腹筋ローラーで立ちコロができるようになる手順
腹筋に高負荷を与えて鍛える腹筋ローラー(アブローラー)。
しかしパッケージに映ってる「立ちコロ」をやるのは、初心者には無理といえるレベルの難易度です。
最悪、身体を傷める可能性もあるくらいです。
しかし鍛えるからには最終的にはやってみたいのも事実。
そこで、家庭で立ちコロまでできるようになる手順を紹介していきます。
まずはシットアップ
腹筋初心者がまずしたいのは、腹筋ローラーではなく普通の腹筋トレーニング。
前提として立ちコロは腹筋上級者でもキツイといえる高負荷なトレーニング、という点。
ぶっちゃけ腹筋ローラーを使える人は、かなり腹筋が鍛えられてないとムリです。
後述する膝をついて負荷をかなり下げた「膝コロ」ですら、まったく鍛えてない人では数回できればマシなレベル。
そのため腹筋ローラーで鍛えるには最低限の腹筋をつけておく必要があります。
回数としてはシットアップで20~30回できるくらいにはなりたいところ。
どんな筋トレでも3~5セットは行うのが普通ですが、最低でも1セット目でも20回以上。
2セット目以降でも10回は維持できるくらいの腹筋量は欲しいです。
それができるようになったら、腹筋ローラーを使ったトレーニングができるようになります。
ただし、これができてもギリギリ立ちコロが1回できるかどうか、といったところ。
まだまだすべきことは多いので注意。
最低限鍛えたら腹筋ローラー
シットアップでのトレーニングを終えても、それはあくまで最低限レベル。
充分な腹筋がついてない状態で腹筋ローラーでトレーニングすると、身体を傷める原因にもなりかねません。
シットアップでかかる負荷は腹筋より上の部分、胸・腕・頭の重さのみ。
体重60キロの人なら、精々20キロくらいの負荷になるのがシットアップ。
しかし立ちコロでは全体重の6~7割の負荷になるため、40キロ近い負荷になります。
20キロの負荷に慣れていたとしてもプラス20キロの負荷はキツイでしょう。
しかも腹筋が限界まで伸び縮みするため、体感的な負荷はとんでもないことになります。
シットアップでは限界になってもそのまま上体が持ち上がらないだけで、限界を超えた負荷というものはかかりにくいです。
しかし腹筋ローラーでは身体を下ろしつつダイレクトに腹筋に負荷がかかるため、限界を超えた負荷になりやすいです。
腹筋を鍛えてない人がやると、身体が裂けると思うくらいの痛みと負荷がかかると思っておきましょう。
そうならないためにも、立ちコロをするまでには段階を踏んでトレーニングしていくのが最適です。
膝コロ
最初にやるのは、膝を床につけてやる「膝コロ」。
シットアップが余裕でできるようになっても、まだ立ちコロができる人は少ないです。
先ほど書いたように、シットアップと立ちコロではかかる負荷がケタ違いです。
そこでほどほどの負荷にするために膝をついた状態で腹筋ローラーをします。
これでシットアップ~立ちコロの中間くらいの負荷にすることができるので、順当にトレーニングができるようになります。
そして負荷が下がったといっても、腹筋の伸縮具合はシットアップ以上。
膝コロができるようになったらこちらに優先してシフトしたほうが、トレーニングの効率も時間短縮にも良くなります。
シットアップ卒業したての人なら、10回くらいが限界でしょう。
安定して15~20回はできるようになってから次のトレーニングに移ります。
「半」立ちコロ
ようやく立ちコロ!…と行きたいところですが、この時点でも立ちコロは1~2回できるかどうかの人が多いです。
体重が多い人だとまずムリと思っておきましょう。
そのため膝コロ以上・立ちコロ未満の負荷になる「半」立ちコロでトレーニングします。
「半」立ちコロの仕方は2つあります。
・脚を広げる
壁に向かって立って腹筋ローラーを転がし、半分くらいの距離で止まるようすれば簡単に負荷を下げられます。
ローラーの移動距離の調整もしやすいので、立ちコロの予行演習や負荷を調整したトレーニングができます。
注意点として、壁が傷付かないようにクッションなどの緩衝材を挟むようにしましょう。
脚を広げるやり方でも、壁程ではありませんが負荷を下げられます。
あと姿勢が安定するので、立ちコロでは姿勢が維持しにくい人でもしやすくなります。
膝コロでしっかり鍛えていれば「半」立ちコロでも5回はできるようになっているかと思います。
ただ「半」立ちコロで5回程度ができて、ようやく立ちコロで2~3回くらいの回数になります。
立ちコロに必要なトレーニング量
総合すると、立ちコロを数回でも行うために必要なトレーニング量はこうなります。
②膝コロで15回以上
③半立ちコロで5回以上
重要なのは立ちコロくらいの高負荷のトレーニングを続けること。
腹筋のみならず、大抵の筋肉は負荷を上げていかないとそれ以上の負荷に対応して鍛えられません。
そのため最低でも膝コロ以上の負荷で回数をこなせないと、立ちコロができるほど腹筋が発達しません。
しかし腹筋というのは身体の中でも特に大きい筋肉なので、鍛えればかなり早く発達しやすいです。
例え週1回のトレーニングでも、①~③をそれぞれ2か月づつ、最短で半年以内には立ちコロができるようになります。
ただ、立ちコロができるようになっても最初は1~2回が限界でしょう。
継続的にトレーニングしていきましょう。
立ちコロする際の注意点
立ちコロは腹筋トレーニングでもトップクラスの負荷なため、トレーニング中の注意点がいくつかあります。
最悪骨や内臓を傷める可能性もあるので、立ちコロ・半立ちコロをする際には気を付けてください。
腹筋の準備運動
トレーニング前のストレッチなどは当然ですが、立ちコロだとそれだけでは足りません。
立ちコロをする前には実際にシットアップや膝コロなどの負荷がある準備運動をしましょう。
私が最初から立ちコロをした際、背骨や腰を痛めかけたことがありました。
先述したように立ちコロではとんでもない負荷がかかるため、腹筋が負荷に耐えられる状態でないと背骨や腰を痛める可能性が高いです。
体重が重い人だと病院送りレベルの損傷になりかねません。
あと因果関係は不明ですが、立ちコロをしてから数日間に血便が出ることがありました。
内臓(腸)もかなり引き伸ばされる感覚があるため、どこか裂けたりしたのかもしれません。
そのため私はストレッチ後に膝コロを10回ほどやってから、本格的に立ちコロをし始めてます。
こうするようになってから腰などを傷めたりといったことは起きなくなっています。
皆さんもくれぐれも準備運動はしっかりしておきましょう
腹筋ローラーは2列がおすすめ
使う腹筋ローラーは2列になっている方が安定感があります。
立ちコロでは地面との接地面がごく僅かしかないため、転がってる間の体勢を維持しにくいです。
腹筋が鍛えられてない間は特に。
そのため使う腹筋ローラーでの接地面も多い方が安定してトレーニングできます。
ついでに「スムーズに回転する」みたいな性能もあるならグッド。
安物の腹筋ローラーとの値段もそう変わらないので、1000円程度高くても妥協しないようにしましょう。
転がりにくくてストレスが溜まるとモチベーションにも関わるので、良質な腹筋ローラーを使いましょう。
腕は伸ばさなくてもOK
腹筋ローラーというと腕を伸ばしきったイメージがあるでしょうが、別に腕を伸ばしきらなくても良いです。
腕を伸ばしきってしまうと戻るのが困難になるため、戻りやすい位置で腕(ローラー)を止めておきましょう。
そもそも、腕を伸ばしきっての立ちコロは上位のトレーニング方法です。
まずは安定して立ちコロができるようになるのが先。
立ちコロに慣れるほどの強靭な腹筋を手に入れてから試してみましょう。
効果と効率が高いのが立ちコロ
立ちコロは負荷が高くやりにくいトレーニングですが、腹筋トレーニングの効率はダントツです。
膝コロで10回×5セットして筋肉痛が起きなくなった時、半立ちコロなら5回×5セット、立ちコロなら3回×5セットと少ない回数でもかなりの筋肉痛が来ました。
筋肉痛になるのはしっかり負荷が与えられている証拠。
逆説的に、立ちコロ1回でシットアップ10回分くらいの負荷があることになります。
そのうえ少ない回数で終わるのでトレーニング時間の短縮もできます。
トレーニング効果と時間短縮目指して、立ちコロ習得まで頑張ってみましょう。