ママチャリ・ロードバイクなど現在販売されている自転車の種類。早く走れる・利便性などを種類別に解説
日頃自転車を使って通勤・通学・買い物をしている人、もう少し速度が出せればと思ったことはありませんか?
速く走れる自転車としては「ロードバイク」や「クロスバイク」などいろいろ種類があり、汎用性や利便性・速度が出しやすいよう特化したものもあります。
今回はそんな自転車の大まかな種類を特性などを含めて紹介したいと思います。
速度が出る・出ない自転車の違い
まず速度が出やすい自転車の特徴を解説します。
それはペダルを漕ぐ間に前傾姿勢になりやすい自転車です。
ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクでは人力にも関わらず速度が出しやすいイメージがあると思います。
競輪選手をイメージすればわかりやすいですが、これでもかってくらい頭を下げて風の抵抗を無くしています。
こうして頭から腰の高さが同じくらいになる前傾姿勢では風が身体に当たりにくくなるため、風の抵抗が少なくなります。
風が強い日だと風を受け流すために知らず知らずのうちに前傾姿勢になるのと同じです。
逆にシティサイクルでは立った状態で漕ぐため、上半身部分に風が直接当たってしまいそれが速度を遅くする原因になっています。
カゴなども重量を減らす以外に、網目状のカゴ以外だと風の抵抗を受けてしまうからです。
こうしたことからロードバイクなどは速度が出しやすい自転車となっています。
自転車の種類は大きく分けて6種類!
世の中に出回っている自転車は、大雑把に分けると6種類に大別されます。
・ロードバイク
・クロスバイク
・マウンテンバイク
・折りたたみ式自転車
・電動自転車
おそらく皆さんが最初に使ったのは、通称ママチャリなんかと呼ばれる「シティサイクル」になると思います。
電動自転車はなんとなくわかる人もいるでしょうが、他の「クロスバイク」や「ロードバイク」の違いがわかりづらい人もいると思います。
では各自転車別に特徴を紹介していきます。
シティサイクル(一般車)
シティサイクルの特徴
皆さんが最初に通学などで使うことになるのが「シティサイクル」と分類される自転車になると思います。
カゴや後部座席など必要なものが付いているため使い勝手がよく値段も安めで、主婦などを含めて買い物によく使われるため「ママチャリ」なんて呼ばれたりもします。
カゴに荷物を入れることを前提にしてつけられているので、運べる重量も10kg以上になっている場合がほとんどで
カゴ・後部座席・車輪の泥はね防止カバー・スタンドなどの必要と思われる機能がほぼついているので、どんな人でも日常生活の中で使いやすいように設計されています。
チャイルドシートなども後付けできるため、必要に応じて機能を追加したりしやすいです。
シティサイクルのデメリット
シティサイクルのデメリットは自転車の中でもとにかく速度が出にくい種類になります。
カゴなどの機能を多くつけているため自転車そのものの重さが増え、その分漕ぐときに力が必要になります。
座る体勢の関係上風の抵抗をモロに受けるため、向かい風だと一層速度が出せなくなります。(その分追い風だと速度は出やすいですが)
機能性を重視してオールラウンドに使える分、速度といったものは落ちやすくなるのが特徴です。
おそらく速度が出なくて不満な人はこのタイプの自転車を使っていることが多いと思います。
ロードバイク
ロードバイクの特徴
人力で最も速度を出せる自転車がロードバイクになります。
国道や河川などの直線道路で、競輪選手のようにものすごいスピードで自転車で走っている人を見たこともあると思います。
ああした風に漕ぐだけでも相当な速度が出せるのがロードバイクの最大の特徴です。
とにかく速度が出せるような設計にされており、自転車を構成するフレームも軽く・丈夫なものが使われています。
「カーボン」や「アルミ」といった重量を軽くできる素材や、少々重くなりますが「スチール」や「チタン」といった振動を吸収しやすい素材など、使われている素材は多岐に渡ります。
サドルが高くなっているので自然と前傾姿勢になり、その結果風の抵抗を少なくできるので速度も出しやすくなります。
「風を切って走りたい!」「もっと速度が欲しい!」なんて感じる人はこのロードバイクか、後述する「クロスバイク」がオススメです。
ロードバイクのデメリット
ロードバイクで目立つデメリットがカゴや後部座席などの機能が無いことです。
一般的なシティサイクルでは付いていた、これらのパーツは軒並み排除されてしまっています。
・後部座席
・泥はね防止カバー
・スタンド
これは車体の重量を軽くして速度を出しやすくしているためです。
そのため単純に走るため・荷物を持たずに移動するためくらいにしか使えません。
ハンドルの形状の関係上、別売りの大きなカゴなどをつけるのは難しいので、手荷物はリュックなどで背負うしかありません。
こうした風にシティサイクルでは標準でついていた機能の追加がしにくいです。
あと速度が出過ぎるため、住宅密集地などの小道や道路の幅が狭いところではかえって危ないです。
道路の幅が広く直線的な国道などの道路を走るのに向いています。
クロスバイク
クロスバイクの特徴
クロスバイクは利便性とスピードの両立を目指したタイプの自転車で、シティサイクルとロードバイクの中間的な自転車になります。
ただスピードを出しやすいようフレームなどの設計・構造はロードバイク寄りになっています。
ロードバイクほど速度は出ないものの、その分小回りが利くようになるので入り組んだ道でも走りやすいです。
ロードバイクでは取り外されてしまっているカゴやスタンドなども付いていたりするので、日常生活でも使いやすくなっています。
「通学・通勤で使いたい」「速度が出て、買い物でも使える自転車がいい」なんて思っている人に最適な自転車です。
速度を出しつつ、利便性も欲しい人ならクロスバイクを使ってみましょう。
クロスバイクのデメリット
シティサイクルとロードバイクの平均的な機能性のためか、少し中途半端なところがあります。
例えばカゴが無い・小さい、耐荷重量が少ない、泥はね防止カバーがついていないなど、商品によって機能性がマチマチなことも多いです。
このため欲しい機能は別売りのパーツを取りつける必要性が出てきます。
ただ別売りのカゴだと耐荷重量が5kgくらいしかないものも多いので、手荷物は少な目にする必要が出てきたりします。
逆に手荷物が少ないならシティサイクルより速度を出しながら走れるので、自分が使う場面を想定してから商品を選びましょう。
マウンテンバイク
マウンテンバイクの特徴
マウンテンバイクは山道などでの走行に適した自転車です。
山道などのオフロードでは急斜面・走行中の衝撃などとにかく自転車に負担がかかります。
そのためロードバイクのような軽量かつ丈夫な素材でフレームが設計されており、タイヤも山道専用に頑丈なものが使われています。
山道だけでなく舗装されていない砂利道などでも走行できるので、人によっては平地でも使う機会はあると思います。
悪路を走行することを前提としているため泥はね防止カバーも標準でついているため、追加でつける手間も省けます。
クロスバイクのようにカゴなどが付いていたり後付けもできるので、もし山道などを荷物を持ったまま走るならマウンテンバイクを使う事も視野に入れましょう。
マウンテンバイクのデメリット
ロードバイクと同じく専門性が高いタイプの自転車なので、使える場面は限られます。
砂利道や山道といったオフロードでの走行に適した設計にはされていますが、普通の舗装された道路ではあまり意味がありません。
趣味、あるいはやむを得ない場面以外では日常生活で使う機会には恵まれません。
クロスバイクやロードバイクをオフロード仕様にしただけともいえるので、普通の道路を走行するならそちらの種類を選びましょう。
折りたたみ式自転車
折りたたみ式自転車の特徴
折りたたみ自転車はその名の通り、折りたためて収納できるので持ち運びが容易です。
自転車そのものの大きさも小さめのものが多く、半分に折りたたむ形になるので、車などにも簡単に積め込めます。
折りたためれば玄関や物置にも簡単に入るサイズになるので、自転車の置き場所が無い人にはオススメです。
シティサイクルをそのまま折りたたみ式にしたものもあるため、カゴといった基本機能がついているタイプもあります。
もしカゴなどが付いていなくても別売りのカゴなどを後付けできるため、利便性を上げることもできます。
折りたたみ式自転車のデメリット
折りたたみ式自転車では、シティサイクル同様あまりスピードを出しやすい設計ではありません。
小型化した影響でタイヤも小さくなっているため、漕ぐ力がタイヤに伝わりづらいです。
あくまでも「収納性」を高めた自転車なので、走行速度や利便性といったものは二の次になっている場合が多いです。
特に背の高い人だとかなり漕ぐのが大変になるので、購入する前に一度試乗してみて使い心地を確かめましょう。
電動自転車
電動自転車の特徴
電動式でペダルを回してくれる・回すのを補佐してくれるのが電動自転車になります。
基本的にシティサイクル(ママチャリ)を電動式にしたものが多く、カゴといった基本機能を常備しているので利便性を維持したままスピードを出せるようになります。
そのため荷物が多くてもあまり負担を感じずに普段通りに走行し続けられるようになります。
年を取ったりして体力が落ちてきた人でも平均時速10~15km(若い人並の時速)といった速度を出せるので、自転車で買い物などをしている人にはオススメです。
電動自転車のデメリット
少々重要なものなので、小分けで説明します。
バッテリーの充電がこまめに必要
「電動」のため、機能を十全に活かすには走る前にバッテリーをしっかり充電しておかないといけません。
カゴなどの基本機能が付いた自転車だとバッテリーの性能などにもよりますが早いと20数km、長ければ80kmくらいでバッテリーがカラになるため、走行中にバッテリーが切れないように事前に充電しておく必要があります。
走る距離にもよりますがフルに充電しても早いと3~4日くらいで切れてしまうので、その前に充電する癖をつけたほうがいいです。
もし走行中に電動アシストが無くなると、バッテリーの重さの5~10kgくらいがデッドウェイトになり、漕ぐのが非常にキツくなります。
バッテリーの重量の分自転車の総重量が20kgくらいに増えるので、電動アシスト無しだと常時カゴいっぱいの荷物を抱えて走るようなものだと思ってください。(ちなみに普通の自転車は10~15kgくらいの重量です)
電動「アシスト」となっている自転車を選ぶ
電動自転車には2種類あり、誰でも乗れるのは電動「アシスト」と表記されている自転車になります。
もう一方の「フル」電動となっている自転車では原付免許が必要になります。
原付とは「原動機付き自転車」の略で、バッテリーやエンジンなどのおかげで漕がなくても自走できるものを指します。
フル電動の自転車だとペダルを漕がなくても走行できるので、スクーターなどのように「原動機付き自転車」と見なされるようになります。
流石にフルの方を購入しようとすると免許の有無を聞かれると思いますが、くれぐれも間違えて購入しないよう気をつけてください。
自転車の種類を選ぶ基準
機能性+スピードなら「クロスバイク」か「電動自転車」
荷物などを積んだ上でスピードを出せる自転車なら「クロスバイク」か「電動自転車」になります。
クロスバイクは人力ながらもスピードを出せるような構造になっていることに加え、カゴなどのパーツが付いている・後付けできるので、用途に応じて機能を追加して利便性を高くしやすいです。
電動自転車なら電動アシストで漕ぐ負担を軽減してくれるのでラクにスピードを出せますし、シティサイクルを基本にしているためカゴなどが標準でついているものも多いです。
日常生活で自転車をよく使う人なら、こういった利便性とスピードが出せる自転車を選ぶといいでしょう。
ひたすら風を切りたいなら「ロードバイク」
長い一本道をひたすら風を切りながら走りたい人なら「ロードバイク」を使いましょう。
全自転車の中でも特にスピードを出せるよう設計されているため、他の自転車を漕ぐのと同程度の負荷でもスピードが出やすいです。
フレームの素材・車輪(ホイール)・タイヤなどの種類が豊富なので、自分好みの設定にもしやすいです。
風を切って走る快感を得たいなら、是非ロードバイクを使ってみましょう。
置き場が無いなら「折りたたみ式自転車」
自転車の置き場に困っているなら「折りたたみ式自転車」で収納できるようにしましょう。
折りたためば長さ80cm・幅40cmくらいになるため、玄関といった少ないスペースでも置けるようになります。
普通の車でも積み込めるくらいの大きさになるので、車の遠出でも運ぶことができます。
駐輪場などがないアパート住まいの人なら折りたたみ式自転車で移動手段を増やしましょう。
最後に
これで世の中に出回っている自転車の大まかな種類の紹介を終わります。
自転車で走るからには、目的に関わらずスピードは必要になってきます。
しかしスピードが出るということは、万一事故を起こしてしまうと相手・自分のケガの度合いも大きくなります。
くれぐれもスピードの出し過ぎや、わき見運転などの不注意による事故を起こさないよう気をつけましょう。