ソーラーパネルを選ぶポイント。発電効率・扱いやすさ等

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「誰でも個人で発電システムを作れる」で注目されるソーラー発電。

DIYでも作成が可能な手軽さもあるため、個人で自作する人もいるくらいです。

その根幹となるソーラーパネルですが、実は選ぶ際に注意すべきポイントがいくつもあります。

どういったパネルが発電量が多い(発電効率が良い)のか?

どの程度の発電量があれば良いのか?

ソーラー発電をしてみたいと思った人は、パネル選びで失敗しないよう、是非読んでみて下さい。

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ソーラーパネルで見るべきポイント

まずはソーラーパネルの性能を知りたいとき、「これだけは見ておけ」といえるポイントを紹介します。

・単結晶タイプ
・50~100W以上
・電圧
・充電用ケーブル
・保護カバー付き

単結晶タイプ

ソーラーパネルは「単結晶」と表記された製品を使いましょう。

ソーラーパネルにはシリコンという結晶でできており、パネルの製造過程で「単結晶」と「多結晶」と2種類あに分けられます。

パネルは本来、1度に精製した1つのシリコン塊から切り出して製造されます。

この切り出した1枚のパネルは結晶が規則正しく配列されているため、単結晶のパネルは太陽光の変換効率が良いものになります。

逆に「多結晶」タイプのパネルは、切り出した後に出る端材(余りもの)から作られるため配列がバラバラ。

そのため太陽光を受けてもまばらに機能してしまい、発電効率がイマイチです。

多結晶パネルは安価なのが特徴ですが、無駄なく発電したいなら単結晶パネルを使いましょう。

最低でも50W~

最低でも50W以上発電できるソーラーパネルを使いましょう。

パネルの製品紹介で表記される「○○W」というのは「1時間に発電できる電力」の理想値です。

しかし実際の所は理想の70%も発電できてれば良い方なので、これよりもさらに下がります。

一日でソーラーパネルが最も発電できる時間(日照時間)はおおよそ5時間。

ただしこれは晴天時のみで、雨の日はもちろん曇りの日でも大幅に発電量は下がります。

つまり「○○W×5」が一日に発電できる上限値と思っておきましょう。

消費電力が多い、または長時間使う場合は、1時間の間にどれだけ発電できるかが重要。

ちなみに各家電の1時間の消費電力の目安がこちら。

・スマホの充電…30W
・扇風機…40W
・ノートパソコン…30~60W
・デスクトップパソコン…100W前後
・卓上ライト…5~10W
・TV(40インチ)…70W
・エアコン…500~800W
・冷蔵庫…600W(※)
・IHコンロ…1000~1400W
・電気ポット…700~1200W
・ミニ電気マット…70~120W
・ホットカーペット…500~700W
・電気ヒーター…200~1200W

※冷蔵庫は冷えていないと消費電力が多く、中が冷えると30~40Wで済む

このように日常で使うことが多い家電は意外に消費電力が多いものばかり。

特にヒーターなど発熱させる家電はケタ違いの消費電力です。

スマホの充電ですら30W以上なので、それ以上の発電能力が必要になります。

こうしたことから最低でも50W、できれば100W以上のパネルが望ましいです。

電圧

パネルが作り出す電気の電圧表記も重要です。

パネルからバッテリーなどに充電する際、その電圧に対応した機器が必要です。

特に安物のケーブルは大型のパネルだと使えないことが多いです。

大抵のケーブルの対応電圧は最低値が12Vほど。

しかしパネルによっては50Wほどから18Vの発電規模になってくるので、その電圧に対応したケーブルが必須。

対応電圧が低いケーブル・機器だと発熱や発火の原因にもなるので、しっかりと発電時の電圧は確認しておきましょう。

充電用ケーブル

ポータブル電源などに接続するなら、専用の充電ケーブルが何なのかも確認しておきましょう。

このケーブル選びが地味に重要で面倒な部分です。

ソーラーパネル~ポータブル電源で繋げるケーブルは「MC4ケーブル」が主、たまに「DCケーブル」のものがあるくらい。

MC4ケーブルは防水対策をしてある、屋外設置が多いソーラーパネル専用のケーブル。

パネル本体から伸びているケーブルはこれが多いです。

DCケーブルはパネル本体に挿し込むならケーブル両端が「オス・オス」タイプを、延長コードとしてなら通常の「オス・メス」タイプを使います。

またDCケーブルは「5521」という規格(外経・内経のサイズ)が使い勝手が良いです。

そして必ずパネルの電圧と合っているか、プラグが挿し込めるかを確認しましょう。

特にDCケーブルは12V用が多く、18Vほどの大型のパネルだと安全面で不安なので要注意。

またポータブル電源の充電用の挿込口は各製品によって規格が違うため、1本のケーブルでは対応できないことが多いです。

この場合は変換プラグを使えば解決できます。

大体以下の3種のどれか、あるいは全部あれば大抵の場合は解決しますが、やはり確認はしっかりしておくように。

保護カバー

重要度はそこまで高くありませんが、パネルの黒い部分が保護されているか確認しましょう。

大抵のソーラーパネルはガラスや樹脂などで表面が保護されていますが、製品によっては薄かったり、最悪無いものもあります。

ソーラーパネルは傷がつくと発電効率が落ち、傷の規模によっては発電しなくなる場合も。

ホコリや汚れが付くだけでも10%単位で発電効率が落ちるので、傷がつきにくい・掃除しやすいようなカバーが必要です。

不安なら自分でカバーを増設して、使いやすく改良するのも手になります。

ホームセンターなどでアクリル板や透明なプラスチック板が販売されているので、改良自体は簡単に可能です。

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用途別でおすすめのソーラーパネル

ソーラーパネルにも用途別に種類が分けられています。

自分がどんな場面で使うのかによって、使いやすいパネルにも差が出ます。

ではどういった種類のパネルが販売されているのか、用途別でおすすめできるタイプのパネルを解説。

キャンプなら50W or 折り畳み式(100W)パネル

キャンプなど屋外で持ち運びが容易なのは50Wか折り畳み式のパネルになります。

50Wのパネルのサイズは大体60cm×60cmほど。

折り畳み式のパネルなら100Wでも50cm×50cmほどのサイズで販売されています。

どちらも片手で軽々持てるほど軽く、中には500gほどの軽さのパネルもあります。

200Wの折り畳み式パネルでも同サイズくらいの製品はありますが、重量が10kg近いので少々重いです。

発電能力と手軽さの両立ならこのあたりになるでしょう。

固定なら100~200W

自宅などで定点固定して使うなら100~200Wのパネルが基本です。

自宅で家電を使いたいなら、とにかく発電規模を大きくしないと意味が無いです。

100Wパネルは100cm × 60cm、200Wは折り畳み式ですが200cm × 60cmほどのサイズ。

重さも1枚10kg近いので持ち運びは大変ですが、固定して使うなら問題なし。

注意点として屋根などに固定するなら100Wタイプを、地面に置いて使うなら折り畳み式を使いましょう。

折り畳み式はアウトドア専用で設計されており、軽く・立てかけられるような構造になっています。

そのため屋根に固定しにくく、強度もイマイチです。

屋根などにガッチリ固定するなら100Wの1枚パネルを。

アウトドアや災害時も視野に入れて自宅用にするなら折り畳み式200Wパネルを使いましょう。

※発電規模が30V以上になると電気工事士資格が必要になってくるので注意!

登山なら30W以下

登山など常に動き回りながら発電したいなら、30W以下の小型パネルが対象になります。

このあたりのパネルは「軽く・スマホなどの充電可能」を念頭においた設計がされています。

発電能力は低いですが、取り回しの良さは他のパネルには無いものがあります。

折り畳み式で30Wほどのパネルでも重量は1kgも無く、カバンなどに装着させることもできます。

スマホの充電に必要な消費電力が30Wほどと考えれば、このあたりのパネルがおすすめになります。

購入は慎重に

何種類ものソーラーパネルが販売されるようになってきましたが、それでも高価なのは変わりありません。

せっかく買ったのに想定した使い方ができないことが無いよう、仕様をしっかり確認しましょう。

大抵は発電能力(W数)に目が行きがちですが、それ以外にも重要な点は解説した通り。

ケーブルなどを接続できるか?

電圧が充電機器等と合致しているか?

ソーラーパネル初心者だとこの辺りを見落としがちなので気を付けましょう。

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