3種類あるヨーグルトの特徴。効能や作り方の違い

ヨーグルトヨーグルト

市販されているヨーグルトには数多くの種類がありますが、基本的な種別ではそこまで変わりません。

「ブルガリアヨーグルト」も「R-1」も、ヨーグルトという括りでは同じ種類です。

そんな中「カスピ海ヨーグルト」と、明らかに違う種類のヨーグルトもあります。

では世の中には完全に種別が違うヨーグルトがいくつあるのか?

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世の中のヨーグルト

市販されているヨーグルトで、完全に種別が違うものとして扱われているのがこちら。

・カスピ海ヨーグルト
・ケフィアヨーグルト
・その他のヨーグルト

基本的にヨーグルトの種類はこの3種類です。

…厳密なヨーグルトの定義では「ブルガリア菌及びサーモフィルス菌で発酵した乳製品」なので、ブルガリアヨーグルトくらいしか当てはまりませんが…。

ちなみにこれはWHOなどが定めた世界基準で、それ以外はただの「発酵乳」として扱われてます。

ただこれら3種のヨーグルトは明らかに性質や作り方からして違いがあります。

効能にもかなりの違いが出てくるので、各ヨーグルトの特性を理解した上で選びましょう。

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一般的なヨーグルト

 

世間一般で販売されているのが、スーパーに数多く並んでいるヨーグルトです。

・ブルガリアヨーグルト
・R-1
・Bifix
・ダノン ビオ
・ナチュレ 恵

これらのヨーグルトは、効能には微妙に違いが出ますが、大別としては同じ種類のヨーグルトとして扱われます。

どんなヨーグルトでも多かれ少なかれ「整腸効果」「便秘改善」があり、プラスαで別の効能が付いていることが多いです。

各ヨーグルトの効能は各会社が保有する乳酸菌に左右されるので、同会社が販売しているヨーグルトなら同じような効能が含まれます。

例えば雪印メグミルクの「ナチュレ恵」「恵ガセリ菌SP株ヨーグルト」なら、内臓脂肪減少効果もある「ガセリ菌SP株」が。

明治の「明治ブルガリアヨーグルト」「R-1」なら、免疫力UP効果もある「ブルガリア菌」が使われています。

多少効果は増減するものの、同じ分類の乳酸菌なら同じ効果を含んでいることが多いです。

…まあそれでも種類問わず「整腸効果」が最も強いでしょうが。

普通のヨーグルトを自作するには、ヨーグルトメーカーが必須です。

ヨーグルトに使われる乳酸菌の大半は38℃前後で活発に活動するため、牛乳をヨーグルトにするには温度調節が大事です。

時間はどんなヨーグルトでも7~8時間ほどで作れ、夜に作れば朝にはできています。

作れる時間は3種あるヨーグルトでも最短なので、結果も把握しやすく作りやすいため、ヨーグルト作りの初心者におすすめ。

種類も多いため、自作する際には自分に合ったヨーグルトを選びやすいでしょう。

カスピ海ヨーグルト

カスピ海ヨーグルト

スーパーに並んでいるヨーグルトの中に混じって置いてあるカスピ海ヨーグルトですが、分類としては他のヨーグルトとは別物です。

理由は普通のヨーグルトにはない効能が多数含まれている、というものがあります。

・整腸効果
・免疫力UP
・アレルギーの低減
・コレステロール値の低減
・血糖値の上昇抑制

普通のヨーグルトを作る乳酸菌が持つ効能は、多くても2種類程度。

しかしカスピ海ヨーグルトを作る乳酸菌の「クレモリス菌」はこれだけの効能を持っています。

カスピ海ヨーグルトの特徴の一つでネバネバした弾力を持つ食感、というものがあります。

このネバネバは「EPS(菌体外多糖)」と呼ばれるもので、クレモリス菌が産出するEPSはこれらの効能を持つとされています。

風邪などによる発熱・喉の痛みなどの軽減から、インフルエンザの抑制にも効果があるそうです。

ちなみに、EPSは成分がひと塊になっているため結びつきが強く、これがネバネバや弾力と重量感の元になっています。

このため腸まで消化されずに残り、乳酸菌はもちろん腸内細菌を活性化させてもくれます。

研究結果によれば、カスピ海ヨーグルトを食べて2週間後になってもクレモリス菌が腸内に確認できたそうです。

こうした「ゆっくりとした消化」から血糖値も上がりにくくなっています。

これらの効能から、より健康志向なヨーグルトといえるのがカスピ海ヨーグルトです。

他の特徴として、カスピ海ヨーグルトには酸味がほとんど無いことが挙げられます。

ヨーグルトは牛乳内の「乳糖」という糖質を乳酸菌が食べる際、酸性の成分を放出します。

この酸味によってタンパク質が固まるため、固形化したヨーグルトができあがります。

普通のヨーグルトの乳酸菌では働きが活発でヨーグルトができるまでの時間も少ないですが、その分酸味が大量に放出されてもいます。

しかしクレモリス菌では働きが少し遅い代わりに、酸味の放出も少ないため、じっくりとヨーグルトが出来上がっていきます。

これが酸味が少ない理由です。

自作ヨーグルトでは酸味が強くなりがちですが、カスピ海ヨーグルトなら自作でも酸味はほとんどありません。

ヨーグルトの酸っぱさが苦手な人にもカスピ海ヨーグルトはおすすめです。

自作の仕方ですが、クレモリス菌は他の乳酸菌と違い、低温(20~30度)で活動が活発化します。

そのため夏といった気温が高い季節ならヨーグルトメーカー無しでも自作可能です。

室温が20度以上あればメーカー無しでも自然発酵してくれるため、誰でも作ることが可能です。

注意点はヨーグルトが出来上がるのに最短でも12時間、長いと24時間はかかるため、普通のヨーグルトに比べて長丁場になります。

丸一日かけて作るものだと思っておきましょう。

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ケフィアヨーグルト

ケフィアヨーグルトですが、こちらもカスピ海ヨーグルト同様に多糖体を形成します。

そのためしっかり腸まで届くため、腸内環境の改善などもしてくれます。

・整腸効果
・抗炎症効果
・免疫力UP
・アレルギーの低減
・美肌効果

特に「整腸効果」と「美肌効果」の点から、女性にも人気があるヨーグルトです。

「抗炎症効果」とは胃炎や腸炎といった炎症を抑える効果のことで、体内の直接的な健康にも一役買っています。

ケフィアと他のヨーグルトの一番の違いは乳酸菌と酵母菌で発酵させている点です。

できたヨーグルトは、製品にもよりますが、多かれ少なかれ粒状のカタマリが混ざっています。

これは「ケフィアグレイン」と呼ばれるもので、乳酸菌や酵母菌・タンパク質などの成分が結合してできています。

カタマリになることで消化がゆっくりになり、腸まで乳酸菌などが届きやすくなってます。

またヨーグルトには珍しく酸味ではなく炭酸の味がします。(理由は後述)

美容にも関わるケフィアですが、残念ながらヨーグルト状態では販売していません

理由は「炭酸ガス」と「食品衛生法」。

ケフィアはできる際に炭酸ガスが発生するため、密閉した容器では破裂してしまいます。

これが味に炭酸が混じる理由。

しかし容器に穴を空けて販売しようとすると、食品衛生法の「容器は密閉して販売しないといけない」に引っかかります。

そのためヨーグルトの状態のケフィアは日本では販売できません。

つまり自作することがケフィアヨーグルトを食べる唯一の方法です。

写真が製品ではなく自作ケフィアヨーグルトなのもコレが理由になります。

自作の仕方はカスピ海ヨーグルトと同じく、20~30度の低温で12~24時間発酵させます。

こちらの注意点は、完全に密閉した状態で発酵させないこと。

先ほど書いた通り発酵中に炭酸ガスが発生するため、少しだけ容器に隙間を空けておきましょう。

カスピ海・ケフィアはヨーグルトの上位互換

各ヨーグルト共通の効能は「整腸効果」。

どんなヨーグルトでも便秘改善・善玉菌の増加などの効能は持っています。

カスピ海・ケフィアはそれに加えて「免疫力UP」「血糖値の上昇抑制」といった貴重な効能があり、完全に上位互換といえるでしょう。

しかし値段が高い・自作でしか食べれないといったデメリットも。

それでも毎日食べれれば健康に貢献できるので、ヨーグルトの自作の仕方を覚えるのは有益でしょう。

毎日ヨーグルトを買って食べている人なら、是非とも自分で増産して体調改善&コストカットをしてみましょう。

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