ヨーグルトメーカーの種類。機能性や特徴、ヨーグルト以外に作れる食品
ヨーグルトを作る際必要になってくるヨーグルトメーカー。
いろいろな製品が販売されおり「安全性」や「機能性」「ヨーグルトの管理の仕方」など、多少特色が違っているものもあります。
メーカーによって目的に合った利便性に差が出るので、自分に合ったメーカーを選ぶのは大事です。
今回はヨーグルトメーカー別にどんな機能の違いがあるのか紹介します。
大まかなヨーグルトメーカーの種類
ヨーグルトメーカーには大まかに以下の種類に分けられます。
・牛乳パックでも作れるメーカー
・高機能なメーカー
・小分けして作れれるメーカー
同じ種類のヨーグルトメーカーでも少しの機能差は出ますが、これらのタイプに分けられて販売されています。
この中から自分に合ったヨーグルトメーカーを選ぶことになります。
一番多いタイプが牛乳パックをセットできるメーカーで、現在はこのタイプが主流になってます。
逆にそれ以外の標準機能・高性能・小分けタイプのメーカーはかなり少ない傾向にあります。
値段は安いと3000円前後で、たまに5000円前後、高性能なタイプが10000円くらい。
基本はプラスチック製の1リットル容器が付随しており、一部陶器製の容器の製品もあります。
形状は牛乳パックをセットできる関係上縦長の物が多く、専用容器も縦長になっています。
作ったヨーグルトを種菌にしてまた作れるようにするためか、容器は2つセット(あるいは2種類セット)になっていることが多いです。
ヨーグルトメーカーで作れる食品
「ヨーグルト」メーカーと銘打っていますが、別にヨーグルトだけしか作れないわけじゃありません。
ヨーグルトメーカーの本質は「密閉しての長時間保温」を目的とした器具。
そのため発酵食品なら調理法や材料さえ知っていれば大体作れます。
・納豆
・甘酒
etc
こうした発酵させて作る食品ならどのタイプのメーカーでも作ることが可能です。
発酵食品はどれも「一定の温度で」「長時間の保温」をすることで作られます。
しかし長時間同じ温度で保温し続けるのは専用の器具が無いと難しく、それで失敗してしまった人もいるかと。
ヨーグルトメーカーは30~70℃ほどで12時間以上保温できるようになっているので、そうした発酵食品でも作りやすくなっています。
ただ当然ながら各食品ごとに発酵時間や温度設定などを覚える必要はあります。
しかしそれさえ分かっていれば、一つのメーカーで複数の発酵食品を自宅で作れるようになります。
ヨーグルトだけではなく他の食品も作ってみたい人にもオススメです。
標準型のメーカー
ヨーグルトを作る最低限の機能を備えているのが標準型のヨーグルトメーカーです。
ただ後述の理由からかなり種類は少なくなっています。
メリット:最低限の機能付き
メリット…といえるのか、ヨーグルトを作る最低限の機能は備えています。
専用の容器や温度調節機能など、このタイプを基準として後述の「牛乳パックOK」「高性能」「小分け」のメーカーが作られてます。
ただ残念ながら敢えてこのタイプを選ぶのはメリットが少ない気はします。
最低限の機能しかない分、値段も同じで多機能な他のメーカーには劣る印象。
しかし容器がそこまで高くないので、牛乳パックOKのメーカーで発生する「ヨーグルトの取り出しにくさ」が無いのは利点でしょうか。
デメリット:特になし
後述する牛乳パックや高機能のヨーグルトメーカーと比べると作れるものの種類や利便性は限られます。
が、「ヨーグルトを作る」という一点に関しては機能として完成しています。
余分な機能が付いていない分、扱いやすいのが標準タイプのヨーグルトメーカーといえます。
甘酒などの簡単な発酵食品も作れるので、特にこだわりがないのならこのタイプでも充分です。
牛乳パックでも作れるメーカー
こちらは牛乳パックをセットして作れるようにしたヨーグルトメーカーになります。
大抵のヨーグルトメーカーはこのタイプになります。
最近は牛乳パック・専用容器の両方で作れるヨーグルトメーカーが主流で、大抵はこちらの商品を目にすることが多いかと。
縦長の形状のヨーグルトメーカーはこのタイプに分類されます。
後述しますが高機能のヨーグルトメーカーはこのタイプに機能を追加したものです。(その変わり牛乳パックで作れなくなってたりしますが…)
大抵は500ミリリットル~1リットル、多いと2リットルくらいの大容量の容器が付属されています。
メリット:安全性が高い
牛乳パックをそのまま使うことで、雑菌の混入の可能性を減らすことができます。
ヨーグルトを作る際に一番気を付けないといけない点がヨーグルトに雑菌が入り込むこと。
その雑菌が入る可能性が一番高いのが牛乳を別の容器に移す時です。
容器の消毒が不十分だったりホコリが入ったりすると、雑菌が繁殖してヨーグルトがダメになってしまいます。
しかし未開封の牛乳パックはしっかり殺菌された状態で牛乳が入っているので、牛乳パックに直接種菌を入れてヨーグルトメーカーにセットすれば、雑菌の混入の可能性をかなり減らせます。
それと容器の消毒をしなくて済むので熱湯を沸かす時間や消毒、容器を洗うなどの手間を減らせます。
ヨーグルトを作る際の手間を減らしたいならこのタイプのヨーグルトメーカーがいいでしょう。
500ミリリットルのパックにも対応しているので、1リットルが多すぎる人ならそちらを選んで作れます。
デメリット:ヨーグルトの取り出しと洗浄
こちらも標準型と同じく、作ることに関してはデメリットは無し。
強いて言うならヨーグルトの取り出しが少々面倒な点でしょうか。
専用の長いスプーンが付属しているものの、牛乳パックや縦長の容器なため、底の部分のヨーグルトを取り出すのに苦労します。
作った後の洗浄も同じく少々面倒なので、容器が縦長なのが欠点ともいえます。
ヨーグルト以外も作れる高機能メーカー
前述の標準タイプのヨーグルトメーカーの機能を増やしたものです。
ヨーグルトのように乳酸菌を使って作れる食品にも対応したヨーグルトメーカーが多いです。
メリット1:他の食品も作れる
・納豆
・甘酒
・チーズ
・バター
・漬け物
といった、ヨーグルト以外の発酵食品を同じヨーグルトメーカーで作れます。
厳密にいえば他のヨーグルトメーカーでも作れますが、食品ごとに温度・時間などの環境設定が必要になってきます。
しかしこちらのメーカーはメニューから作る食品の管理設定を選ぶだけなので、温度管理などの手間が省けます。
要は「もっと手軽に他の発酵食品も作れるようにしよう」というコンセプトになってます。
特に日常で使いそうな味噌やバターなどを作れるのは大きいです。
いろんな種類の発酵食品を簡単に作ってみたいなら多機能のヨーグルトメーカーを使ってみましょう。
メリット2:水切り機能
地味に役立つのが水切りでヨーグルトをより固形化できる点です。
写真の「クビンス ヨーグルトメーカー KGY-7135SM」のタイプに搭載されています。
ヨーグルトが完成したあとに一番気になる点が、ホエイなどの水分によりヨーグルトが「飲むヨーグルト」並みの液体状になってしまうこと。
もちろんそれで害があるわけではありませんが、ヨーグルトの食感や容器から移すときの手間など気になる人は多いかと。
このヨーグルトメーカーでは回転式で水切りができるようになっているため、固形化したヨーグルトも作りやすいです。
かなり水抜きできたヨーグルトは「ギリシャヨーグルト」と呼ばれ、普通のヨーグルトよりも味が濃厚になります。
チーズ並みの濃厚さになり、実際この方法で作られるチーズもあります。
完成したヨーグルトの見た目なども気になる人にもおすすめのヨーグルトメーカーになります。
デメリット:値段が高い
機能が増える分、お値段も高くなる傾向にあります。
普通のヨーグルトメーカーだと3000~4000円くらいが相場ですが、この高機能タイプだと1万円を超えるのも珍しくありません。
しかしその値段に見合った機能性はあるのも確か。
後々別の食品も作りたくなった結果、複数のヨーグルトメーカーを所持することになるのもアレでしょう。
初めてヨーグルトメーカーを購入する人、あるいは今のヨーグルトメーカーに満足できない人はこのタイプの購入も少し考えてみましょう。
ヨーグルトを小分けで作れるメーカー
ヨーグルトを専用の容器で少量ずつ、いっぺんに作れるタイプのメーカーです。
「あまりヨーグルトの量は必要ない」という人は、このタイプのメーカーを選ぶと便利です。
メリット1:ヨーグルトの管理がラク
このタイプのメーカーは150ミリリットルくらいの容器を何本も同時に作れるため、食べきりサイズのヨーグルトをいくつも作れます。
大抵のメーカーは最小でも500ミリリットルといった大容量で作るのが標準になってます。
が、これだと何回かに分けて食べたい場合、衛生面などが少々気になる人もいるでしょう。(例:何人かがスプーンを入れて共有する・期限内に食べきれないなど)
そういった悩みを一人につき一本として分けたりして解決してすれば、一つの容器を何人かで共有するより衛生的です。
ちなみに4個パックのヨーグルト1個が75g(ミリリットル)、小分け容器1個が市販のヨーグルト2個分くらいの量になります。
一本一本別で管理できるので、種菌の保存も安全かつ確実にできます。
大容量の容器も付属しているタイプの製品もあるので、ヨーグルトを多く作りたいときも使い分けができます。
メリット2:大容量の容器もついてる
もちろん容量が多い容器もついてます。(私が使っているのは1.5リットル入ります)
このタイプのヨーグルトメーカーは複数の容器を収容できるように、他のヨーグルトメーカーより中の面積が広くなっていることが多いです。
そのため縦ではなく横に広くなっていて容器も大きくしやすいので、その分量を増やせるようになってます。
一度に作れる量を増やしたいならこのタイプのヨーグルトメーカーも見てみましょう。
メリット3:他の容器も使える
本来の用途ではありませんが、別の容器を使えることもあります。
前述したように中の面積が広めになっているので、他の容器を入れられるスペースはあります。
そのため普通のパックなら入ったりするので、付属の容器がイヤだったりしても容器を変えることができたりします。
単純に作れる量を増やすこともできるので、容器の不足が心配ならこのタイプのヨーグルトメーカーはオススメです。
デメリット1:手間が増える
少量で作る場合一本ごとに消毒やヨーグルトの種菌を入れる作業が必要になります。
その分雑菌の混入に気をつける必要性が増えるので、そういった手間が増えることも知っておいてください。
容器が小さい分若干洗いづらいので、しっかり洗浄できているか確認しましょう。
デメリット2:しまう場所
他のヨーグルトメーカーより横に大きいため、地味にしまう場所に困ったりします。
おまけにメーカーの形が丸かったりするので上に何かを乗せることもできません。
ヨーグルトメーカー自体の機能には関係ありませんが、一応覚えておいてください。
どのメーカーを選べば良いか
数多くのヨーグルトメーカーが販売されていますが、どれが一番良いというのはありません。
最低限の機能さえあれば良いなら標準のメーカー。
今後も見据えてレパートリーを増やせるようにしたいなら高性能のメーカー。
種菌の管理もしやすくしたいなら小分けメーカーと、用途には差があります。
私は小分けのメーカーを使っていますが、次回用の種菌の管理がしやすくなってラクです。
家族からも「イチイチ大きい容器から掬わなくていいからラク」という感想を貰ってます。
ただ大きい容器や牛乳パック式だと染み出た水分が溜まってくるので、水切り機能の付いている高性能メーカーの購入も考えています。
メーカーは各種用途によってかなり使い方に違いが出るので、自分に合ったヨーグルトメーカーを選びましょう。