スプレー缶は日常に潜む爆弾? 間違った使い方と保管方法

2021年3月8日その他・雑学その他

日常で普及しているスプレー缶。

燃料ガスといったものから、防虫・消臭・清涼スプレーなど誰でも使う機会があると思います。

しかし火元で使うなど、取り扱いを間違えると命の危機になりかねません。

おまけにガス抜きと穴あけを同一視している人は要注意です。

ニュースなどでガスやスプレー缶が原因の事故があるので調べてみた内容を紹介していきます。

前提:スプレー缶の危険性

どんなスプレー缶でも爆発する危険性を持っています。

カセットコンロ用のガス缶はもちろんのこと、虫よけ・清涼スプレーでも可燃性の液体が入っています。

そのため火に近づけると引火・爆発する可能性が高いです。

引火しなくても、中の気体が膨張して缶が破裂する可能性もあります。

スプレー缶は中にかなりの圧力をかけてあります。

缶を風船に例えるなら、それこそ破裂せんばかりにガスを封入しています

スプレー缶の噴射する仕組みはこう。

まずスプレーを噴射する際には中の圧力が外に逃げます。

このときに圧力と一緒に中の液体を外に出している、ということ。

噴射の勢いは、中にかかっている圧力と比例します。

何回も使っていると中の圧力が減ってくるので、噴射で出る量も減ってくるわけです。

しかしこれの仕組みは缶(金属素材)が正常な状態でのこと。

何らかの影響で中の圧力に缶自体が耐えられなくなると、かかっていた圧力で缶が破裂します。

破裂する理由は複数あり、間違った扱いや保管をすると危険性が高まります。

ではここから間違った使用法などの紹介をしていきます。

火に注意

まずスプレー缶を扱う際に絶対覚えるであろう火に近づけないこと。

燃料ガスはもちろんのこと、防虫や清涼スプレー缶でも可燃性のあるものが殆どです。

ストーブなどの火のそばに近づけたりするのは当然。

ガスに着火して火炎放射ごっこやたき火にポイなんてもっての他です。

ニュースでも見るでしょうが、まるで手榴弾かと思うくらいの爆発が起きます。

缶の破片などが飛んできて身体に刺さる可能性も充分あります。

またスプレー缶の液体・気体によっては爆発の種類にも違いが出ます

酸素といった発火すると爆発するものでは爆発力が増し。

可燃性のある液体ならナパームのように発火した液体が飛び散ります。

単純に人体に有害なものならそういった物質が周囲にまき散らされます。

爆発した数メートル以内にいるとまず確実にどれかの被害を受けます。

決して火の近くで扱わないようにしましょう。

高温に注意

火と同じく高温にも注意が必要です。

注意したいのがこの高温とは40~50℃くらいの温度

日常でも十分に達する可能性のある温度になります。

高温にさらされ続けるとスプレー缶が膨張して爆発し、中の液体が撒き散らされます。

もし近くに火があると爆発あるいはそれに近いくらいの炎上が起きます。

これらの状況になる事例がいくつかあるので紹介します。

ガスコンロ

ガスコンロの上に鉄板などを乗せて調理する場合、絶対にガス缶の上に鉄板がないよう配置してください。

熱せられた鉄板がガス缶に近い・接触すると、ストーブの前に置くより危険な状態になります。

よくあるケースがガスコンロを2台以上並べて使用した場合です。

このようにガス缶のひとつを真ん中に設置してしまうと、鉄板に接触する可能性が高くなります。

一台ならそんな大きな調理器具を使わないので比較的安全です。

しかし、2台以上だと間違いなく大きな調理器具を使っているはずです。

2mくらいの鉄板でバーベキューしていた、といった具合に。

大き目の調理器具を使うなら、絶対にガス缶に鉄板などが触れないよう配置してください。

夏場の車内

夏場の車の中はそれこそ50℃くらいの温度になることも多いです。

夏場に需要のある防虫スプレーや清涼スプレーを車内に置きっぱなしにして爆発、なんてケースが起きやすいです。

直射日光が当たると更に温度が上がり、そういった危険性も高くなります。

爆発するとスプレー缶の中の液体が車内中に撒き散らされます。

もし人が車内にいた場合、飛び散った液体は目や口に入ってしまうことも多いです。

液体の種類によってはそのまま失明なんて危険もあります。

夏場ゆえに防虫スプレーや清涼スプレーを持ち歩く人も多いでしょう。

が、絶対に車内にスプレーを置きっぱなしにしないようにしましょう。

吹きつけに注意

これは調べていて初めて知ったんですが、スプレーを身体に吹き付けてから火を近づけると引火しやすいみたいです。

例えば、防虫スプレーや清涼スプレーを服に5~10秒ほど吹きつけます。

その後火を近づけると、あっという間に引火して燃え上がります。

スプレーから噴射されたガスは服や肌に当たると、そのまま液体になります。

その液体が気化してガスになるため、ガスに引火して発火といった仕組みだそうです。

防虫・清涼スプレーを吹き付けた直後、バーベキューやタバコの火で引火…。

こういった流れが簡単に想像できます。

スプレーを吹き付けた後はしばらく火元に近づかないようにしましょう。

臭いがしなくても注意

台所などでガス漏れがすると、臭いですぐに危険を察知できます。

しかし消臭スプレーなどは臭いがしないことがあります。

日常で使うプロパンガスや都市ガスは、ガス漏れの危険を知らせるためわざと臭いをつけています

スプレー缶ではわざわざ臭いをつけるようなことをしていません。

しかしプロパンガスと同じく、可燃性のガス・液体が入っていることが多いです。

スプレー缶に入っている気体は基本的に可燃性ガスだと思っておきましょう。

穴開けに注意

ガス抜きと穴開けの違い

まず原則として個人でのスプレー缶の穴空けは推奨されていません

ガス抜きは缶の中のガスを使い切ることを指します。

必ずしも穴を空ける必要性はありません。

しかし大抵はガス抜して、各自治体ごとに決められた処理をします。

自治体によっては穴空けまでが義務付けられているところも多いです。

個人でスプレー缶の処分しようとする場合は、穴空け作業が一番危険です。

間違った方法でやってしまうと至近距離で破裂、なんて事態になる可能性もあります。

それでも穴を空けざるを得ない場合もあるでしょう。

そこで、缶に穴を空ける際に注意すべき点を紹介します。

中のガスを使い切る

缶に穴を空ける際はかならず中のガスを使い切ってからにしましょう。

缶の中は圧縮された空気と液体で満たされています。

簡単に説明すると破裂せんばかりの風船を金属缶で無理やり押し込んでいるようなものです。

缶の中に圧縮された気体が入ったまま穴を空けると、すごい勢いで気体が吹き出して破裂します。

破裂すると中の液体が吹きかかったり、金属片が刺さる可能性も高いです。

しっかり中のガスが無くなるまで噴射(ガス抜き)してから穴を空けましょう。

屋内で穴空け作業をしない

台所、特に火がついた近くでのガス抜きや穴空けは危険です。

ろうそくや線香などの近くでもNG。

屋内で穴空け作業をすると、僅かとはいえ抜いたガスが部屋に充満します。

そのガスに引火して爆発といった原因の事故もあります。

以前に北海道で100~200本のスプレー缶を室内で処理していて、ガスが溜まりすぎて爆発した事故がありました。

このときは周辺の家屋にも影響が出る爆発だったそうです。

爆発した家屋から道路を挟んだであろう建物のガラスが軒並み割れていたほど。

かなりの爆発だったんでしょう。

使用済みと思ったスプレー缶でも僅かながらに中身は残っています。

「チリも積もれば山となる」通り何十本も屋内で穴空け作業をすればかなりのガスが充満します。

スプレー缶の穴空けは外で!」の前提を守って処理しましょう。

ガス抜きの方法

ガス抜きは缶に付属している「ガス抜きキャップ」でするのが効果的です。

大抵は缶のフタやキャップにその機能がついており、簡単にガス抜きができます。

機能は「レバーを固定して、噴射し続ける」といったものが多いです。

スプレー缶を捨てる場合は絶対にガス抜きをしなくてはなりません。

もしガスが残っていると、ゴミ収集車やゴミ処理場で缶を押しつぶして爆発する事態になりかねないためです。

穴を空ける場合でも、ガス抜きが不十分だと穴を空けた瞬間に目の前で破裂して大惨事になりかねません。

缶の側面にガス抜きのやり方が書いてあるので、まず缶の表記を読みましょう。

もしそういった機能がない場合、輪ゴムやコインで常時噴射し続けるようにしてガス抜きする方法もあるそうです。

最後に

スプレー缶やガス缶の事故は、夏場と冬場に特に多い気がします。

夏場のバーベキューで、冬場のスト―プなどの火で引火して爆発・炎上なんてのを聞きます。

スプレー缶は日常でさまざまな用途で使われています。

便利な半面、使い方を間違えると命に関わる事故を起こしかねません。

しっかりと扱い方を覚えて、そういった事故を起こさないようにしましょう。