観葉植物の空気清浄能力は薄い? 空気を浄化するために必要な観葉植物の量

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空気の浄化目的で室内に観葉植物を置いている人。

数本程度じゃ全然足りないということを知っていますか?

観葉植物だけでなく、植物全般には大なり小なり空気を浄化する効果があります。

その効果を求めて室内に観葉植物を置いている人もいるでしょう。

…が、あまり効果が実感できていないと感じた人もいると思います。

そんな人は空気静養に最適な植物でなかったり、最適であっても観葉植物が足りなかったりすることが原因です。

室内の空気を浄化するために必要な観葉植物の種類や量はどうなるのか紹介します。

空気清浄に適した植物

空気を汚す原因としては人体から出るアンモニア。

あるいは塗料や接着剤などから出るホルムアルデヒドといったものが主原因です。

観葉植物だけでなく大抵の植物には浄化できる空気の種類の傾向があります。

特にサンスベリアといった「葉が大きい」「葉が厚い(丈夫)」植物は総じて空気清浄機能が高いことが多いです。

植物が空気を浄化する仕組みは葉っぱの裏に多くある「気孔」という穴。

人でいうところの口や鼻に該当する部分で呼吸することで行われます。

この気孔というのは葉っぱ部分にしかほとんど存在しません。

そのため幹が大きい植物でも葉が小さい・少ないと空気清浄能力も落ちる傾向にあります。

こういった理由から葉っぱが大きい・量が多い観葉植物なら空気清浄能力も高くなります。

ただ葉っぱの量が多くても1枚1枚が小さいとすぐに枯れたり散った葉っぱの処分が出てきます。

葉っぱが大きく丈夫なものの方が世話の面倒が少ないです。

・サンスベリア(サンセベリア)
・ドラセナ
・アロエ
・スパティフィラム
・カンノンチク(観音竹)
・ゴムの木

こうした葉が大き目の観葉植物が空気清浄に適しています。

サンスベリアやアロエといった多肉植物は全体が葉っぱでできているようなものです。

当然空気の浄化能力も高いです。

ただアンモニアを吸収できる植物は結構少なく、NASAが実験した観葉植物30種類の内1~2割ほどしかなかったです。

上記の中ではスパティフィラムとカンノンチクしか該当しません。

必要な量

残念ながら数本程度では部屋の空気を浄化するには足りません

浄化能力が高い種類でもです。

観葉植物で常に空気を浄化し続けるにはホームセンターの植物コーナー並みの量が必要になります。

かつてNASAは観葉植物を使って室内の空気を浄化する実験をしました。

実験の内容としては「100平方フィートの室内を1つの植物でどの程度空気浄化をできるか」というもの。

100平方フィートは約10平方メートル(3m×3mほど)の広さ、大体一部屋くらいの空間です。

この中にアンモニアやホルムアルデヒドといった人体に有害なガスを含んだ空気で満たし、どの程度空気を浄化できるかというもの。

実験の結果で効果が特に高かった植物の一部が上記に挙げたものです。

しかし日常でも有用化というとそうでもないです。

この実験結果をそのまま日常に当てはめるには前提条件に致命的な欠点があります。

「恒常的に発生するガス」を考慮に入れていない点。

有害なガスというのは壁紙の塗料や人体から絶えず発生して(追加されて)います。

この実験ではその追加分のガスを計算に入れていません。

そのため例え浄化能力が高い植物でも、1~2本程度では発生し続けているガスまでは浄化できません。

はっきりいって窓を開けるか、空気清浄機を使った方が早くて効果も高いです。

背丈ほどの大きな観葉植物1本くらいでは室内環境が劇的に改善されるとは思わない方がいいです。

少しでも効果を高くしたいなら

上記の理由があるからといって、空気清浄機を常に稼働していては電気代もバカになりません。

そのため観葉植物の空気浄化能力を少しでも高くするにはどうすればいいのか紹介します。

日光に当てる

植物が空気を浄化する機能を最も高めるには日光に当てるのが一番です。

気孔を用いた呼吸というのは光合成が行われないと活発になりません。

植物自体も呼吸して二酸化炭素などを出しています。

そのため光合成で二酸化炭素を吸収してもらわないと、却って室内の二酸化炭素量が増えてしまいます。

そのため窓際といったよく日光が当たる場所で光合成を行えるようにする必要があります。

ただ夏場などの日差しが強い時期は葉が日焼けしてしまうことがあります。

夏場では直射日光が当たらない少し日陰になるような場所に置くようにしましょう。

※ちなみに夜の間は光合成は行われないものの、呼吸自体は行うため有害なガスの吸収のみは行われています。

複数の種類を植える

有害なガスを満遍なく浄化したいなら複数の種類の観葉植物を使うと効果が高くなります。

先ほども書いた通り観葉植物でも吸収する物質としない物質があります。

例えばゴムの木はホルムアルデヒドをよく吸収します。

しかしアンモニアなどの浄化はできません。

そのためアンモニアも浄化できるスパティフィラムやカンノンチクも植えれば、より空気の浄化ができるようになります。

スパティフィラムのように1種類ですべての有害ガスの浄化ができる高性能な観葉植物もあります。

ただ見映え的に複数種類植えたいなら、その植物がどの有害ガスを浄化できるか把握しておきましょう。

狭い空間なら1本でもOK

先ほど「空気の浄化には大量の植物が必要」と書きました。

しかし狭い空間なら1~2本ほどの観葉植物でも効果があります。

トイレや玄関などです。

結局のところ、室内の広さ(空気の量)が観葉植物1本あたりの空気浄化能力のキャパシティを超えているのが問題です。

そのため狭い空間なら少ない数の観葉植物でも空気の浄化は進みます。

感想

インテリアとしてならともかく、空気清浄のために観葉植物を使うなら部屋の一角を埋めるくらいの量が必要なのは少々残念です。

まあ少しの量で空気の浄化が進むなら、今のような地球環境にはなっていないでしょうし。

結局のところ観葉植物も生き物なので限界があるということでしょう。

しかい逆に「量さえあればなんとかなる」と単純なことでもあります。

植物好きの人なら、思い切って植物園なみの状態にするのもいいかもしれません。