個人でブログ・サイトを開設する手順。サーバーやドメインの役割・レンタル等
自分でブログやサイトを作ってみようにも、何をどうすれば良いのか分からない人も多いでしょう。
無料ブログサイトでの開設なら特に何も必要なくサイトを開設できますが、完全に個人でとなると話は別。
しっかりと必要なものを把握して開設に踏み切らないと損をすることも。
個人ブログを開設するにあたって必ず必要になるのが「サーバー」「ドメイン」「WordPress(ワードプレス)です。
サーバーとドメインのレンタル。
WordPressのインストールなど。
この3つの役割や用意の仕方、サイト立ち上げの手順などを紹介します。
個人ブログ開設に必要なもの
個人でサイトを開設するには、最低限必要なものが3つあります。
・ドメイン(URL)
・サイト作成ツール
サイトデータをまとめて置くサーバー。
サイトのURLを作るためのドメイン。
そして素人でも問題なくサイトを自動的に作ってくれるサイト作成ツール。
無料ブログサイトでのブログ作成ではこの3つが標準で用意されているため、自分で何か用意することはありません。
しかし本来サイト開設にはこれらが必須になります。
一昔前はサーバーといったら企業レベルで使うのが普通でしたが、最近では個人で用意するのは簡単になってます。
手順を踏めば誰でも簡単に個人でサイト運営をするのも可能です。
ではそれぞれを用意する方法や、サイトを開設するまでの手順を開設していきます。
サーバーとは
サーバーはサイトで使用するすべてのデータを保存するためのものです。
適当な、それこそこのブログでもそうですが、ページ内にある文章や画像、それを表示させるためのプログラムなど、サイトを作るには大量のデータが必要です。
そういったデータを収めるのにサーバーが必要になります。
ネット上で例えるなら「家」や「倉庫」といえます。
サーバーを入手するにはサーバーをレンタルしている会社とレンタル契約するしかありません。
有名どころではこれらのレンタル会社があります。
・ロリポップ
・ヘムテル
・CPI
・グーペ
中には後述するドメインのレンタルもしている会社も。
サーバーで見ておきたい機能
サーバーは会社ごとに微妙に機能面でも違いが出てくるので、一通り確認して自分にあったサーバーをレンタルする必要があります。
サイトを開設するにあたって、サーバーで特に確かめておきたい機能がこちら。
・データ転送量
・WordPressが使用できるか
データ容量はサーバーに保存できるデータの上限になります。
画像や動画専門サイトなど、データを大量に使うサイトにするならここが多くないとすぐにパンクしてしまいます。
またデータ量が膨大になりサーバーを圧迫し始めると、後述するデータ転送量にも影響が出始めます。
データ転送量は一度(一瞬)で送れるデータ量のことで、ページの表示速度に関わってきます。
ページがすぐに表示されないと読者が離れる原因にもなるのでかなり重要な部分です。
画像などは転送・表示するだけでかなりの転送量になるので、そうしたサイトならここも特に重視します。
WordPressが使用できるかは絶対に確認しましょう。
サーバーをレンタルしたからといって、その中は空っぽ。
サイトを構成するプログラムなんかは入っていません。
それを作るのがWordPressといったサイト作成ツールなので、それが使えないとサイトそのものが作れません。
格安プランだとWordPressが使えないプランもあるので、「一番安上りなプランをレンタルしたら、WordPressが使えない!」なんてことにならないように。
サーバーの種類
サーバーには「共有サーバー」と「専用サーバー」と2種類あります。
「共有サーバー」は複数人で一台のサーバーを共有する方式で、レンタル料も安く個人でブログを作るならこのサーバーをレンタルすることになります。
レンタルする際にサーバーの種類が表示されていない場合、ほどんどは共有サーバーの分類です。
ただディスク領域こそ別々にしてあるものの、演算機能などは共有されているためどこか(誰かのブログ)の不具合が全体に影響を与えてしまうことがあります。
「専用サーバー」は一台のサーバーをまるまる一人で使う方式で、共有サーバーのようにどこかから影響を受けることがありません。
サーバー自体が独立しているため、安全面から法人などのビジネス関係でサイトを作るときに利用されることが多いサーバーになります。
サーバー一台を専有できるためスペックも破格のものが多いですが、その分レンタル料も膨大になります。
はっきりいって趣味レベルでブログをするなら持てあますスペックなので、個人でレンタルすることはほぼ無いかと。
サーバーのレンタル料金・プラン
サーバーは各レンタル会社ごとに特徴やスペックに違いが出ているところが多いです。
例えばエックスサーバーなら個人で扱える高品質なサーバーを、ロリポップなら安くサーバーをレンタルできたりします。
各レンタル会社の料金などはこちらにまとめてあります。
サーバーをレンタルする際には「スタンダート」や「エコノミー」といったプランでレンタルすることになります。
安ければ月額500円(年間6000円)ほどで、高品質・高性能なサーバーなら月額3000円(年間36000円)とかなりの差が出ます。
完全に趣味レベルのブログなら高額なサーバーを選ぶ必要はほぼありません。
しかし広告収入などの収益目的なら高品質サーバーの方が最終的には良いと言われることが多いです。
シンプルで格安な「ロリポップ」。
高品質なサーバーを提供している「エックスサーバー」。
悩むなら最初は安いサーバーをレンタルして、満足できなくなったら高品質なプランに切り替えることも可能です。
契約期間は1か月・3か月・6か月・12か月と細かく決められます。
ただ機関が長くなるほど割安になるので、長期でサイト運営をするなら長期プランでレンタルしましょう。
お試し期間
サーバーのレンタルといっても、いきなりそれなりの額の料金を払うのは抵抗がある人もいるでしょう。
特に高性能サーバーとなると1年に数万円のレンタル料はザラです。
サーバーの管理画面でできることや、データ転送速度など、実際に使わないとわかりにくい面もあります。
そういった不安がある人はサーバーのお試しレンタルを使ってみましょう。
どの会社でも10日間くらいはお試し期間として無料でサーバーを利用できます。
実際にWordPressなどをインストールして記事も書くことも可能です。
何よりお試し中は後述のドメインのレンタルをせずに済みます。
お試し中はサーバー側でドメインを用意してくれるので、ドメインのレンタルが必要ありません。
そんためいくつものサーバーの使い心地を比べて、どのサーバーにするかを熟考できます。
そのサーバーが気に入ったならお試し期間中に正式にレンタルを申し込めばそのまま使い続けられます。
また注意点…というかお試し期間を利用せずに最初からレンタルしても、お試し期間の10日間が無料で追加されてレンタルされます。
1年レンタルなら、最初に10日間分を使用しきった時点から1年間のレンタルとなります。
ドメインとは
ドメインはサイトのアドレスを作るのに必要になります。
アドレスの最後についている「~.jp」や「~.com」といったものがドメインです。
ここのアドレスなら「zattadouraku.net」の「.net」になります。
サーバーをネット上の「家」「倉庫」と例えましたが、ドメインはその「住所」にあたります。
「zattadouraku」という無意味な文字列に、アドレスとしての意味を持たせるのがドメインの役割です。
ドメインもサーバー同様にレンタル会社と契約して入手する必要があります。
・エックスドメイン
・ムームードメイン
etc
ドメインをレンタルできる会社は複数存在しており、中にはサーバーもレンタルできる会社もあります。
ドメイン自体に機能はあまりない
ドメインをレンタルするにあたって「どのドメインが良い?」と悩むこともあるでしょう。
ただ個人でサイトを開設するなら、どのドメインを選んでもさほど変わりはありません。
ドメインはただアドレスを作るのに使われるだけで「このドメインならセキュリティに強い」なんて機能はありません。
ただドメイン自体に「このサイトはこういうジャンルのものだ」と印象付けるようなドメイン名はあります。
例えば「.com」なら「commercial(商用)」、「.co」なら「corporation(会社)」、「constractors」なら「委託業者」といった具合です。
しかしだからといって、サイトのジャンルに関したドメインにしなければならない、なんて決まりもありません。
このブログで使っている「.net」というドメインは「ネットワークに関する組織」で使われることの多いドメインです。
しかしこのブログは個人でやってますし、園芸や筋トレといった無関係なジャンルの記事も書いてます。
これらのことから個人ブログでの開設なら完全に自分の判断でドメインを選んでもOKです。
セキュリティとは違いますが、ドメインのどこかに「.jp」と付いていると「日本で発行されたドメイン」という証になります。
例えば「.co.jp」なら「日本企業」を意味することになります。
これは「日本企業のホームページである」と証明する一因になり、有名な日本企業のホームページにはこれが使われています。
…まあ個人で使うモノでもありませんし料金も高いので、特に気にすることではありませんが。
ドメインのレンタル料金
ドメインをレンタルする料金はどの会社でもそこまで変わりません。
これはどの会社でドメインを取得してアドレスを作っても、そのアドレスの取得状況は全会社で共有されているからです。
「じゃあ安くした会社が一人勝ちできるんじゃ」とも思うでしょうが、それをしてしまうとどの会社も際限なく値下げを始めてしまいます。
結果ドメインの「値崩れ」が起きてしまい、結果的に収益を挙げられなくなってしまいます。
こういった理由から会社ごとに少しの違いはあれど、大差ない値段設定になっています。
精々期間限定で値引きセールがされるくらいです。
あるいは、他の会社に比べてAというドメインを割高にしたらBというドメインを割安にする、といったことも。
例として「お名前.com」と「ムームードメイン」のドメインレンタル料金を比べてみましょう。(2020年9月現在)
お名前.com
ドメイン名 | 初回レンタル料 |
---|---|
.com | 1280円 |
.jp | 1480円 |
.net | 2480円 |
.xyz | 1480円 |
.works | 990円 |
ムームードメイン
ドメイン名 | 初回レンタル料 |
---|---|
.com | 1480円 |
.jp | 3040円 |
.net | 1480円 |
.xyz | 1480円 |
.works | 990円 |
このように一部値段に違いがあれど、全体的に見ると変わらない値段になっていることが多いです。
どれかのドメインが高くても、他のドメインを安くレンタルできるようにして元を取っています。
例えばお名前.comの方が「.jp」は安くなる代わりに「.net」が高かったり、ムームードメインでは「.jp」が高い代わりに「.net」が安くなってます。
そこまで多くのレンタル会社があるわけでもないので、自分の好みの会社と契約するか、サービス期間を狙って安く契約するのもアリです。
サービス期間だと9割引きでレンタルできる場合もあるため、かなりの狙い目といえます。
契約期間は1年単位なので、サーバーの契約期間と合わせると更新作業が同じ時期(タイミング)でできます。
WordPressとは
WordPress(ワードプレス)は、何回か書いている通りサイトを簡単に作成してくれるツールです。
サーバーにインストールした時点で自動的にサイトが作られるので、即日で記事を書き始めることが可能です。
プログラムを覚えていない人でもサイト作りができるツールなので、これの登場で個人ブログの開設の敷居が格段に低くなりました。
ぶっちゃけクリックさえできればサイトデザインの変更も数分でできるくらいです。
WordPressのインストールは無料でできるのでコストはかかりません。
サーバーのレンタル会社側もWordPressの使用を見越してなのか、サーバーにログインするとWordPressのインストール項目があるくらいです。
例えば私が使っている「ロリポップ」のサーバー管理画面。
WordPressの他のサイト作成ツールのインストールもできるようになってます。
インストール方法は次の「サイトの開設手順」で。
サイトの開設手順
では個人サイトを開設してく手順になります。
…といっても、大枠ではそこまですることはありません。
・サーバーにWordPressをインストール
・管理画面にログイン
これだけです。
サーバーとドメインのレンタル
まずはサーバーとドメインのレンタル。
サーバーとドメインをレンタルしている会社もありますが、別に同じにする必要はありません。
…まあそういった会社はドメインのレンタル料の割引(最初の1年は無料)などがされることはありますが。
自分が気に入ったサーバー・ドメインをレンタルしましょう。
ただサーバーにログインするにはドメインから作ったURLが必要になるので、できるだけ同タイミングでレンタルするようにしましょう。
サーバーにアクセス
サーバーとドメインをレンタルしたら、まずは自分のサーバーにアクセスします。
さっきも書いた通りサーバーのアクセスにはドメインで作ったURLが必要です。
例えば私が使っているロリポップのサーバーログイン画面がこちら。
自分が作ったURLは「独自ドメイン」を選択して入力。
あとはサーバーレンタル時に設定したパスワードを入力すればログインできます。
WordPressのインストール
無事サーバーにログインできたら、サイト作成ツールをサーバーにインストールします。
今回は広く普及しているWordPressをインストール。
先ほども写真を載せましたが、ロリポップではこんな感じ。
こんな感じでサーバーにログインすればどこかにサイト作成に関する項目があります。
とりあえずロリポップでのWordPressインストールは以下の手順で行います。
まずは写真にある「WordPress簡単インストール」をクリック。
するとWordPressのインストール画面に移ります。
「インストール先」にある「サイトURL」は自分が作ったサイトアドレスが入力されていると思いますが、念のため確認。
あとは下の「WordPressの設定」の入力欄を埋めていくだけ。
・ユーザー名…サイト管理者名。本名でなくてOK。後で変更可能
・パスワード…WordPressログイン画面で使用
基本t系に全部埋めますが、重要なのはこの辺。
…といっても後で変更はできますが。
当然ながらパスワードはしっかり記憶・記録しておくように。
最後に下にある小さなボタンの「入力内容確認」を押せば、インストールの最終確認画面に移ります。
そこで「インストール」をクリックすればインストール完了です。
自サイトにログイン
無事WordPressがインストールできたら実際にログインして確認します。
インストールした直後だとこんな画面が出てくるので、「管理者ページURL」でログイン画面に行けます。
ログイン画面がこちら。
何回も通るページなのでブックマークなどをしておくと便利です。
もし改めてログイン画面を出したい場合、方法はいくつかあります。
・直接URLを入力
WordPressをインストールしていれば、サーバーの管理画面のどこかしらにWordPressログイン画面へのURLが表示されます。
ロリポップなら先ほどの「WordPress簡単インストール」の下部に表示されます。
あるいはURLを直接入力してログイン画面に飛ぶこともできます。
ログイン画面へのURLはサイトのアドレスの後ろに「/wp-login.php」とつければOKです。
たまに「/wp-admin」だとアクセスできない場合があるそうなので、こちらのほうが確実かと。
WordPressの管理画面
無事ログインできたらWordPressの管理画面へと移ります。
ここが表示されれば個人ブログ・サイトの開設はほぼ完了です。
少し操作してみて、機能や今のサイトデザインがどうなっているか確認してみましょう。
始めたてで特に確認したいものと、そのやり方はこちら。
・サイトデザインの変更…「外観」→「テーマ」
・記事の作成…「投稿」
こんなところでしょうか。
まだまだ機能はありますが、最初は徐々に慣れつつ少しづつ把握していきましょう。
本番はサイトを開設してから
色々と書いてきましたが、サイトの開設そのものはパソコン前に座って事務的なことをしてれば終わります。
サーバーやドメインのレンタルなんてネットショッピングとさほど変わりませんし。
WordPressのインストールも案内を読めば数クリックで済みます。
サイトの運営はそれらがすべて終わった後からが本番です。
読みやすい記事の書き方は?
サイトのデザインはどういったものが自分に合っているか?
そういったものは実際にサイト開設してみないと分かりません。
まあまずは記事の一つや二つ書いてみて「ブログとはこういうものだ」と認識することから始めましょう。