《WordPress》追加CSSでブログデザインを手軽に変更。クラス追加で記事を簡単にデコレーションする
ブログで記事を書いていると、だんだんと「もうちょっと彩りが欲しい」と感じてくると思います。
「文章に色線を引きたい」「見出しを目立たせたい」「枠をつくりたい」と変更したい部分は多岐に渡るでしょう。
そんなときWordPressで安全かつ簡単に設定できる方法が「追加CSS」です。
追加CSSとは
追加CSSとはWordPressの基本機能の一つで、安全かつ簡単にブログデザインを変更できる機能です。
本来CSSを設定するには、ブログのCSSプログラムがまとめて書かれている「style.css」というファイルのCSSプログラムを書き変えなければなりません。
しかしCSSファイルの内容を直接書き変えてしまうと、書きかえる前の設定を忘れてしまった場合元に戻せなくなってしまいます。
追加CSSは文字通り「追加」でCSSを追加するもので、元のCSSファイルを弄ることなく設定を反映されることができます。
追加したCSSの設定が気に入らなければ、追加CSS内に書いたCSSクラスを消せば元通りになるため、安全に設定を変更していくことができるようになります。
CSSとは
CSSとはブログなどのウェブページのスタイルやデザインをクラスとして作成するためのものです。
ブログのフォント・行間・背景色などの全ページで共通で設定されているものは、CSSでまとめて設定されています。
こんなふうに背景色をつけたりするのも、こんなふうに蛍光線を引いたりするのも
全部CSSで設定できます。
本来こういったことをするには文章ひとつひとつに「フォントサイズ」「フォントカラー」といったことを細かく設定していかなくてはなりません。
例えば上記の文章に背景色をつけている場合はこのように記述しています。
<span style="background-color: #afafff; border-left: 3px solid #af1d11;">こんなふうに背景色をつけたり</span>
しかしこんな長いプログラムを記事・文章ごとにいちいち設定を書くのは面倒です。
そこで「文章はこういう設定」と設定を一括でまとめてしまえるのがCSSの役割です。
CSSのおかげでhtml文を書く手間を大幅に減らすことができます。
CSSを使えばブログ内の「記事の見出しデザイン」や「文章デザイン」、あるいはページレイアウトなどをたった数行のプログラムで一括で設定・管理できるようになります。
CSSの書き方
CSSはhtml文で書いたデザインを「クラス」として設定・管理することができます。
例えば「フォントサイズを30px」「フォントカラーを青」といったデザインに変更したい場合、
<span style="font-size:30px;color:#0000ff">あいうえお</span>
といった風にデザインを変更したい文章一つ一つに書かないといけません。
これをCSSクラスとして作成します。(クラス名のfont-designは便宜上のもので、好きに変更できます。)
.font-design{
font-size:30px;
color:#0000ff;
}
次に作成したクラスをhtml文で適応させます。
<span class="font-design">あいうえお</span>
上記のhtml文の「style="~"」という長い記述式、が「class="font-desigh"」だけで足りているのが分かると思います。
これで書くプログラム量を少なくできます。
もっと細かい設定をすると雪だるま式にプログラム量が増えていくので、たったこれだけの文字数で設定できるようになります。
実際の文章はこうなります。
あいうえお
「html文書く手間はあんまり変わらないんじゃ?」と思うでしょうが、これが真価を発揮するのは後々デザインを変えたくなったときです。
この文章のフォントを赤に変えたくなったとします。
そうするとstyleで文章を変えていると全記事を一つ一つ見直さなくてはなりません。
しかしCSSで設定しておけば「color」の部分を「#ff0000」に変えれば設定した全記事の文章のフォントが赤に変わります。
このように変更作業の手間を大幅に省いてくれます。
「追加CSS」の場所
追加CSSはダッシュボードの「外観」→「カスタマイズ」で、ブログのカスタマイズ画面にあります。
カスタマイズ画面に跳ぶと一番下のあたりに「追加CSS」があります。
どのテーマを使っていても追加CSSの場所は変わらないため探しやすくなっています。
「追加CSS」の使い方
編集画面
「追加CSS」を開いて出た欄にCSSを書きこんでいけば、右のブログ画面に反映されていきます。
上の画像は全くクラスをつくっていない場合。
下の画像は新規にクラスを追加した場合になります。
これの設定は、
・背景色を水色
・左側に青の縦線
・余白の追加
で装飾しています。
クラスが正常に記述されていれば、設定がリアルタイムで文章上に反映される仕組みになっています。
同じように他の見出しも設定できますし、フォントの大きさや色なども変えることができます。
設定はブログ全体に反映される
追加CSSで設定したことはブログ内にある対応する要素すべてに反映されます。
ですので既存のテーマで設定されているクラスの場合、変更したくない部分も反映されてしまうことがあります。
例えば「h2」タグで見出し2を装飾したら、記事ページの見出しだけでなくトップページの「カテゴリー」や「アーカイブ」といったところまで変更されてしまったりすることがあります。(カテゴリーのタグが「h2」で設定されていた場合)
WordPressのテーマはそれぞれでつくっている人が違います。
基本的な部分などは同じように設定されていますが、設定されているクラス名などが微妙に違ったりすることもあります。
そのため編集したい部分をしっかり把握しないとうまく設定できないことも多いです。
編集したい部分を知るためには
「CSSでh2を編集しても反映されない」などの場合、ページ設定されているクラス名が微妙に違う場合があります。
あるいは記事ページのみの見出しを変更したいのに、サイドバーのタイトルなども変更されてしまう、といったこともあります。
この場合は正確なクラスを知った上で変更を加える必要があります。
テーマの「style.css」で検索
一番簡単なのがテーマの「style.css」で検索する方法です。
ダッシュボードの「外観」→「テーマエディター」を開くと、今現在使っているテーマが表示されます。
「style.css」ファイルは最初に表示されているので、ファイル内で「Ctrl+F」を押して変更したいクラスを探します。
例えば見出し2を変えたいなら「h2」と検索します。
そうするとこのように見出しレベル2(h2)の設定が検索されます。
この場合は「.post h2」というクラス設定がされており、見出し2を追加CSSなどで変更するならこの通りに記述する必要があります。
しかし単純に「h2」としか書かれていないテーマもあるため、このような場合は次の「ソースコード」から探す必要があります。
ページのソースコードから知る
クラス名を知るもう一つの方法として、そのページの「ソースコード」を見る方法があります。
「style.css」を検索しても「h2」としか記述されていないテーマもあるため、実際に使われているプログラムコードから探し出します。
※以下の写真は上記とは別のテーマを使っているため、正確なクラス記述も違っています。
まずはそのページで右クリックし、「ページのソースを表示」あるいは「フレームのソースを表示」でソースコードを表示します。
次にそのページの最初の5~6文字ほどをソースコード内で検索します。
検索結果の文字の前に「p」タグが使われているところ、その上あたりにページ全体に使われているクラス名があると思います。
この場合はページ全体に「entry-content」というクラス設定がされています。
つまりこの記事ページの見出し2をCSS設定したいときは、
.entry-content h2{
font-size:20px;
}
などと書いていきます。
これで見出し2が設定できるようになります。
「h2」の部分を「h3」に変えれば見出し3に適用されるようになります。
子テーマとの併用が望ましい
追加CSSだけでもデザイン変更はできますが、できれば記述したCSSは「子テーマ」で記述するのが望ましいです。
CSSブログラムは本来cssファイルから読み込んだ方が確実に動作し、読み込み速度も早くなります。
そのため追加CSSに大量のクラスを記述すると、僅かながらページの読み込みにラグが出るようです。
大量のクラスを新規でつくるなら、最終的には小テーマでの編集も視野に入れたようが良いでしょう。
この場合の追加CSSの役割はもっぱらクラスのリアルタイムでの確認作業に使います。
カスタマイズの追加CSSに記述したクラスはリアルタイムでページに仮の反映がされます。
そのためそのクラスが正常に動作しているかをすぐに確認することが可能です。
クラスが正常に動作できているのが確認できたら子テーマにそのままコピペしてしまえばOKです。
このように新規でクラスを追加するときに適時追加CSSを利用することになると思います。
最後に
「追加CSS」は「テーマの編集」と同じく、ブログの一括編集を手助けできる機能です。
しかし詳しく設定しないと、別の場所にも設定が反映されてしまったりします。
一度設定したら、ちゃんと自分の臨む場所だけに反映されているか、「トップページ」や「記事ページ」を見比べて確かめましょう。