《WordPress》プラグイン追加でページ読み込み時間が増加? インストールは最低限に
WordPressなどで便利機能を追加してくれるプラグインですが、考えなしに導入していると思わぬ弊害が出ることがあります。
それが「プラグインの数によってページの読み込み時間も増える」という点。
ページの読み込み時間は読者の記事離脱と密接に関わっているので、「便利だから」とプラグインをインストールし過ぎると却って不便になりかねません。
今回はプラグインの大量追加をすると出てくる弊害を解説します。
読み込み時間増加の原因
プラグインを追加すると記事の読み込み時間も増えます。
しかしプラグインごとに時間の増え幅にはバラつきが出るので、すべてのプラグインでそうなる訳ではありません。
読み込み時間が増えるパターンがいくつかあるので、それぞれ紹介します。
多機能なプラグインほど読み込み時間が増える
機能が多いプラグインほど記事の読み込み時間が増える傾向にあります。
これは記事を読み込む際にプラグインに使われている機能の分、記事そのもののデータ容量も増えてしまうからです。
プラグインは既存のページを構成するプログラムに追加する形でプログラムが追加されるので、単純にプログラム量が増加します。
少量のプログラムなら影響は少ないですが、大量のプログラムで構成されているプラグインだと影響が出ます。
特に記事中にボタンや画像を表示するプラグインほど記事のデータ容量が増えやすく、読み込み時間も増えていきます。
プログラムの他に、画像などのデータ分の読み込み時間も追加されてしまうからです。
プラグインだけで記事全体の数割のデータ量を使うものもあったりします。
他にもプラグインの設定で項目が多いほど、「この機能は使う」「この機能は使わない」といった判断をコンピュータがしなければならないため、判断する時間の分だけ読み込み時間も増えてしまうのです。
多機能なプラグインほど便利さも高いです。
しかし便利さを求めても、そういったプラグインほど読み込み時間が増えることに注意しておきましょう。
データを蓄積するプラグインほど影響が出る
サーバー側にデータを保存・蓄積するタイプのプラグインほど、ページの読み込み時間に影響を与えます。
読者が「記事ページを開く」ということは、サーバーからそのページのデータを呼び出して表示しているということです。
このためページのデータ量が多いほど読み込み時間が増えていきます。
そしてデータを蓄積するプラグインというのは、その蓄積したデータを呼び出したりするものが多いです。
例えばページの読み込み時間が遅くなるといったことで有名なのが、PVを調べるプラグイン「WordPress Popular Posts」。
このプラグインはPVのカウントをサーバーに保存し、「人気記事一覧」みたいにサイドバーに表示していると呼び出しまでしています。
このデータを読者がページを開くたびに行っているので、その処理の分ページの読み込み時間が増えます。
プラグイン自体は有用なのですが、ブログ全体に影響を与えるといった点で「使う」「使わない」の意見が分かれています。
こうしたように膨大なデータを蓄積・呼び出すプラグインほど、読み込み時間に影響を与えてしまいます。
記事表示に関係ないプラグインでも注意
ブラウザで記事を表示するのに関係無いプラグインでも読み込み時間は増えます。
これはサーバー側でプラグインを使うためのデータ容量を使っているためです。
ブログを表示する速度はサーバーのデータ転送速度で決まってきます。
プラグインが有効化されていると「プラグインを使っている」という判断にサーバーの容量を使うため、データ転送速度が落ちる場合があります。
例えばPV数を調べるプラグインや、記事を書くために使うプラグインでも読み込み時間は増えます。
特に設定の際に項目が多かったり、特殊なプログラム処理をするものほど影響が出ます。
記事内に表示されないようなプラグインでも、設定項目が多いようなプラグインは注意しましょう。
読み込み時間を減らす方法
いらないプラグインはインストールしない
インストールしても使わない・使っていないプラグインは削除しましょう。
そもそも使わないプラグインを導入する意味はないので、妥当な理由でしょう。
「インストールしたはいいけど、全く使っていない」なんてプラグインがあるなら、読み込み時間を減らすためにも早期に削除してしまいましょう。
特に「有効化しているけど使っていない」プラグインは優先して削除しましょう。
先ほど書いたようにプラグインを有効化しているだけでも影響は出ます。
このようなプラグインの数が多くなるほど無視できない影響になってくるので、必要なさそうなプラグインは削除しましょう。
機能の被ったプラグインは統一する
同じような機能を持ったプラグインをいくつか使っているなら、できるだけ一つのプラグインに絞りましょう。
便利そうなプラグインをいくつかインストールするのはいいですが、機能の被ったプラグインを複数使う意味はありません。
どれか一つのプラグインに厳選して、それ以外は削除してしまいましょう。
またテーマ自体に備わった機能と被るならそちらも対象になります。
高性能なテーマだとプラグインそのものの機能が標準装備されていることが多いです。
例えばシェアボタンを配置する機能だったり、画像の読み込みタイミングを調整して読み込み時間を短くする「BJ Lazy Load」といったプラグインなどです。
テーマそのものにプラグインの機能が備わっているなら、プラグインと同時使用しても意味はありません。
そんなときもそのプラグインを削除、あるいはまた別のテーマにしたとき使いそうなら停止しておきましょう。
プラグインを無効化(停止)する
プラグインの設定で「停止」させてしまえば、読み込み時間を減らせます。
プラグインで読み込み時間が増えるのはプラグインを「有効化」している間だけです。
そのため普段使わないプラグインは「停止」させておいて、使うときだけ「有効化」するようにしましょう。
記事作成のときだけしか使わないプラグインを常時有効化しても、記事を書いていないときでも影響が出ます。
特に記事作成の特定の機能しか使わないのに常時有効化していてもあまり意味がありません。
そんなときは普段はプラグインを停止しておいて、使いたいときのみ有効化して機能を使うようにしましょう。
こうすればプラグインをインストールしたままでも、読み込み時間を増やさないようにできます。
少々面倒ですが、滅多に記事を書かない・結構な期間放置してるような人に有用な方法です。
使うプラグインは多くでも10個
「有効化」しておくプラグインは多くても10個前後くらいが目安だと思います。
もちろん使うプラグインによっては読み込み時間も増減するので、±5個くらいが妥当でしょう。
普段はプラグインを「停止」させておけば読み込み時間も増えないので、使っているプラグインだけを有効化させておけば大丈夫です。
無作為にプラグインを使うのではなく、しっかり厳選したプラグインを残して使用しましょう。
読み込み時間の調べ方
ページの読み込み時間を調べられるサイトはいくつかあります。
有名どころは登録無し・無料で利用できるので、誰でも手軽に表示速度を調べられます。
代表的なサイトがこちら。
・GTmetrix
・Test My Site
「Page Speed Insights」「GtMetrix」は多くの項目別に、パソコンやモバイルでのページの表示速度を調べられます。
「Test My Site」はモバイル専門で、機能は少ないものの手軽に調べることが可能です。
各サイトの詳しい機能などはこちらの記事で。
余計なプラグインはむしろ害
プラグインを増やすことで記事の読み込み時間が増えるはわかって頂けたでしょうか?
いくら便利だといってプラグインを増やしても、読み込み時間が増えればそれが原因で読者が減る原因にもなりかねません。
実際必ず必要といえるプラグインは少なく、極論プラグイン無しでも記事は書けます。
中には自分でプログラムを書いて機能を追加していたりもします。
簡単なプ機能のプラグインならプログラムのコピペで済む場合もあります。
「この程度の機能でプラグインを…」と思うなら一度調べてみても良いです。
必要ないプラグインはできるだけ削除、あるいは無効化して影響を最小限に抑えましょう。