ソーラー発電を自作する方法 ~アウトドアから自宅用まで~

2023年4月8日工作・DIYDIY,便利グッズ

細菌では電気料金も上がり、改めてソーラー発電を注目する人もいるかと思います。

ただソーラー発電を自宅に設置しようと思うと、最低でも100万円規模の費用と工事が必要です。

しかしこれは家の全家電の電力を賄ったり、電力売買で必要なレベル。

ではDIYレベルでソーラー発電の設備を揃えることはできるのか?

スマホの充電やパソコンなどの一つの家電を動かしたり、アウトドアでも使えるレベルならもっと安く・簡単に済む方法もあります。

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ソーラー発電を自作する方法は2種類

まずDIYレベルでソーラー発電を自作するには、概ねこの2種類の方法になります。

※費用は100Wソーラーパネル1枚(約1万円)込み

難易度(安全性)使うもの全費用発電規模
低いポータブル電源2万円~
難しいチャージコントローラー

インバーター

車のバッテリー

3万円~少~大

詳しくは後述しますが工作スキルが全く無くても作れる方法もあれば、本格的なソーラー発電設備も自作可能です。

ただ注意点として発電規模が計30V以上になると電気工事士の資格が必要になります。

ちなみに100Wのソーラーパネル1枚で18ボルト。

無資格のDIYでしたいなら、大型のパネルやバッテリーを何台も使うような発電規模にならないように注意しましょう。

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ポータブル電源を使う方法

まずどんな人にでもおすすめできるが「ポータブル電源」を使ったソーラー発電装置。

最大のメリットは工作スキルが全く無い人でもOKという点。

単にソーラーパネルから伸びてる端子をポータブル電源に挿すだけ。

必要なのはこの2つ。

・ソーラーパネル
・ポータブル電源

ポータブル電源とはキャンプなどのアウトドア用に販売されている充電機器のこと。

ほとんどのポータブル電源はソーラーパネルと接続可能な作りになってます。

パネルを複数連結させる場合は少々工作スキルや、場合によっては電気工事士の資格が必要ですが、パネル1枚なら特に問題なし。

安ければ1万円ほどから販売されています。

もう一つのメリットとして災害時(屋外)でも活用可能ということ。

…まあ元々アウトドア用のシステムなので当然ですが。

ポータブル電源の選び方として注目したい点が以下の点。

・ソーラー発電対応可能か
・リン酸鉄リチウム電池
。純正弦波
・出力W数
・蓄電量(Wh)
・コンセントの有無

まず前提なのが「ソーラーパネルを接続可能かどうか」ですが、大抵のポータブル電源は可能なものが多いです。

リン酸鉄リチウム電池は寿命が長い電池で、自己放電も少ないため電気のロスが少ないです。

安全性も高く発熱もしにくい等、今までのリチウムイオン電池よりも性能が良いです。

充電・放電を繰り返して行うので、リン酸鉄の電池がうってつけとなります。

純正弦波とは家庭用コンセントの電気の波形のことで、純正弦波じゃないと繋げた機器が故障する恐れもあるので必ず「純正弦波」と記載されものを選びましょう。

出力できるW数は、自分が使おうとしている電子機器の消費電力(W数)を確認しておきましょう。

ただ「瞬間最大○○W」はあくまで「瞬間」なので、こちらは選ぶ基準にはしないように。

低スペックのポーターブル電源でも150Wくらいから出力できるので、ライト・扇風機・パソコンくらいはカバーできます。

ちなみに扇風機が40W前後、ノートパソコンが30W前後、IH卓上コンロの弱火が300W前後。

蓄電量は「Wh」で表示されており、例えば「400Wh」となっていれば「消費電力400Wの電子機器を1時間動かせる」という意味です。

多ければ多いほど蓄電でき、電子機器を長く使え、発電ロスも減らせます。

大型のパネル(100W)を使うなら、できるだけ多いほうが良いでしょう。

個人的には最低でも400~500Whは欲しいところ。

1日の日照時間は大体5時間ほどなので、例えば100Wのソーラーパネルを使うと(理想値では)1日で充電できる計算になります。

消費電力が多い機器や、大型のパネルを使うなら蓄電量が多い方が都合が良いです。

コンセントは最低1つあれば電源タップなどで対応できるので、できれば欲しいところ。

あとは個人の好みで選んでOKです。

消費電力が100Wもない電子機器を使うなら、2万円もあれば相応の製品がヒットします。

注意点としては常時屋外に配置できない点が挙げられます。

アウトドア用といっても、それは自分が付きっ切りの場合。

外出中に外に出しておいてもし雨が降ってきたら台無しです。

そのため1日通してソーラー発電できるようにするなら、パネルをよほど日が当たる屋内か、配線を外~屋内で繋げる必要があります。

「バラバラで買っても、パネルとポータブル電源が合うか不安」なんて人は、パネル+ポータブル電源のセット品も販売されています

…まあかなりの発電規模なのでお値段はかなり高いですが、規格などが合っているか不安ならこちらを見てみましょう。

メリット

誰でも作成可能

種類が豊富

持ち運びが容易

デメリット

常時の屋外配置には向かない

バッテリーetcを使う方法

次は自分でパネルやバッテリーなど、ソーラー発電に必要なパーツを揃える方法。

一般的なイメージのソーラー発電システムはこちらで、自由かつ大規模な発電をしたいならこの方法になります。

基本的なソーラー発電には、最低限必要なパーツが4つあります。

・ソーラーパネル
・コントロールチャージャー
・インバーター
・バッテリー

コントロールチャージャーとは、ソーラーパネルで発電した電気を適切に充電させるために必要な装置です。

これが無いと過放電したり、ソーラーパネルへの電気の逆流が防げなくなります。

コントロールチャージャーには充電のみできる「充電」タイプと、充電した電気を使えるようにできる「充放電」タイプがあります。

今回のソーラーパネルを使う場合は「充放電コントローラー」が必要なので注意。

インバーターは充電した電気を家庭用電源に変換するための装置

安物だと充電用のUSBポートくらいしかついてませんが、少し値段を上げればコンセントも付いてます。

バッテリーはもっぱら車のバッテリーが使われています。

「ディープサイクルバッテリー」なら繰り返しの充電・放電に強いので、こちらがおすすめ。

この方法は一般的なソーラー発電システムの工事内容と同じなので、パネルを何枚も使いたい人が使う方法になります。

最大の注意点として電気工事士の資格が必要になる場面が多くなります。

・発電量が30Vを超える
・電線を家庭の電源と接続する
・電線を壁などに埋め込む

特にこの辺りが自作ソーラーシステムで引っ掛かるかと。

ソーラーパネルやバッテリーの電圧が30V以上になると、設置するだけでも資格が必要になります。

例えば大型のソーラーパネル(18V)を2枚以上設置する、あるいはバッテリー(12V)を3個以上使う場合。

どちらか一方でも30V以上の電圧を扱うことになるので、資格が必要に。

あるいはパネルやバッテリーから伸びている電線を壁に埋め込む工事だったり、家庭用の電源に接続するのにも資格が必要です。

無資格でやりたいならこのあたりに注意。

「大型のパネル1枚を1台のバッテリーに接続して、そこからスマホなどを充電する」なら無資格でできます。

不安なら家庭用電源とは独立したシステムで運用しましょう。

あとバッテリーは通気性の良い場所に設置しましょう。

水素が発生することがあり、空気が滞留しやすい屋内に設置するとちょっとした火花で爆発を起こします。

この「自分で用意する」方法は事故が起こりやすい方法でもあります

普通のソーラー発電システムは、しっかりした資格持ちの人が施工し、保守点検もしっかりしています。

しかし自分でやる場合は全てを自分で作業する必要があり、おまけに自己責任です。

安易な気持ちで手を出さないようにしましょう。

メリット

大規模発電が可能

発電・蓄電能力を調整できる

デメリット

パーツごとの規格・互換性の確認が必須

電気工事士資格が必要になる場合も

感電などの事故が起きる可能性もある(バッテリー周りは要注意)

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おすすめはポータブル電源式

やはり安全性や安定性の面ではポータブル電源がおすすめとなります。

ポータブル電源にパネルの端子を挿すだけなので、手軽にソーラー発電が可能です。

自分でパネルと充電システムの互換性を確認する手間も大幅に省けますし、作業中の危険もほぼありません。

インバーターやバッテリーなどを使う場合、どうしても「感電」の危険性が付いて回ります。

「ソーラー発電には興味あるけど、危険は避けたい」なんて人には是非おすすめです。

消費電力の少ない機器の使用やスマホなんかの充電なら充分でしょう。

持ち運びも容易ですし、災害時でも活用可能…というか本来の使い方ですが…。

「常時使うが低電力で、もし切れてもさほど問題ない」なんて機器で運用してみるとかなり効果的かと。

例えば、アクアリウムのライトの電力など。

使い方は人それぞれですが、自分のニーズにあったソーラー発電装置を使ってみましょう。

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