パン派かはさておき、比較的軽めの食事で大体500kcal前後。
コンビニのお弁当だと600~700kcalくらいで、夕食はこれよりも凝ったものになるので800~1000kcal。
標準的な食事のカロリーを合計すると、1日大体2000kcal前後といったところです。
男性では少し足りず、女性では少し多いカロリー量です。
そのため必然的に女性の方がオーバーになりやすく、太るのを気にするのも納得といった具合です。
しかし、だからといっていきなりキツイ食事制限をするのはおすすめしません。
確かに大幅な食事制限は効果もあるでしょう。
しかしいきなり「ご飯一杯」や「パン一枚」なんてやっても、栄養面でも不足しますし長くは続きません。
続かないキツイ食事制限をするより長く続くユルイ食事制限のほうが有用なので、しっかり自分に適した摂取カロリーを認識しましょう。
仮に身長170cmの男性が一日3000kcal食べているなら、まずは適正カロリーとの中間の2600kcalくらいに減らしてみましょう。
3000kcalはご飯11杯分ほどなので、2杯分減らすだけで達成できます。
そうすれば今より太るスピードは一気に半分になるため、その間に消費カロリーを増やす方法を取りましょう。
自分に適した摂取カロリーの計算方法を書いた記事もあるので、より詳しく知りたいなら一度計算してみましょう。
よく噛んで食べる
「良く噛んで食べれば食欲が抑制される」というのは結構聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
ここでは「どうすればよく噛んで食べるようになるか」を紹介します。
箸を持ったまま食べない
「一度食事を口に入れたら箸を置く」。
これだけで噛むことに集中でき、噛む回数が増えます。
箸を常に持ったまま食事をすると、噛んでいる間に箸を持っている手が手持ち無沙汰になり、無意識に次の食事を口に運ぼうとします。
こうした流れ作業で口に食事が運ばれてくるため、あまり噛まずに飲み込んでいくようになります。
そのため一度食事を口に運んだら箸を置いてみましょう。
箸を持っていない分、勝手に口に食事を運ぶようなことは減ります。
しっかり噛んで飲み込んでから箸を取って次の食事を口にしましょう。
パンが主食の人は、一口食べたらパンを置くようにすれば噛むのに集中できるようになります。
たくさん口の中に入れない
一度にたくさん食べ物を詰め込んで食べると、あまり噛まずに飲み込んでいくことが多くなります。
これは口の中の物を早く処理しようと、噛むのがおざなりになりやすいからです。
「カレーは飲み物」みたいに飲むように食べている人は、一気にご飯をかきこんでいるので食事量も増えやすいです。
逆に少なすぎると噛むのが億劫になり、あまり噛まずに飲み込んでしまいます。
一度に口に入れる量は大さじ2~3杯くらいの量を目安にすると、噛む回数と飲み込むタイミングのバランスが取れてきます。
固いもの・弾力のあるものを食べる
レンコンなどの調理しても固い食べ物だと、必然的に噛む量が増えます。
こうやって食べるものを選んで強制的に噛む回数を増やしましょう。
コンニャクなどの弾力のあるものも同様に噛む回数を増やせます。
食物繊維が多いものを食べる
固いもの同様に食物繊維が多い食べ物も、噛みちぎるのに労力を使うようになります。
特にタケノコ・ごぼう・わかめといったものは、固かったり弾力もあったりするため噛む回数も増えます。
食物繊維は便秘改善にも使えるので一石二鳥です。
消費カロリーを増やす方法
ではダイエットで重要な消費カロリーを増やす方法。
・運動
・代謝の上昇
・筋肉痛
運動に関係する方法と日常で労力無くできる方法があるので、それぞれ自分にできる方法を取っていきましょう。
特に代謝を上げることで消費カロリーを増やす方法はかなりあります。
日常で習慣化しやすいラクな方法も多いので、運動がキツ人は率先して取り組んでみましょう。
ビタミン摂取
「運動しても体重が減らない」なんて人はビタミンB群を摂取してみましょう。
これはダイエットで食事制限をしてる人ほど気を付けたい部分です。
ぜい肉である脂肪を燃焼したり、体内の糖質(血糖)を減らすには、ビタミンB群が必要になります。
しかし食事制限などでビタミンB群が不足すると、運動しても効果が得られにくくなります。
ダイエットで特に気を付けたいのが「ビタミンB1」と「ビタミンB2」の不足。
ビタミンB1は糖質の分解と筋肉への吸収(消費)。
ビタミンB2は脂質の燃焼。
ダイエットでぜい肉を減らしたいなら、これらのビタミンは必須です。
ただこれらのビタミンを多く含む食品は、ビタミンB1なら玄米、ビタミンB2なら豚肉など、カロリーが多めのものばかりです。
そのため効率的な摂取ならサプリメントがおすすめ。
特にマルチビタミンなら多くのビタミンを満遍なく摂れるので、運動する前に摂取しておきましょう。
軽くてもいいので運動する
「食事制限」と並び、ダイエットと聞けば思い浮かべるだろう「運動」。
マラソンなどの筋肉を酷使するような運動ならかなりカロリーを消費しますし、後々別の要因でカロリーを消費できます。(詳しくは後述)
しかし普段運動してない人にマラソンなんかやらせても、きつくてなかなか習慣化しないでしょう。
特に体重が多すぎる人だと足の関節を痛めやすいです。
そこでおすすめできるのが「ウォーキング」。
これならマラソンよりはきつくなく続けられる人も出てくるでしょう。
そして歩くのと同時にしたいのが「腕を振ること」。
腕を振るのにもカロリーを消費します。
足を動かすのに負担にならないので、同時にやってしまえば消費カロリーを増やせます。
大事なのは習慣化することです。
休みの日の20~30分くらいでもいいので、自分が続けられる範囲の運動をしてみましょう。
・デパートなどでは1~2階なら階段を使う
こうしたちょっとしたことでも毎回続ければ、それなりのカロリーを消費できます。
続けていて「もっと効果を増やしたい!」と思えるようになったら、早歩きなどに変えていき、負荷を増やして消費カロリーを増やしましょう。
こちらに運動毎の消費カロリーの計算方法や量をまとめてあるので、これで自分がしたい運動を選んでみてください。
加圧シャツを着る
加圧シャツとを着るだけで消費カロリーを増やせます。
筋トレ用品のひとつに「加圧シャツ」というグッズがあるんですが、筋トレだけでなく日常でもダイエットでも使えます。
メインの効果はシャツを着ることで代謝が良くなり、カロリーが消費されやすくなります。
加圧シャツは簡単にいうとものすごく締めつけてくるシャツです。
シャツの素材が強い伸縮性を持つため上半身全体が締めつけられます。
この締めつけで上半身全体に負荷がかかるため、体幹を維持するためのエネルギーにカロリーが使われます。
ただ本来は代謝を上げての相乗効果を狙うグッズなので、シャツ単品で劇的な効果を狙うのは少々キツイでしょう。(「シャツを着るだけで10kg減量!」とか)
運動の際に着ておけば自然と負荷がかかったまま運動することになるので、消費カロリーも増えて体幹も整えられるので一石二鳥です。
ウォーキングのように上半身を使わない運動のときに来てみるのもいいでしょう。
締めつけが強いシャツ(製品)ほど効果が高いですが、そもそも着れなければ意味がないのでしっかりサイズを計って選びましょう。
半身浴
体温を上げると代謝が良くなり、カロリーの消費量も多くなります。
おすすめは、じっくり体温を上げられる半身浴などだと代謝が良くなります。
高温のお風呂に入っても、長時間入浴し続けるのは難しいです。
おまけに身体の表面だけしか温まらない状態でお風呂から出てしまうことも多く、身体の芯まで温まらないです。
代謝を上げるには、身体の内側の温度を上げるのが一番です。
36℃くらいの低温だったり半身浴だと長時間入浴でき、身体の芯から温められるのでより長時間代謝を良くできます。
こちらも短期間による劇的な効果は望めないものの、お風呂は毎日入るものな習慣化しやすいでしょう。
一般家庭では難しいでしょうが、サウナも同様の効果があります。
ただ脱水症状には注意してください。
長時間汗をかくことになるので、脱水症状を起こしやすくなります。
お風呂の前にコップ一杯ほどの水を飲んでおけば大分リスクが減るので、入浴前に飲むようにしましょう。
筋肉痛になる
激しい運動や高い負荷の運動をすると、筋肉痛になる人も多いでしょう。
この筋肉痛を治るまでの間、多くのカロリーが消費され続けます。
筋肉痛を治すには細胞を作ったり働いたりするため、その活動エネルギーとしてかなりのカロリーが必要になります。
「運動するときより消費カロリーが多い」なんて説もあるくらいなので効果は高いです。
狙いどころの筋肉は大腿筋(太もも)・腹筋・大胸筋などの大きな筋肉。
これらの大きな筋肉は運動時の消費カロリーや、治す筋肉量も多くなるので、カロリーが消費されやすいです。
筋肉痛が治るのに大体2~3日くらいなので、その間カロリーが消費され続けます。
高負荷なら流石にキツいですが、10~20分くらいの運動でも筋肉痛にすることはできます。
1週間に一度でもいいので、筋肉痛になるくらいの運動をしてみるのもアリです。
筋肉を増やす
これはダイエットとしてはかなり難易度が高いでしょうが、少しでも筋肉がつけば消費カロリーは増えます。
日常で軽く運動しただけでも、筋肉が多い人と少ない人では多い人のほうが消費カロリーは多いです。
筋肉が多いとその分筋肉を使った際のエネルギー量も増え、そのエネルギーをつくるためのカロリーも増えます。
特に筋肉というのは運動した際に多くのエネルギー(カロリー)を使うものです。
少しでも大きくなれば、少しずつ消費カロリーが増えていきます。
運動していれば筋肉は自然とついてきますが、こういった役割もあると気に留めておきましょう。
身体が冷える
「身体を冷やせ」といってるわけじゃありません。
「寒い時期は消費カロリーが増える」ということをいってます。
身体が冷えると体温を維持するためにカロリーを消費します。
そのため快適な季節と比べ、寒い時期のほうが日常で多くのカロリーが必要になります。
寒い時期には蓄えた脂肪がエネルギーに変わりやすくなるため、立ってるだけでもカロリーを消費し熱中症などのリスクも少なめ。
運動のキツさを考えるとダイエット期間としては狙い目でしょう。
一番痩せやすい季節が冬場の寒い時期なので、そういった季節は狙ってダイエットしてみましょう。
太っていてもできる運動
体重が多いと足の関節にかかる負荷も増大するため、マラソンはおろかウォーキングでもキツイ人もいるでしょう。
しかしどれだけ太っていても、腕さえ動かせればできる運動はいくつかあります。
そんな人はこれらの方法で少しでも運動してみましょう。
ダンベル運動
重量は軽めでも構わないのでダンベルを使った運動をしてみましょう。
通常思い浮かぶダイエットの運動では、マラソン・スクワット・腹筋・腕立てと殆どが自重トレーニングです。
しかし自重トレーニングは体重が多いほどキツくなるのでダイエットを考える人(太りぎみの人)ほど長続きしない理由の一つでしょう。
そこで知ってもらいたいのが上腕二頭筋(腕の力コブ)を鍛える「ダンベルカール」。
あるいはダンベルをバーベルの代わりにする「ダンベルプレス」などのトレーニング法です。
こういったダンベルを使ったトレーニングは腕さえ動かせれば誰でもできます。
そして負荷の掛け方も痩せてる人や標準体重の人と同じにできます。
誰でも・どんな人でも同じ条件でできるトレーニング法です。
しかもダンベル自体1kgくらいのものもあるので、重さも調節しやすいです。
「腕自体が重いんだけど…」という人でも、軽めのダンベルを使えば簡単に負荷を調節できます。
少し負荷を上げる必要がありますが、筋肉痛も狙えるため筋肉を治すための消費カロリーも狙えます。
※この「負荷」とは「自分の限界の重さ」です。いきなり10kgや20kgのダンベルを使うわけじゃありません。
トレーニングチューブを使った運動
トレーニングチューブを使えば準備運動クラスの運動でも負荷を上げることができます。
トレーニングチューブはどんな体勢でも使えるため、腕立てといった本格的なトレーニングから準備運動クラスの軽い運動でも使うことができます。
そのためトレーニングだときついけど、ラジオ体操レベルだと軽すぎるなんて人におすすめです。
足で固定した状態のチューブを上げ下げすれば簡易的なダンベル運動にもなったりと、他の器具のかわりになったりもします。
軽い運動の負荷を上げつつ長時間運動し続けたい人はトレーニングチューブを使ってみましょう。
日々の積み重ねが大事
消費カロリーは日常のちょっとした部分でも増やすことができます。
瞬間的なダイエット効果はトレーニングの方が上ですが、日々積み重ねられる簡単な動作だと習慣化しやすいため、恒常的に消費カロリーを増やすこともできます。
ダイエットをしたことのある人は知っていることもあったでしょうが、筋トレ目線からもダイエットに使えそうなものも上げてみました。
ダイエットは「ただ運動すればいい」というわけじゃないのも多いので、もし知らないものがあったら試してみてください。