自転車のタイヤがパンクしなくなる方法
自転車で一番困るのが、通勤・通学中の突然のパンク。
あるいは朝乗ろうと思ったらパンクしてた、なんて場面。
しかし、自転車のタイヤをパンクしないようにする方法があるのをご存じですか?
意外に手軽にできる方法もあるので、突然のパンクに困る人は読んでみてください。
パンクしないタイヤにする方法
では自転車のタイヤがパンクしなくなる方法ですが、大きく分けて3つあります。
・レディタイヤ
・ノーパンクタイヤ
タイヤをパンクしない・しにくくする方法は以外とあり、作業難易度が簡単なものから順に書いています。
自転車のタイヤ交換などの経験が無い人は、そうした点も加味して方法を選びましょう。
液体シーラント
液体シーラントとは、特殊な液体をタイヤ内に入れてパンクを防ぐ方法になります。
ここでのシーラントの意味は「密閉」「充填」なんて意味で使われます。
液体シーラントの役目はパンクした瞬間に穴を塞ぐ、あるいチューブ内を分厚くコーティングしパンクしにくくすることにあります
液体シーラントは粘性のある液体で、タイヤのチューブに入れて使います。
この液体がタイヤ(チューブ)内で固まったり、空気漏れが起きた時に噴き出てて穴を塞いだりします。
シーラントが固まる仕組みは製品別に違いがあります。
・空気に触れる(タイヤに入れた瞬間)
・液体中の繊維が穴に詰まる(パンクした瞬間)
基本的には「穴を塞ぐ」のがメインで、チューブ内のコーティングの優先度は各製品によって違いが出ます。
こうした場面で効果が発揮されるため、厳密には「タイヤがパンクしなくなる」ではなく「パンクした瞬間に修理する」というのが正しいです。
タイヤがパンクした瞬間に、入れておいた液体が穴を塞いで硬化するので、それ以上の空気漏れを防ぎます。
パンクした際に塞げる穴の大きさは、製品別にもよりますが2~5ミリくらいなら塞げるようになってます。
つまりタイヤの劣化で自然に空く小さな穴や、小さい釘が刺さっても塞いでくれます。
シーラントの一番のメリットは、空気を入れるタイヤならどんな人でも簡単にできることです。
やり方は簡単でタイヤのエアバルブの管から直接液体を入れるだけ。
まずタイヤの空気を抜いて、そのあと液体をバルブに注ぎます。
タイヤを外したりする必要もなく、どんな自転車でもできる方法になります。
デメリットは切ったような大きいキズだと効果が薄いこと。
ガラスで長く切ったようなキズだとカバーしきれません。
あるいは大きすぎる穴(1センチ近い・それ以上)でも同様です。
それでも経年劣化での空気漏れに悩んでいる人や、作業が面倒な人には最初に薦められる方法になります。
チューブレス レディタイヤ
タイヤを分厚い二重構造にしたのがチューブレス レディタイヤとなります。
レディタイヤの役目はタイヤを分厚くして頑丈にし、空気漏れを起きにくくすることにあります。
レディタイヤは、後述するノーパンクタイヤと同じ「チューブレスタイヤ」の一種です。
チューブレスタイヤは名前通り、空気を入れるチューブをタイヤ内に入れません。
レディタイヤはチューブの代わりとして、タイヤの内側に固形のクッション材をくっ付けています。
このクッション材がかなり分厚く、タイヤ内の半分以上を埋めてパンクしにくい構造に。
大体こんな感じをイメージしてくれればと。
空気を入れる必要こそありますが、その量はチューブタイヤと比べるとかなり少なめ。
ゴムタイヤ&クッション材でタイヤの形状を固定することで、パンクしたとしても徐々に空気が抜ける「スローパンク」になります。
タイヤ部分だけでタイヤの形状を維持・空気漏れがしにくい構造で、よりパンクしにくいタイヤとなってます。
衝撃が加わった際に、隙間が変形・クッション部分が衝撃を吸収してくれるので、悪路のガタガタを抑える効果も。
液体シーラントとの併用もできるので、万一パンクした場合でも対応可能になります。
デメリットとしてはタイヤを丸ごと交換する必要がある点。
一度タイヤを完全に自転車から取り外さないといけないので、かなりの重労働になります。
はめ込み作業でも、空気を入れる隙間こそありますが、タイヤの形状が固定されているため、ホイールにはめ込む作業が大変です。
初心者だと、外すことはできても元に戻せない、なんて場合もあります。
素直に自転車店などの専門業者に依頼した方が安全かつ無難です。
ノーパンクタイヤ
ノーパンクタイヤもチューブレスタイヤの一種です。
ノーパンクタイヤはその名の通り物理的にパンクそのものが起きなくなります。
ノーパンクタイヤはチューブの代わりにゴムやウレタンといったクッション材でタイヤ内が充填されているため、空気を入れる必要は無し。
そのためパンクという現象そのものが起きません。
タイヤそのものも頑丈なので、真っ二つに切断でもされなければ問題無いレベル。
こうしたことからクロスバイクやロードバイクといった、速度を出せる=負担がかかる自転車でも利用されています。
レディタイヤ以上にパンクとは無縁になるので「絶対にパンクしたくない」という人におすすめです。
ただデメリットも大きく、取り付けが非常に難しいのと、車体重量が重くなる点。
レディタイヤは少し隙間があるのでまだ取り付けやすいですが、ノーパンクタイヤはそういった隙間がありません。
そのためタイヤ交換に慣れた人でもかなり苦労するそうです。
不安ならレディタイヤ同様に、自転車店などの専門業者に頼むのが無難。
もう一つの欠点がキロ単位で重量が増える点。
製品によっては、軽いもので500グラムくらいのものもありますが、1タイヤで1キロ以上の重さのものも珍しくないです。
あまりにも重いタイヤを使う場合、長年使うとタイヤホイールが歪んでしまう・衝撃で変形しやすくなることも。
「絶対にパンクしない」のは魅力的ですが、こういった欠点も踏まえて購入するかどうか決めましょう。
取り付けが面倒な人なら、最初からタイヤホイールにセットされた状態で購入できるものもあります。
セット品の場合お値段は高くなりますが、自分で作業をする場合に少しでも手間を減らしたいなら一考。
おすすめは液体シーラント
手軽にパンクしにくいタイヤにしたいなら、最初は液体シーラントを使うのがおすすめです。
タイヤ交換の手間もなく、ただ液体を充填するだけなのでお手軽さはピカイチ。
既存のタイヤならどんなタイプでも使えるので心配なし。
値段も2000円くらいで購入でき、1製品でタイヤ2つ分使えるので実際のコストは最も低いです。
こうした、どんな人でも手軽にパンクしにくいタイヤにできるのが最大のポイントになります。
大きすぎる穴やキズには対応できないのがネックですが、タイヤチューブの劣化などでいつの間にか空いている穴に困っている人に是非おすすめ。
チューブの劣化は早ければ半年もすれば始まるので、新品の自転車を購入しても年内にはパンクするのも珍しくありません。
劣化し始めると突然・脈絡なく・タイミング悪くパンクし始めるため、予防できるだけでもかなりの効果があります。
普通に走っていて釘が刺さってパンク、なんて経験も稀でしょうし、小さい穴なら液体シーラントでも十分です。
手軽かつ低コストなので、パンクしないタイヤで迷っているなら最初に試してみましょう。
頻繁にパンクするなら「レディ」「ノーパンク」
走行する道の環境によっては、手間はかかりますが「レディ」や「ノーパンク」にした方が良いこともあります。
それがやたらとパンクする人の場合。
新品のチューブに変えたとして、それから半年以内にパンクが多発するなら、それはチューブの劣化以外に原因がある場合があります。
極端な例としては、砂利道や山道といった、タイヤに多大な負荷をかける悪路を頻繁に走行する人など。
こうしたパンクしやすい走り方をしてる場合は、よりパンクしにくいタイヤにした方が効率が良いです。
実際、車体重量が増えるレディタイヤやノーパンクタイヤを、あえてロードバイクなどに装着する場合も。
ロードバイク専用のレディ・ノーパンクタイヤもあるくらいです。
レディタイヤは内部のクッション材が分厚いため、経年劣化による小さな穴が空きにくいです。
ノーパンクタイヤは物理的にパンク不可能。
経年劣化ではなく外的要因でパンクしやすい人の場合は、手間はかかりますがレディタイヤやノーパンクタイヤのほうが向いています。
パンクの原因によって使い分け
結論としては経年劣化によるパンクなら液体シーラントが。
釘といった外的要因によるパンクならレディタイヤやノーパンクタイヤが向いています。
普段舗装された道路しか走らない人なら、大抵のパンクの原因の経年劣化などによる小さな穴を塞げばどうにかなります。
これなら液体シーラントだけでも十分です。
逆に釘などが原因の大きな穴が空くパンクでは液体シーラントでは負担が多すぎます。
一応数ミリの穴なら塞げる売り込みですが、大量に空いてしまうとチューブそのものがダメになっていきます。
そうした場合には根本的な解決法として、頑丈でパンクしにくい・パンクしないタイヤにするのがベストです。
時分のパンクの原因・頻度などを考えて使う方法を選びましょう。