電動アシスト自転車の性能と選び方のポイント、注意点

2022年6月12日自転車便利グッズ,自転車

アシスト機能で漕ぐのをラクにしてくれる電動アシスト自転車。

「とにかくラク」「スピードが出る」とよくいわれますが、普通の自転車に比べ高値なのがネック。

購入に踏み切れない人には明確な機能が分からないのが理由な人もいるでしょう。

そんな人が参考にしやすいように、ママチャリなどとの決定的に違う部分を解説していきます。

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電動アシスト自転車の性能

乗ってみてすぐに実感できるのがこちら。

・とんでもなくスピードが出る
・まったく疲れない

他の電動アシスト自転車でもそうですが、求められる機能を見事に満たしています。

ママチャリを苦労して漕いでいる人もで分かりやすく説明すると、「ギア1の力でギア3の速度を出せ、向かい風でも疲れず漕ぎ続けられる」といったところ。

ママチャリ式の電動アシスト自転車は、ママチャリと同じくギアが3段階になってます。

…というよりママチャリにバッテリーを取り付けた状態なので、扱いはママチャリと同じです。

初めて乗った時は驚きの快適さだったので、詳しく説明していきます。

スピード

まず電動アシスト自転車で出せる速度。

普通のママチャリでは平均時速13~15キロくらいだそうですが、電動アシスト自転車では安定して時速18~20キロは出し続けられます

「安定して」です。

とにかくスピードを出しやすくなってます。

強風の向かい風でも問題なく速度を維持し続けられる、といえばどれだけスゴいか分かるかと。

道路脇の旗がバタバタ吹かれていても、風切り音が耳元でゴーゴー鳴っているくらいの風でも、です。

漕ぎ始めて2秒ほどで最高速に達するので加速力もバツグン。

何キロ・何十分走ってもスピードが落ちず、立ち漕ぎすることも無かったです。

ママチャリで25分かかった時間を、17分にまで縮められるくらいです。

…これだけだと微妙と思う人もいるかもしれませんが、次の「疲れ知らず」と合わせると馬鹿にできなくなってきます。

疲れ知らず

電動アシスト自転車ではほとんど疲れません

これも実際に乗ってみて驚きました。

数キロ走り続けても息切れが起きず、それこそ(個人差はあるでしょうが)十数分歩くより少し疲れる、くらいなもの。

特に強風の向かい風でも疲れが出ないのは驚異的。

ママチャリでは少し向かい風があるだけでも息切れを起こしますが、電動アシスト自転車ではまったく起きません。

ここも通勤・通学でおすすめされる理由です。

通勤などで息切れ状態で出社してる人には特におすすめと言えるでしょう。

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実際に使っている自転車

私が使っている電動アシスト自転車がこの「ビビ・L 」。

パナソニック製です。

少々値が張りましたが、性能面で優秀なので購入に踏み切りました。

走行距離パワーモード-46km
オートマチックモード-54km
ロングモード-83km
バッテリー12.0Ah
充電時間4時間
ギア3段階
タイヤサイズ・身長24型-139cm以上
26型-140cm以上
重量22kg
値段125,000円

値段が10万円越えしてますが、走行距離が50キロを超えるような自転車なら大抵こんなもんです。

逆にホームセンターで販売してる6万円くらいの電動アシスト自転車だと、オートマチック(標準)モードでも30キロくらいしか走れないものも多いので注意。

安いタイプはバッテリー容量が少なく、その分電池切れが早いせいです。

通勤や通学・使う距離にもよりますが、一週間充電せずに使うつもりなら少々値が張っても仕方ないかと。

ただ電動アシスト自転車には「自動オフ」機能がついていることが多く、自転車の速度が一定以上になると自動的にオフになるようになってます。

強風による追い風・下り坂といったスピードが出やすい場面では自動でアシストが切られ、バッテリーの消費を抑えられます。

自動オフとってもイチイチ電源を入れ直さなくてもOKなので手間もありません。

アシスト機能はハンドル部分についているこのモニターで変更します。

製品ごとに細部は違いますが、概ねこんなデザインになってます。

「電源」でアシストをオンにし、左の「アシスト」でモードを切り替えます。

「切替」でモニターの表示方式を変更できます。

上の写真は「バッテリー残量」を表示してますが、「切替」を押していくと「アシスト可能距離」「アシスト可能時間」「残りの電力容量」等と変わります。

ボタンの設定は最後に操作した状態のままなので、走行前に再設定する必要はありません。

モニターの左についているのは「ライト点灯」ボタンで、ライトの常時点灯のオン・オフができます。

次はバッテリーについて。

どの自転車もそうですが、バッテリーはサドル下についています。

基本的に自転車と共有の鍵で施錠・固定されており、簡単には外れないようになってます。

バッテリーの充電には付属されている専用の充電器を使います。

家庭用コンセントでOKなので心配いりません。

充電時間はバッテリーの容量にも寄りますが、大体3~4時間ほどで満タンになるものが多いです。

電動アシスト自転車は通勤用・通学用・買い物用などと用途別のものも多いので、できるだけ多くの製品を見比べてみることを推奨します。

自転車専門店などでパンフレットが置いてあることもあるので、そういったものを活用してみましょう。

選ぶポイント

ではどういった電動アシスト自転車がおすすめなのか?

人によって用途に違いが出るため一概にはいえませんが「ここを重点的に見ておきたい」といえるポイントがこの3つ。

・アシスト可能距離
・重量
・電池の種類

特に重視したいのがこれらになります。

最低でもこれらを把握しておけば失敗することはないでしょう。

走行距離(電池のスペック)

電動アシスト自転車ではアシストが3段階あります。

・一番パワーがある「パワーモード」
・標準的な「オートマチックモード」
・長時間持つ「ロングモード」

名称に違いが出ることもありますが、基本的にこの3段階のアシスト機能になります。

パワーモードは一番アシストパワーがあり、急こう配な坂道でも問題なく走れます。

オートマチックモードはバッテリーの消費とアシストパワーが両立された標準モード。

ロングモードはアシストは少し弱くなるものの、バッテリーがパワーの倍近く持つエコなモードになります。

走行距離はバッテリーの容量をダイレクトに受けるので、できるだけ大容量のバッテリーの自転車を選びたいところ。

ここで一番重視したいのが「オートマチック(標準)モードでどれだけ走れるか」です。

走ってみると分かりますが、電動アシスト自転車では基本オートマチックモードくらいしか使いません。

ぶっちゃけパワーモードなんで急な坂道を走り続けるか、常に10キロといった重い荷物を積んででもいない限り必要無いかと。

電動アシスト自転車は時速20キロを超えるスピードになると自動オフとなり、アシストが無くなります。

これは仮にも人力でスピード超過しないようにする措置です。

そのためバッテリーを消費せずに最高速を出し続けるなら、オートマチックモード以下でも大丈夫。

2~3キロ程度の荷物なら十分オートマチックモードでこと足ります。

もちろん速度はトップスピードを維持・疲れ知らずで、です。

通勤レベルで使うとなると片道20分なんてザラでしょうし、距離にするなら5キロくらい。

そのためオートマチックで50キロ走れるなら、週に1回バッテリーを充電するだけで済みます。

毎日充電するのはかなり面倒なので、長距離走行する予定ならオートマチックモード主体で選んでみましょう

自転車の重量

自転車の重量が少ないほどバッテリーも長持ちしますし、扱いやすいです。

電動アシスト自転車はかなり重く、普通に25~30キロくらいの重量になるものも多いです。

普通のママチャリで15~20キロといえば、どれだけ重くなってるか分かるかと。

これはバッテリーやその周辺機器・頑丈にするためのフレームの変更などで、どうしても重量が増加してしまうから。

しかし車体が重くなればその分バッテリーの消費も増えますし、自転車をしまうときなどに面倒です。

特に走行中にバッテリー切れを起こすと車体重量の影響をモロに受けます

ママチャリで常時10キロ以上の荷物を積んだ上で人力で走ることを想像すれば良いかと。

そんな事態が起きないようにするのが一番ですが、「もし」を考えると少しでも軽い方が安心でしょう。

電池の種類

滅多に無いでしょうが鉛製のバッテリーの自転車は選ばないようにしましょう。

鉛製のバッテリーは長時間電池が持つ代わりに電池切れギリギリでしか充電できません

半端に電力が残った状態で充電してしまうとバッテリーの寿命がかなり減ってしまいます。

長距離走行が可能と言えど、充電するタイミングにバラつきが出やすい電動アシスト自転車では少々不向きです。

現行の電動アシスト自転車の大半のバッテリーは「リチウムイオンバッテリー」になります。

リチウム製のバッテリーはどんなタイミングでも充電が可能です。

残量がゼロでも、半分でも、満タン付近でも。

できるなら製品紹介のバッテリーの項目で種類を確かめておくことを推奨します。

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どうしても場所が無いなら

電動アシスト自転車を収納するにサイクルハウスは必須ですが、設置できない人もいるでしょう。

そんな人は折り畳み式の電動アシスト自転車を使ってみましょう。

ママチャリ式の電動アシスト自転車より性能は少し落ちるものの、玄関に置けるくらい収納性は高いです。

折り畳むと高さ70センチ・長さ90センチ・幅50センチくらいになるので、狭いスペースでも収納できます。

重量は20キログラムくらいと少々重めですが、電動アシスト自転車では軽い部類に入ります。

「車も自転車も置けない。けど歩くのはヤダ」なんて人におすすめです。

取り扱う際の注意点

利便性の高い電動アシスト自転車ですが、その分ママチャリなどと違って注意すべき点があります。

長く乗り続けるためにも、最低限これだけは守っておきましょう。

サイクルハウスは必須

電動アシスト自転車を購入するならサイクルハウスの購入もしておきましょう。

バッテリーには防水対策がされているため、雨の日でも問題なく走行できます。

ただし充電でバッテリーを外した状態ではその限りではありません。

バッテリーを自転車本体から取り外すと、通電させる部分がむき出しになります。

そこに雨水が入り込めば当然故障の原因に。

そのため雨の日でもバッテリーを充電できるように、サイクルハウスのように完全に雨水をシャットアウトできる収納場所を用意しましょう。

自転車シートではほぼ意味がないので絶対にやらないように。

購入の際の注意点ですが、サイクルハウスの自転車の収納可能数は表記の収納数マイナス1台と考えておきましょう。

例えば「自転車3第収納可能」と書かれたサイクルハウスなら、利便性を考えると2台が限界です。

無理やり詰め込めば3台入りますが、それだと人が入り込む隙間が無くなります。

これは「3台収納可能」と書かれたサイクルハウスですが、実際にはこんな感じ。

自転車の台数では余裕がありますが、中に入って作業するにはギリギリな状態です。

自転車の出し入れ時のスペースを確保するためにも、少し広めのサイクルハウスを選びましょう

もう一度書いておきますが、「自転車1台入れるなら2台用のサイクルハウス」を。

「自転車2台入れるなら3台用のサイクルハウス」を購入しましょう。

それと、できればスチール製のサイクルハウスの方が風で飛びにくくなります。

土の上に置くなら固定用のクサビ(同梱)が使えますが、コンクリートなどの上だと固定できません。

その場合はサイクルハウスのみの重さ(10~15キログラム)のみなので、台風などの強風時に飛んでしまうことがあるそうです。

コンクリートの上に置く場合は、サイクルハウス自体の重さ+重石をフレームに置いて飛ばされないようにしましょう。

必ずカギをかける

電動アシスト自転車を保管するなら、必ずカギをかけておくようにしましょう。

屋外に置いておくなら尚更。

電動アシスト自転車は高価なものが多く、その分窃盗のターゲットになりやすいそうです。

ただの自転車と思わず、バイクやスクーターと同じように思っておきましょう。

電動アシスト自転車では自転車本体のカギとバッテリーを取り外すカギが共有となっています。

そのため自転車は残しバッテリーだけ取り外して窃盗の発覚を遅らせる、なんて手口もあるようです。

バッテリーだけでもそれなりの値段になるので、盗みのターゲットになりやすいのだとか。

乗り終わったら必ずカギをし、簡単に盗まれないようにしましょう。

利便性を考えるなら「買い」

色々と注意しないといけない点がありますが、利便性で考えると買って損はないでしょう。

電動アシスト自転車は「車は使えない」「スクーターやバイクは怖い」「ただの自転車だと苦労する」なんて人にオススメです。

最高時速…といっても基本この速度で走り続けられますが、時速20キロはかなり早いです。

5キロ(ママチャリで20~30分)の距離なら10分台で疲れずに走れるのはかなり有用です。

免許も必要ないですし、通勤や買い物でも活躍できます。

自転車通勤せざるおえない、なんて人は電動アシスト自転車を是非使ってみましょう。

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