蛇口や水道の水漏れを自分で修理。パーツ交換から亀裂を直す方法

生活の知恵修理

水道周りでの水漏れは大抵は老朽化が原因です。

が、「蛇口の先から」「回し部分から」「管の隙間から」と水漏れが起きる場所も多くあります。

当然修理箇所によっては修理方法や、必要なパーツ・道具にも違いが出ます。

今回は「どこ」の水漏れを「どう」直せばいいか、ケースごとに分けて紹介します。

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水漏れの原因は「老朽化」

どこで水漏れが起きるにしろ、大抵は水道のパーツの老朽化が原因です。

特に水が出る蛇口付近は構成するパーツが多く細かいため、劣化も早いです。

普通に使っていても5~6年、早いと2年ほどで水漏れが起きるくらいに劣化します。

特に老朽化・損耗が激しいのが「スピンドル」と「水栓コマ」

これらは金属部との接触が多いため、かなり早く壊れることが多いです。

まだ古くないのに突然水漏れしだしたら、これらの破損が疑われます。

各部分の修理方法と一緒に必要なパーツも説明していきます。

突発的な水漏れが起きた場合に備えてパーツを購入・保管しておきましょう。

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ハンドルを回すと水が出る仕組み・構造

仕組み

まずは水が出る仕組みと、水を出すために使っている部品を紹介します。

蛇口付近はこのような構造になっています。

簡単に説明すると水の噴出口を水栓で押さえて、ハンドルを回すと隙間が出来て水が出る仕組みです。

特にスピンドルと水栓の劣化は水漏れにつながるので覚えておきましょう。

大抵の水漏れはこの部品の劣化が原因で起きます。

ここからは各部品の解説になります。

①ハンドル

水を出すためのハンドルです。

ここはあまり水漏れの原因にはなりません。

②スピンドル

水が上に噴き出ないように隙間を塞ぐパーツです。

ハンドルと一緒に回転して出る水の量の調整をします。

③水栓

普段水を抑えている栓です。

スピンドルが水栓を水の噴出口に押し付けて、水が噴き出るのを防いでいます。

ハンドルが回るとスピンドルも周り、水栓が上がって隙間ができ、水が通るようになります。

これらの部品が組み合わさって、水の出る量を調節しています。

ハンドル部分の外し方

では修理の前にハンドル付近の部品を外す方法です。

用意するもの

・レンチ(幅可変式だと便利)
・プラスドライバー
・ピンセット

最低でもこれらは用意しておきたいところです。

レンチの幅は25~26mmで大丈夫です。

ただ他の水道の修理も視野に入れると幅が調節できる可変式のほうが便利です。

もし新規で購入するなら40mm以上は広げられるタイプにしておきましょう。

①水を止める

作業の前に必ず止水栓で水を止めてください

家全体の水を止める止水栓と、台所などの特定の水道だけを止める個別の止水栓があります。

どちらかで水を止めてから作業してください。

台所や洗面台の止水栓なら、シンク下などの内側にあったりします。

②ハンドルのネジを外す

最初に持ち手のハンドルを外します。

中のネジを守るためキャップがしてある場合が多いので、爪などをひっかけて外してください。

ネジを外せばハンドルは外せます。

③スピンドルのキャップを外す

ハンドルを外したらスピンドルのキャップ部分を外します。

レンチなどで左回り(反時計回り)にまわせば取れます。

④スピンドル本体を外す

管にネジのように入っているスピンドル本体を外します。

ハンドルで水を出すように回せば外れます。

偶にキャップ内にあるゴムパッキンが残るので、忘れず回収しておきましょう。

⑤水栓を取り除く

水の噴出口を塞いでいる水栓を取り除きます。

素手だと取りにくいので、ピンセットなどで取ります。

水栓を取り変えるときは必ず前に使っていた水栓と同じサイズを選びましょう。

⑥水の噴出口

少々見づらいですが、水栓はこの噴出口を塞いでいる形になります。

穴の周りにゴムパッキンがセットしてある場合が多いので、外れてないか確認しましょう。

水漏れの場所・修理方法

ここからは水漏れ箇所ごとの対処法になります。

蛇口付近で水漏れが起きるのは大体この辺り。

①:蛇口から水が出っぱなしになる
②:ハンドル(回し手)の下から水漏れする
③:蛇口の接続部から水漏れする
④:水道管との接続部から水漏れする

どの場所から水漏れが起きているかで修理方法も異なります。

ではそれぞれの水漏れのケースごとの修理方法を解説します。

①:蛇口の先から水が出っぱなしになる

蛇口先から水が出っぱなしになるなら水栓の劣化が原因の可能性が高いです。

水栓は水の噴出口を隙間なく塞ぐためにゴム素材で出来ています。

しかしハンドルを回して水栓が押し込まれるたびに擦れて削れていきます。

そうなるとゴムと噴出口の間に隙間ができ、水が漏れるようになります。

水栓を新しいものに変えれば水漏れは止まるので、その蛇口にあった大きさの水栓を使いましょう。

通常タイプの水栓の他に「節水水栓」というものがあります。

節水水栓はより深く噴出口に入っていく形の水栓で、隙間を少なくして出る水の量を多少減らしてくれます。

水漏れ予防としても使えるので、興味のある人はこちらを使ってみましょう。

②:ハンドル下から水漏れ

ハンドルの下の隙間から水漏れするならスピンドルの劣化を疑いましょう。

スピンドルは棒状のスピンドル本体と、外れないよう固定するキャップとセットで使われています。

スピンドルはネジのように螺旋状で、ハンドルを回すと螺旋に沿って回転して上下するようになっています。

キャップ部分は内側にゴムパッキンが入っており、水漏れが起きないようにしています。

特にキャップ内のゴムパッキンが劣化すると水漏れしやすくなります。

あるいはスピンドルの螺旋部分が欠けたりしても、下から水が上がってきやすくなります。

ハンドル下の隙間から水漏れが起きるなら、スピンドルを新しいものに変えましょう。

③:蛇口の接続部から水漏れ

蛇口の水道管の接続部で水漏れが起きたら、蛇口部分を変えましょう。

蛇口の接続部を固定している部品にもゴムパッキンが使われています。

そのゴムパッキンが劣化して隙間ができ、水漏れの原因になります。

蛇口の接続部分が錆びても水漏れの原因になりますし、蛇口本体が落ちてしまうこともあります。

大抵は接続部を固定している部品は蛇口とセットで販売していることが多いです。

しっかり接続できる蛇口かを確認して買い換えましょう。

中には「節水できる蛇口」もありますが、お風呂場の使用には適していません

お風呂の蛇口は「水を出す」ことが重要なので、節水蛇口に変えてしまうと水を桶などに溜めづらくなります。

④:水道管との接続部から水漏れ

ここが一番厄介で、最悪蛇口全体を丸ごと買い換える必要がある場合があります。

理由は専用の修理部品が無いことが多いため。

水道管との接続部より先の部分を丸ごと変える必要があり、とても手間がかかります。

修理する自信がないなら業者さんに頼んだほうが無難です。

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補修パーツの規格(大きさ)を間違えないように!

各パーツを取り変える際にパーツのサイズが合っているか確かめてから替えのパーツを購入しましょう。

パーツのサイズは蛇口の管の直径で確認できます。

直径が16mmの場合は「JIS規格13」「呼13」と表記されているパーツを。

直径が19mmの場合は「JIS規格20」「呼20」と表記されているパーツを購入しましょう。

大抵は13の規格の場合が多いので、どうしても分からないならまずそちらを使ってみましょう。

補修パーツは「ハンドル」「スピンドル」「スピンドルキャップのゴムパッキン」「水栓」と個別で購入できるもの。

あるいは「ハンドル・スピンドル・ゴムパッキン」がセットになっている「ハンドル上部」の製品があります。

「水栓」は通常タイプと節水タイプのものがあるので、好みのほうを使うようにしましょう。

水漏れにいつでも対処できるよう、あらかじめそれぞれ1セット購入しておいたほうがいいと思います。

管に亀裂が入って水漏れした場合

水道管同士の接続部ではなく管そのものが破損して水漏れしている場合は「水漏れテープ」を使いましょう。

特にオススメなのは水につけると硬化するタイプの補修テープです。

このテープは水につけてしばらくすると硬く固まる性質を持っています。

水道管の亀裂が入った部分に巻くと、管に貼りついて金属並に硬化して水漏れを止めてくれます。

「半永久的に補修」という謳い文句もあるため、長い間水漏れを防いでくれます。

水漏れしている水道管が見える場所にあるなら、この水漏れテープで補修してしまえば手早く修理できます。

ただこのテープ、絶対に蛇口や水道管の接続部に使わないでください

接続部に巻いてしまうとそのまま金属並に固まってしまい、蛇口を動かせなくなったり取り外しできなくなります。

あくまで水道管そのものの破損に対して使うものだと思って使ってください。

最後に

以上で一般家庭で起きやすい水漏れとその修理方法の紹介を終わります。

水漏れの原因や修理の手順さえ分かっていれば自分で修理出来る場合が多いです。

ホームセンターなどでも修理部品は簡単に揃えられます。

業者さんに頼めない・自分で修理する場合に備えて一通り部品を買っておくのもいいでしょう。

ハンドル式の水漏れは上記の方法でほぼ直せるので参考にしてください。

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