半身浴にデトックス効果はない? 本来の効能とデトックス効果の有無

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「半身浴にはデトックス効果はない」というのが最近の常識になってきています。

ですが「汗をかくんだからデトックス効果があるんじゃ?」なんて思う人もいるでしょう。

本当にデトックス効果は無いのか? 他に効能は?

そのあたりを調べたので解説します。

そもそもデトックスとは?

デトックスとは体内に溜まった有害物質を体外に排出する働きのことをいいます。

尿に含まれるアンモニアなどの有害物質。

あるいは便などの不要な物質・老廃物。

これらを体外に出すのがデトックスです。

身体が持つ解毒能力ともいえます。

尿は血液中の有害物質を腎臓内でろ過して、血液をキレイに。

便は消化しきれなかったもの・腸内で剥がれ落ちた細胞や腸内細菌などを体外に排出する役割があります。

身体のデトックスのほぼ全てはこの腎臓と腸の2つの器官で行われています。

これは身体の代謝が高まれば効果も高くなっていきます。

本来は薬を使った解毒などが当たりますが、今回は関係ないので割愛します。

「汗をかいてデトックス」は?

汗にデトックス効果はない

半身浴のデトックス効果としてよく聞く「汗をかいて老廃物を出す」というのは間違いだそうです。

たしかに汗を出せば老廃物も排出されるそうですが、その量はたった0.02%と微々たる量しか出ません。

それこそ「あってもなくても同じ」といわれる始末。

たとえ1リットルの汗をかいても、その内0.2ミリリットル程度しかデトックスできていません。

1回の尿が100ミリリットル以上、便が数百グラムと考えると雲泥の差です。

これではサウナに入っても効果は見込めず、そのくらいの量ならわざわざ半身浴をする意味がありません。

そもそも汗の役割にデトックス効果は、副次効果も含めて存在しません。

そもそも汗の役割とは?

汗の主な役割は「体温を下げる」ためのものです。

汗をかいて肌が濡れると汗が水蒸気に変わり、「気化熱」として熱を奪い体温を下げる効果があります。

この「体温を下げる」ために汗を出すのであって、もともと老廃物を排出する機能はありません

汗の主成分

汗の成分には以下のものが含まれています。

・水(99%)
・ミネラル(塩分等)
・ビタミン
・尿素

このように成分のほとんどが人が生きていく上で必要なものばかりです。

例外が尿素でしょうか。

そのため汗を出すことはデトックスの「有害物質を体外に出す」という定義のまったくの逆です。

先ほど書いた通り、汗は身体を濡らすために出されるもの。

しかし水分などの身体に必要なものは簡単には体外には出せません。

これを汗腺という専門の器官を通して排出する過程で、塩分などのミネラルやビタミンも出てしまいます。

尿素といった有害な成分もありますが、汗の99%以上が水分ということもあって本当に微々たる量です。

これをサウナなどで何時間もかけて出そうと思うなら、1回のトイレで充分以上に元が取れるくらいです。

デトックスのメインは「腸」と「腎臓」

体内で行われるデトックスでメインに使われているのが「腸」と「腎臓」です。

腸では消化・吸収できなかった不要なものを便として体外に排出。

腎臓は細胞から出た有害物質や老廃物を血管を通して集め、尿として体外に排出します。

体内にある有害物質などを集めて排出する機能は、この2つの内臓に集約されています

日々皆さんが目にする通り汗とは比べられないほどの量を排出できます。

効率よくデトックスを行うのに必要な器官です。

なぜ「汗を出してデトックス効果」が広まったのか

これは少し調べてもわからなかったので個人的解釈になりますが、「汗と尿がしょっぱい」のが原因じゃないかと。

「汗と尿はしょっぱい」ということから「汗=尿」みたいな方程式ができて、それが広まった結果「汗を出せば尿を出すのと一緒!」みたいに間違って認識されたのではないかと。

ちなみに汗と尿がしょっぱいのはミネラルである「塩分」が含まれるからです。

しかし汗と尿に含まれる塩分では使い道が違います。

汗に含まれる塩分は、塩分の持つ「保水力」を使って体外に排出しやすくしてます。

しかし尿に含まれる塩分は「身体に有害な分」として排出されており、使い道がないものとして扱われています。

汗では「仕方なく出している」のに対し、尿では「不要だから出してる」状態です。

半身浴に効能はない?

では半身浴にはデトックス効果などの効能はないのか?

答えとして「効果はあります」

半身浴には直接的にはデトックス効果はなくとも、それを補助できる効果があります。

体温を高めて代謝を活発に

デトックスの説明あたりで述べましたが、体温が高くなり代謝が高まればデトックス効果も上がります。

半身浴だけに限らず体温が高くなると体内の活動も高くなり、その結果デトックス効果も出てきます。

分かりやすいのが「血行の促進」でしょう。

血行が促進されれば体内にある有害物質を腎臓に集めやすくなり、尿として排出されやすくなります

あるいは腸などの活動も活発になるので、便が移動しやすくもなったり。

細胞自体の代謝も活発になるので、よりスムーズにデトックスが進みます。

内蔵の負担を減らす

デトックスとは関係ありませんが、半身浴にすれば「心臓」や「肺」の負担を減らせます。

肩が浸かるくらいの量のお風呂に入ると、少々息苦しくなることがありませんか?

それは水力で身体が圧迫され、心臓や肺に負担がかかっているからです。

「お風呂に入ると眠くなる」なんていわれますが、人によっては心臓や肺にかかる負担で機能が低下した結果眠くなるという危険な状態になってしまう場合も。

もしお湯の中で「眠る」ないし「気絶」して溺れてしまうというケースも。

半身浴では心臓や肺に負担がかかりづらいためこういった危険性を減らせます。

「お風呂に入ると息苦しくなる」なんて人はこの危険がある場合があります。

半身浴とまではいかなくてもお湯の量を少し減らしてみましょう。

身体の内側を温めやすい

長時間お湯に浸かるため血液の循環を通して身体の内側まで熱がゆっくり届きます。

通常のお風呂で高温のお湯に入っても身体の表面だけがすぐ熱くなるだけ。

そのため身体の内側まで熱が通る前にお湯から出てしまいがちです。

しかし半身浴ではお湯の量が少なくそれほど熱くならないので、長時間入っていられます。

血管を通して身体中に熱が浸透するので急激な体温の変化も起きづらく、全身満遍なく温めることができます。

お風呂に入ってもすぐ冷めてしまう人は、半身浴でゆっくりお風呂に入って身体の芯から温まりましょう。

まとめ

半身浴では「汗」によるデトックス効果はあまり無いとのことですが、デトックス効果を高める効能はあります。

今まで半身浴をしていた人には少し残念な結果でしたが、決してムダだったわけではありません。

半身浴には半身浴なりのメリットがあります。

お湯の量も減らせますし、光熱費の削減もできます。

特に苦にならないなら、半身浴をやってみましょう。