筋トレやダイエットに関わる重要な筋肉の「遅筋」と「速筋」。その役割や効果・鍛え方

筋トレや筋肉について調べてると「遅筋」「速筋」といった単語を聞くこともあると思います。

この2つは俗にいう「細マッチョ」や「ムキムキマッチョ」といった筋肉のつけ方に大きく関わってきます。

筋肉のつけ方次第ではダイエットでの糖質や脂肪の燃焼にも関わってるので、ダイエット目的の人も知っておいて損はないです。




筋肉の区別

筋肉というのは、筋肉の動かし方で大雑把に分けると「遅筋」と「速筋」という種類があります。

筋肉は筋繊維の塊ですが、その筋繊維はいくつかの特性を持ったもので分かれています。

そして運動する際にその特性をもとにして筋肉ごとに別々の動きを見せるため、どういう運動がどちらの筋肉に作用するのか知っておくことは大事です。

筋トレやダイエットで筋肉を使う際、「遅筋」か「速筋」かで効果や鍛え方も違ってくるため間違ったトレーニングでは思ったような身体つきにならなかったりします。

この2つのどちらの筋肉をつけるかで「ムキムキマッチョ」か「細マッチョ」になるのかが決まるので、見た目や筋肉に求める役割などでどちらを選ぶかが重要になってきます。

トレーニングする前に自分が鍛えるべき筋肉はどちらのタイプなのか把握しましょう。

遅筋

遅筋は「細マッチョ」と「ダイエット」を目的とした人が注目したい筋肉です。

細マッチョ向きの筋肉

遅筋をメインにして鍛えると細い身体つきながらもしっかりと引き締まった「細マッチョ」な筋肉が手に入ります。

ムキムキな身体を目指している人には残念ですが、遅筋は鍛えても肥大化しにくいです。

遅筋は伸縮性に富んだ筋肉かつ酸素を供給するのに必要なミトコンドリアを多く含んでおり、マラソンや水泳といった長時間に継続的に負荷がかかる際に使う筋肉になります。

もちろん鍛えれば筋肉の質も高くなり量も増えますが、そこまで過剰な変化はありません。

42.195kmなどの長距離マラソンの人の脚の筋肉を見てもらうとわかりますが、過酷な訓練をしているにも関わらずボディビルダー並の筋肉量がないのがわかると思います。

「細いにも関わらす、実用的な筋肉」といえるでしょう。

遅筋の鍛え方

遅筋の鍛え方ですが身体のどの部位の筋肉でも低負荷で回数をこなすトレーニングをします。

腕立てなら15~20回くらい・腹筋なら30回くらいの低めの負荷でトレーニングを続ければ、引き締まった筋肉を作れます。

遅筋は持続性に富んだ筋肉になるので、トレーニングも長く続けられるようなものにする必要があります。

ただ低負荷すぎるとただ筋肉を消耗する結果になりかねないので、それなりの負荷は必要になってきます。

遅筋は鍛えると疲れにくい筋肉になる

先ほど書いたように遅筋は鍛えられていくと疲れにくい持久性に富んだ筋肉になります。

長距離マラソン選手や競輪選手など長い間筋肉を使い続ける人はこの筋肉が優先して鍛えられます。

また遅筋は赤色をしているので本や人体模型などで見る筋肉の大部分はこれになります。

マグロといった回遊魚に赤身が多いのはこの遅筋を多く使って(鍛えて)いるからです

鍛えれば鍛えるほど疲れにくい筋肉が手に入り、肥大化も少ないため身体の本来のラインもしっかりとわかるようになります。

体重が増えにくい

ダイエット目的の人には特に重要で遅筋なら筋肉がついても体重が増えにくいです。

筋肉はぜい肉(脂肪)よりも比重が高いため、筋肉のほうの体積が少ないとしても脂肪よりも重くなります。

そのためダイエットで筋トレしたら、かえって体重が増えた・思ったより体重が減ってないなんてことが起きることがあります。

しかし遅筋はその性質やトレーニングの関係上筋肥大を起こしにくいので、そこまで筋肉の重量は増えません。

自分の体重をあまり増やさないようにしたいなら遅筋を優先して鍛えましょう。

込められる力は弱め

遅筋は継続的に力を加えるのには優れていますが強力な力を出すのは苦手です。

そのためウェイトトレーニングのような瞬間的に大重量のものを持ち上げるのは不得意です。

詳しくは後述しますがそういった役割は「速筋」になります。

遅筋のエネルギー源は脂肪

遅筋を動かすとき脂肪を燃焼してエネルギーに変えます。

つまりダイエットで脂肪分を減らすなら遅筋を鍛えたほうが効率がいいです。

ダイエットなどで「脂肪を減らすならマラソンやウォーキングが最適!」といわれるのはこれが理由です。

マラソンなどで持続的に筋肉を使っていると遅筋が率先して働くため、体内の脂肪を使って筋肉を動かすエネルギーに変えていきます。

ダイエットで痩せる目的があるのなら遅筋を優先的に鍛える方法を取りましょう。

速筋

速筋は「ムキムキマッチョ」を手に入れたい人が鍛えたい筋肉です。

また日常の消費カロリーを増やせるので、鍛えた速筋はダイエット効果も見込めます。

ボディビルダー向きの筋肉

速筋の最大の特徴は鍛えると筋肥大を起こしやすい筋肉ということです。

このためボディビルダーはこぞって速筋を鍛えることに注力します。

速筋を鍛えると筋肉の体積が増えやすいため目に見えて「筋肉がついた!」とわかりやすいです。

またメリハリも付きやすいため視覚的に身体つきを変えたいなら優先的に鍛えたい筋肉でもあります。

速筋は遅筋とは真逆の性質で瞬間的な伸縮力が強い筋肉になります。

大胸筋や上腕二頭筋・腹筋といった元々大きい筋肉なら鍛えれば鍛えるほど大きくなりやすいため、ボディビルダーのように体格を良くしたい人なら、速筋を優先的に鍛えましょう。

速筋の鍛え方

速筋の鍛え方は高負荷・低回数のトレーニング方法です。

腕立てなら6~8回・腹筋なら10~15回くらいの少ない回数で限界になる負荷でトレーニングしましょう。

体重が多い人なら自然と高負荷になりやすいですが、痩せてる人だと自重トレーニングでは負荷(重さ)が足りなくなってきます。

そんな人は以下の方法で負荷を上げられます。

・ひとつの動作をゆっくり数秒かけてやる
・重しを加える
・バーベル60kg・70kgなど高負荷のトレーニングをする

こうした方法で負荷を上げて、速筋が鍛えられるトレーニングをしていきましょう。

マッチョな筋肉が身につく

速筋を鍛えるには重いものを扱うことが多く鍛えられた速筋の力強さは遅筋よりはるかに高いです。

上記のように速筋はダンベルやバーベルなどの重いものを持つとき、瞬間的に使われる筋肉です。

日常で「ふんっ!」と力んだときにこの筋肉が優先的に働きます。

肉眼で見ると白い色をしているのが特徴です。

小魚や白身魚は餌を捕えるとき一瞬で仕留めなければならないため瞬発力がある速筋が鍛えられ、白身の部分が多くなるわけです。

持久力はあまりない

速筋は継続して力を入れることが得意ではありません。

そのためいくら脚の速筋を鍛えても長距離マラソン選手にはなれません

遅筋に比べると「息切れしやすい筋肉」といえます。(こんなことからマラソン選手からは「ムダな筋肉」といわれることも)

それでも力の度合いは速筋のほうが優れているため、日常で重い物を扱うのなら速筋を優先的に鍛えましょう。

エネルギー源は糖分

速筋を動かすために必要なエネルギー源は糖分です。

そのため速筋を鍛えるトレーニングの前には糖分の元になる炭水化物を多く摂る必要があります。

白米やパンといった主食が炭水化物を摂るのに適しているので、そういった糖質の高い食事で速筋を動かすエネルギーを補給しましょう。

糖尿病のように血液中に糖質が多く含まれている人はそういった食事は摂らないほうがいいです。

たんぱく質をメインにした食事にすれば筋肉を大きくすることができるので、食事内容を改善してみましょう。

毎日の消費カロリーを増やせる

鍛えられた速筋は大きくなるため筋肉の代謝で消費されるカロリーも多くなります。

これは何も運動中に限ったことではなく何もしていなくても筋肉がカロリーを消費してくれます。

このため運動していない日でも消費カロリーを増やせるので、そういったダイエット効果を目的に速筋を鍛えるのもいいです。

ただ大きく成る分筋肉の維持に手間がかかりやすいです。

消費カロリーが増える分食事の量を増やさないと、筋肉量を維持できず小さくなりやすいからです。

ダイエット効果も多いですが、筋肉そのものが目的の人はこのような弊害があることも覚えておきましょう。

体重を増やせる

筋肉が肥大化しやすい分体重も増えやすいのも速筋の特徴です。

そのため痩せた人が体重を増やしたいときに使う手段としても有用です。

遅筋と違って速筋はトレーニングをするとすぐに肥大化を始めるため、週1の筋トレでも2~3か月で数キロは体重を増やせます。

逆にダイエット目的の人だとネックになりやすいので気を付けてください。

痩せた人が健康的に標準体重にしたいときは速筋を鍛えましょう。

各筋肉の特徴一覧

では上記の筋肉の特徴を簡単に一覧にしてみました。

遅筋速筋
見た目スマートマッチョ
鍛え方低負荷・回数多高負荷・回数少
エネルギー源脂肪糖質
性質持続型瞬発型
体重の増え方少なめ多め

こうしてみると遅筋と速筋では性質が真逆になっています。

最後に

結論としては「細マッチョは遅筋」「ムキムキマッチョは速筋」という結果になります。

ダイエット目的か筋肉目的かてどちらの筋肉を鍛えればいいのかも変わってきます。

自分の目的に合わせた筋肉トレーニングで、理想の身体を手に入れましょう。