自転車のチェーンが外れた・弛んだときの締め方の手順・タイミング
自転車で走っていると、途中でチェーンが外れたことがありませんか?
チェーンは走っていると徐々にたるみ、走行中の振動でも外れるようになることがあります。
こうなってしまうと、例えその場でチェーンを嵌めても、調整をしないとまた外れてしまいます。
実はチェーンの調整作業は結構簡単で、慣れれば20~30分くらいでできるので自分で修理する方法を覚えてみましょう。
その場でチェーンを嵌めなおす方法
即興ですが、走行中にチェーンが外れた時にその場で嵌めるコツがあります。
弛んだチェーンの穴をギアのトゲにひっかけて、車輪を回すだけです。
ギアのてっぺんのトゲ一つでもチェーンの穴にひっかけてしまえば、あとは後続の穴が自然と引っかかっていきます。
できるだけチェーンの複数の穴がトゲに引っかかるように回していきましょう。
回すときはゆっくりと、チェーンを押し付けるようにするとやりやすいです。
ただかなり手が汚れると思うので注意。
チェーンの締め方
上記の方法は所詮急場しのぎで、根本的解決にはなっていません。
チェーンを締めて弛みを無くさないと、また外れてしまいます。
ではどうやって自転車のチェーンを締めれば良いのか?
慣れてないと1時間くらいはかかる人もいると思うので、それくらいの時間は確保しておきましょう。
用意するもの
・ペンチ
・汚れてもいい布、軍手など
これだけです。百円ショップやホームセンターで売っているので安く簡単に揃えられます。
ただレンチのサイズは後述する車輪のナットに合ったものを選びましょう。
締める手順
①いじる場所
調整する場所は後輪の軸周りです。
写真の白い丸で囲った部分を調整していくことになります。
②後輪を固定しているナットをゆるめる
まず自転車の後輪を締めているナットをゆるめます。
ここで用意したレンチを使うので、このナットのサイズに合ったレンチを選びましょう。
ただナットは完全に外さず、少し緩める程度。
完全にナットが外れてしまうと、締めている部品が飛び出して手間が増えます。
注意しましょう。
後輪左側のここと。
右側のここです。
ちなみにナットは時計回りで締まり、反時計回りでゆるみます。
慣れてないと間違えることも多いので、間違って締めすぎないようにご注意を。
③チェーンを締めつけているナットを締める
では後輪の両側面にあるチェーンの締めつけの調整をしているナットを締めます。
タイヤと並行に配置され、ちょっと出っ張ったようになっています。
注意点として両方のナットを同じくらいに締めてください。
片方を集中して締めてしまうと、後輪がにまっすぐにならず歪んでしまいます。
ボックスドライバーというナットを穴にはめ込んで回す特殊なドライバーでも締められますが、ネジ部分はかなり長く途中でドライバーの穴に入りきらなくなります。
レンチなら簡単にナットを締められるので、こちらを使いましょう。
④下のチェーンを持ち上げる
最後にチェーンを持ち上げてみてしっかり締まったか確認します。
チェーンは特に汚れているので布越しなどで触りましょう。
下のチェーンを持ち上げてみて1cm~2cmほど持ち上がるくらいの余裕を持たせましょう。
そうしないと走行中にチェーンが引き締まりすぎて、ちぎれる原因になります。(まあ、そう簡単にはちぎれませんが…)
⑤後輪のナットを締める
当たり前ですがゆるめた後輪のナットをレンチで締めなおしてください。
ゆるんだままだと走行中に後輪が外れかねないので大変危険です。
これで自転車のチェーンの調整は終わりです。
チェーンを締めるタイミング
ではいつ頃チェーンを締めればいいのか?
その時期やタイミングを紹介します。
こぎ始めて少ししてチェーンが引っ張られる
こぎ始めた時、少し間があってから「ビン!」とチェーンが引っ張られる感覚。
あるいは、いつもよりペダルが重く感じる場合。
こんな時はチェーンを見て下から持ち上げてみましょう。(手が汚れるので布を使用)
2cm以上もチェーンが持ち上がるなら、弛み始めているので締め時です。
こんなふうにチェーンが上がりすぎると注意です。
チェーンが弛んでくるとペダルを漕ぐ際に力のロスが発生しやすくなります。
チェーンが弛めば弛むほど漕ぐのに多く力が必要になります。
自転車を買った当初より漕ぐのが大変になったら、チェーンが弛んでないか確認しましょう。
走行中にチェーンが外れる
完全にチェーンが弛んでしまっています。
明確にチェーンが弛んだとわかるタイミングでしょう。
ちょっとした段差を乗り上げる反動でもすぐ外れてしまっていると思います。
特に酷いと何もないところでチェーンが外れる事態になったりもします。
こうなると漕ぐ際の力がどうこうではなく、事故の原因にもなりかねません。
道路を渡っている最中にチェーンが外れて走行スピードが落ちて車に轢かれる…なんて事態にならないよう、早期にチェーンを締めて安全に走行できるようにしましょう。
チェーンは自力で締めれる
自転車のチェーンを締めようと思うと、自転車販売店などに自転車を持っていかないといけません。
しかしチェーンが外れてしまった自転車だと、持っていくのにかなり苦労します。
自転車のサイズによっては、自動車に詰め込むのも難しいでしょう。
かといって歩いて持っていくのも手間で大変。
修理に出すのが面倒だったり、すぐ修理したいという人はこれらの方法を覚えて自分で修理してみましょう。