自家製の梅酒で法律違反の危険性? 自分でつくったお酒が密造酒になる条件

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一般家庭でもつくられることが多い「梅酒」ですが、つくり方を一歩間違えると法律にひっかかる可能性があります。

しっかりとしたつくり方の手順を踏んでいればこの可能性は低いのですが、材料やつくる過程で特定の条件に合致してしまうと「密造酒」として扱われてしまう恐れが。

しかし何がどう法律に抵触するのか理解できていないと対応のしようがありません。

この記事では梅酒を含めて普段皆さんがつくる機会のある自家製のお酒と呼べるもので、どのようなことをすると密造酒と見なされるのかを解説します。

密造酒とは

日本の酒税法により免許無しで製造されたアルコール飲料は密造酒として扱われ、法律違反となります。

・酒類製造免許を持っていない
・1度以上の酒類の製造

最低限ですが、この2つを満たした状態で製造されたお酒は「密造酒」とされ「10年以下の懲役、あるいは100万円以下の罰金」というなかなかに重い罰則が科せられます。

特に「アルコール度数が1度以上」というのは様々な場面で「酒かそうでないか」を分ける重要なボーダーラインとなっています。

例えば軽減税率の調理酒関係で課税が10%と8%のどちらになるか等。

ただ例外もあり、いくつかの条件を満たしていれば自家製のお酒をつくることができます。

①:学校などでの研究や実験
②:20度以上の蒸留酒を使う
③:②に別のお酒を混ぜない
④:酒の材料となるものなどを混ぜない
⑤:アルコール度数が1度未満

20度より低いお酒を使うと新たにアルコールが発生することがあり、「別のお酒をつくった」と見なされるようになります。

お酒の材料とは「米」「麦」「トウモロコシ」といった穀物系や、「ぶどう」「酒粕」といったものまで入ります。

これらと④の条件を合わせてみてみると、要は「アルコールができない(発生しない)ようにする」ことを念頭に置いた製造条件となっていることがわかります。

そのため一般家庭では②~⑤の条件を守っていれば梅酒などの自家製酒をつくることが可能になっています。

梅酒が密造酒になる可能性と原因

ではどういったことをすると梅酒を初めとした自家製酒が密造酒になってしまうのか?

密造酒となる条件を鑑みると、以下のような場合でつくると密造酒と見なされる可能性が出てきます。

別のお酒を使う

梅酒には焼酎といった度数が高い蒸留酒を使うのが一般的…というか絶対の条件です。

しかし味を変えてみたくなって、例えば日本酒や(無いとは思いますが)ワインを使ったりすると密造酒になります。

これは先ほど挙げたつくって良い場合の条件の「②:度数20%以上の蒸留酒を使う」を守っていません。

あるいは焼酎と一緒に別のお酒を混ぜてみても「③:別の酒を混ぜない」にも引っかかります。

余計なものを混ぜない

さきほども書いたようお酒の材料になるようなものや、酒粕といったアルコールを含んでいるものを混ぜてもいけません

こうしたものを混ぜ込んでもし発酵して新しくアルコールが生成されてしまったら「お酒を造った」と見なされるようになります。

特に20度未満のお酒と混ぜると新たに発酵しやすいようで、アルコールが生成されやすくなります。

また発酵を促進されるようなものもNGです。

アミノ酸やビタミンといったものが混ざると材料そのものが発酵したり、成分によって発酵が促進されやすくなります。

特に酒粕はアミノ酸やビタミンを多く含んでいるため、お酒に混ぜても発酵しやすい材料に当たります。

2種類以上のお酒を混ぜて保管

梅酒では起きにくいですが、自家製カクテルなど2種類以上のお酒を混ぜて飲むときは注意しましょう。

さきほどの「余計なものを混ぜない」の「余計なもの」にはお酒自体も含まれます。

自家製のお酒をつくる際の例外措置としては「混ぜた直後に消費する(飲む)ならOK」というものがあります。

これは「飲む直前でなら何を混ぜても大丈夫」ということになっており、例えばつくった梅酒をコップに酌んだあとに何かを混ぜて飲むなら酒税法には引っかかりません。

しかし混ぜた後に数日冷蔵庫などで保管すると密造酒として扱われることになります。

水だけを混ぜた場合なら問題ないですが、お酒を混ぜて飲んでいる人はその場で飲みきれる量だけをつくりましょう。

アルコール度数を高めてはいけない

かなり面倒な手順を踏むため実行する人はあまりいないでしょうが、お酒の度数を意図的に高めることは違法になります。

密造酒とはかなり趣向が違いますが、お酒を蒸留したりするとアルコール濃度が高まるため「別の種類のお酒を造った」と取れるようになります

蒸留するとなると理科での実験のような設備が必要になるため普通はひっかかる人はいないでしょうが、もし「このお酒の度数をもっと上げたい!」なんて考えている人は注意が必要です。

またお酒やみりんといったアルコール飲料からエタノールを抽出しようとするのも同様に「お酒を造った」となり違反になります。

まとめ:余計なアレンジを入れてつくらない!

・梅の実
・砂糖
・20度以上のアルコール

以上が梅酒をつくるのに必要な最低限の材料であり、絶対に守らなければいけない条件でもあります。

これに余計なものを入れて梅酒をつくるとあっという間に密造酒判定を食らってしまうので厳重に注意しましょう。

他の自家製のお酒でも同様に変なアレンジを加えると密造酒と見なされる可能性が高いため、くれぐれも正規から外れたつくり方をしないようにしましょう。