スプレー缶のガス抜き…危険の無いガス抜き・穴あけの方法
スプレー缶は基本穴あけまでしてから捨てることになってますが、穴あけを不安に感じる人も多いでしょう。
実際ガス漏れによる引火などで事故を起こしてしまうこともあります。
ここではスプレー缶を安全に処理するための手順などを紹介してこうと思います。
絶対に守るべきこと
大前提としてスプレー缶を処理する際には以下のことを必ず守りましょう。
・火などが近くに無い場所で
・穴あけはガスを抜いてから
スプレー缶の処理で一番気を付けたいのが、抜いたガスによる引火事故です。
2018年に北海道札幌市で起きた、スプレー缶のガスによる雑居ビル倒壊事故のニュースを覚えている人もいるかと。
こちらは120本分のスプレー缶の残りのガスが引火した結果ですが、例え1本のスプレー缶でも至近距離で引火すれば人を殺傷するだけの威力が出ます。
ガス抜きの作業は全て風通しの良い屋内で行い、ガスが一か所に滞留しないようにしましょう。
ガス抜きの手順
ガス抜きは缶に残った残留ガスを抜いてから穴を空けてします。
スプレー缶のガスは缶自体に圧力をかけているので、大量のガスが残ったまま穴を空けると破裂してしまいます。
いきなり穴を空けるのではなく、まずはスプレーを普通に使用するとの同じように、地道にガスを放出する必要があります。
「シュー」という音がしなくなったらガスが無くなった証拠なので、こうなってから穴を空けます。
ガス抜き
スプレー缶のガス抜きですが、ボタンを指で押しっぱなしでは少々疲れるでしょう。
しかし最近では缶自体に簡単にガス抜きができる仕組みが施されていることが多いです。
どれも「ボタンを押したまま固定する」といった仕組みになってます。
そうした処理がされている缶なら缶の側面に記載されているので確認してみましょう。
よくあるのがキャップにガス抜き機能が付いているタイプ。
まずスプレー缶の噴出口を取り外して、管が見える状態にします。
ここにキャップを押さえこんで回すと、ガスが出たままキャップが固定されます。
ガス抜き機能付きのキャップは各缶ごとに違いがあるので、缶側面のガス抜き方法を確認しましょう。
あるいはコインでボタンを押し込んで固定するタイプ。
こんな感じにボタン部分に溝があり、コインで押し込んで捻るとガスが出たままになります。
この溝に1円玉なり10円玉なり差し込んで、90度回転させます。
捻った後はボタンを押したまま固定してくれるので、コインを抜いてもガスが出たままになります。
どうしてもガス抜き機能が無い缶なら、力業ですがテープで固定して自動ガス抜きができます。
横に引き金が付いているタイプは横向きにテープを使い。
ダニアースのようにくぼみにある缶なら、くぼみ部分に大きい石などを差し込んだ上でテープで固定しましょう。
穴あけ
ガス抜きがほぼできた状態になったら穴あけを開始します。
穴あけはキリのような尖った物でできますが、あまりおすすめしません。
穴を空ける体勢的に缶の近くに手や顔があるため、ガスや液体が缶に残っていると噴き出て身体にかかります。
穴あけ専用の器具を使って空けた方が安全で確実です。
穴あけ器具にはいくつか種類があるため、自分に合った・缶にあった器具を選べます。
・ワンプッシュタイプ
挟み込んで空けるタイプはペンチのような形状をしており、力任せに穴を空けます。
穴を空けるトゲ周りにカバーがあるものとないものがあるため、安全を考えるとカバー付きの方が良いでしょう。
このタイプはシンプルな構造をしてるため、どれだけ力を加えても破損しにくく頑丈です。
頑丈な缶に穴を空けることが多いならこちらのタイプがおすすめ。
ワンプッシュタイプは缶の丸みに沿ったくぼみがあり、そこを押し付けた状態で捻るとトゲが突き出て穴を空けます。
形状の関係で広範囲をカバーしてくれるため、地面に押し付けた形で穴を空ければ、例えガスなどが残っていても身体にかかることは少ないです。
安全に考慮し、かつ使いやすい構造ですが、耐久性は挟むタイプに少し劣ります。
それでも虫よけなどのスプレー缶ならかんたんに空けられるので、日用品のスプレー缶が多いならこちらでも良いでしょう。
どちらの方法でも、しっかり穴が空いているのを確認してから、各自治体ごとの仕方で廃棄しましょう。
缶の処理は慎重に
しっかりと手順を踏めば、誰でも缶のガス抜きは出来ます。
しかし屋内での処理や、まだガスが残った状態での穴あけは事故の原因になりやすいです。
「屋外でのガス抜き後に穴あけ」。
これさえ守ればほとんど事故は起こりません。
安全のためにも、面倒臭がらずに手順通りに缶を処理していきましょう。