簡易サイクロン掃除機を自作。夏休みの自由工作レベルで作製

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サイクロン掃除機は「吸引力を落とさず掃除ができる」という掃除機です。

では普通の掃除機をサイクロン掃除機にすることはできるのか?

サイクロン掃除機の原理そのものは簡単なものなので、どうにかできないかやってみました。

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作ってみたもの

では普通の掃除機をサイクロン掃除機にするために作ったのがこれ。

掃除機の吸い込み口部分にセットするアタッチメントみたいな感じです。

これを付けると、普通の掃除機でも吸引力が落ちない、疑似的なサイクロン掃除機にすることが可能です。

今回は小型の、それこそ乾電池で動く掃除機にアタッチメントを取り付け、小型のサイクロン掃除機にしています。

片手で持てて吸引力が落ちないので、意外に役立ってます。

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サイクロン掃除機の原理

作り方の前に、アタッチメントの仕組みを解説します。

まずサイクロン掃除機では「サイクロン方式」という原理が使われています。

実のところサイクロン掃除機と普通の掃除機の吸引力はそこまで変わりません

理由としては吸引するためのファンを回すモーターの回転力はそこまで変わらないからです。

普通の掃除機でも、ゴミを全く吸っていない最初の状態ならかなりの吸引力なのはわかると思います。

サイクロン掃除機はその「ゴミを吸っていない最初の状態」の吸引力を維持する仕組みになってます。

普通の掃除機はフィルターにゴミが詰まることで吸引力が落ちていきます。

しかしサイクロン掃除機は風を螺旋状に回転させてゴミをひとまとめに溜めておくことで吸引力を維持しています。

構造としてはこうなってます。

吸引を始めると、風が筒の形状に沿って移動していき、筒の下まで来たら上に向かって吸い込まれていきます。

ゴミも同じ移動の仕方をしますが、筒の下に到達するとゴミが一つのかたまりになります

溜まったゴミは自重で浮かび上がらないため、上に吸い込まれることはありません。

そしてゴミがほぼ混ざっていない風のみが吸引されるため、フィルター部分にはゴミが溜まりにくくなります。

こうした原理でサイクロン掃除機は強い吸引力を維持しています。

この筒を再現できれば、サイクロン掃除機を作ることが可能、ということ。

作り方

ではそのアタッチメントを作るのに必要な材料。

・円柱状のプラスチック容器(密閉できるフタ付き)
・塩ビ管
・排気用パイプ
・接着剤

これだけで作れます。

容器は100円ショップでも売っている、円柱状の密閉パック。

塩ビ管はセットする掃除機の吸引力の性能によりますが、直径は大体3~5センチのものに。

排気用パイプは掃除機の吸引口にはめ込んだり、自在に動かせる吸引口としても使います。

ではアタッチメントの作り方がこちら。

容器に穴を空ける

まずは容器にパイプを通すための穴を空けます。

空ける場所は容器の上部と容器のフタです。

注意点として、容器の上部に空ける穴はパイプが斜めに入るように空けましょう

容器の上から見てこんな風にパイプを通します。

こうしないと風が容器内で回転せず、サイクロンになりにくくなります。

L字でもまっすぐなパイプでも、写真のように吸い込んだ空気が壁に当たるようにすればOKです。

容器のフタには中央に穴を空けましょう。

パイプを接着

次に空けた穴にパイプを通します。

容器の上部に空けた穴には、上記の説明のように斜めに入るようにして接着。

斜めに入りさえすれば、まっすぐなパイプでも、写真のようなL字パイプでも構いません。

接着剤はグルーガンを使用。

できるだけパイプの出口が容器の壁に接するようにして、隙間なく接着しましょう。

フタに通すパイプは、最低でも上部に通したパイプよりも下まで通します

最低でもこのくらいは下に付けたいところ。

こうしないと吸い込んだゴミがそのままフタ側のパイプに吸い込まれて、サイクロンの意味が無くなります。

パイプの幅や容器の大きさにもよりますが、4~5センチほど入っていれば大丈夫でしょう。

こちらも隙間ができないように接着します。

排気用パイプを装着

塩ビパイプに排気用のパイプを装着します。

排気パイプは柔らかく自由に形を変えられるので、接続用のパイプとして便利です。

今回セットした小型の掃除機なら、小さいパイプでもちょうどセットできました。

大きい掃除機だとサイズが合わないと思うので、サイズの違う塩ビパイプを数種類用意して、サイズが合う大きさにしましょう。

少々面倒ですが、こんな感じでいくつかの塩ビパイプをはめ込んで使えばサイズの調整が可能です。

あとは掃除機にセットして完成です。

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実際に使ってみる

完成したアタッチメントを掃除機に装着したら、実際にサイクロン方式になっているか確認しましょう。

適当にゴミやホコリを吸ってみて、容器の底にゴミが溜まるようなら成功です。

吸い込み口のパイプには別のパイプを付けると使いやすさが変わります。

隙間のゴミを吸いたいなら、まっすぐな塩ビパイプが。

自由に動かせるようにしたいなら、手に持って動かせる排気パイプが使えます。

パイプの先端に歯ブラシでも接着しておけばさらに掃除しやすくなります。

「アタッチメント自体が邪魔」なんて人は、掃除機の筒部分に縛り付けておけば良いでしょう。

どの程度ゴミを吸ったか一目で分かりますし、フタを空ければすぐに溜まったゴミを捨てられます。

フィルターの掃除をすることも無くなるので、掃除の面倒臭さはかなり軽減できます。

今回はサイクロン方式の原理を簡単に再現するものですが、それでも効果はかなり高いです。

興味が出たら是非作ってみてください。

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