プランターや植木鉢でも栽培できる果物。ベランダ栽培でフルーツ収穫

2021年3月17日野菜・果物家庭菜園,果物

果物を「地面に植えないと育たない」なんて思って、栽培に躊躇している人もいるかと思います。

多くの果物は地面に植えた方が育ちやすいため収穫も見込めます。

が、中にはプランターや植木鉢といったものでもしっかり収穫できる果物もあります。

今回はベランダでも手軽に育てられる果物の紹介をしていきます。

紹介する果物

今回紹介する果物は以下の通り。

・ブルーベリー
・ラズベリー
・イチゴ
・野イチゴ
・サクランボ
・ベビーキウイ
・アルプス乙女
・モンキーバナナ

ホームセンターで見かけるものが多いですが、中には取り扱ってない果物もあります。

しかし、どれもさほど大きくない植木鉢(ポット)やプランターで栽培可能です。

大きくても10号ポット(直径30cm)で栽培ができ、場所も取りません。

しっかり栽培すれば収穫も見込めます。

特にキウイ・リンゴ・バナナで栽培できる品種があるのが驚きです。

スペースが無い・たくさんの果物を栽培したいといった人におすすめの果樹になります。

ブルーベリー

特徴

メジャーな果物のブルーベリーですが、植木鉢でも問題なく育てられます。

ただ一口にブルーベリーといっても、大量の種類が販売されています。

大雑把には「ハイブッシュ」と「ラビットアイ」という種類のブルーベリー。

初めてブルーベリーを栽培する人にオススメしたいのがラビットアイ系の種類のブルーベリーです。

ラビットアイ系は小粒の実なので、土や栄養が少なくなりがちな植木鉢でも多くの実をつけやすいです

樹も1mくらいの大きさで維持しても問題ないので、初めての人でも育てやすいです。

またラビットアイ系は、栽培可能な土の酸性度の範囲がハイブッシュ系よりも少し広いです。

多少成分がズレても育ちます。

逆にハイブッシュ系は「実が大きい」という特徴があります。

が、その分実をつけるのに栄養が必要になります。

そのため土の量が少ない=栄養が少ないと、栽培に慣れていないとまともに実をつけないことも。

ラビットアイ系で慣れてきたらハイブッシュ系にも手を出してみましょう。

注意点

ブルーベリーは、実をつけやすい反面デリケートな部分が多いです。

栽培方法を間違えると実が少なかったり、根腐れして枯れることも。

特に注意すべき点がこちら。

・土は酸性寄り
・樹を2本用意

これさえ気をつければ、毎年大量の実をつけてくれます。

専用の土を使う

ブルーベリーは酸性の土でしか育ちません

大抵の植物は中性に近いpH6~7あたりの酸性度で育ちます。

が、ブルーベリーはそれよりかなり低いpH5前後でしか育ちません

pHが1違うだけで濃度は10倍ほど違うので、自然と調整されることはまずないです。

そのためその辺の土や野菜の土ではブルーベリーはまともに育ちません

最悪根が成長せず枯れてしまうことも。

そのため、専用の土「ブルーベリーの土」で栽培するのが確実です。

今ある土を再利用したいなら、「ピートモス」で酸性度を上げましょう。

最低2本必要

ブルーベリーを多く収穫するなら同じ品種のブルーベリーの木を最低2本栽培しましょう。

ブルーベリーは一本のみで受粉しても、あまり実が生りません。

そのため同じ系統で品種が違うブルーベリー同士を受粉させる必要があります。

例えばラビットアイ系のブルーベリーなら「ラビットアイ ○○」「ラビットアイ △△」の2本を栽培するといった具合です。

そしてできるだけ近くで栽培したほうが受粉率も高くなります。

2本セットで販売されていることも多いので、不安ならそちらを購入してみましょう。

オマケ:種から栽培しても同品質にならない

そんなにいないと思いますが、ブルーベリーの種を採取して栽培しても、同じ味のブルーベリーにはなりにくいそうです。

果樹には果実の味などが遺伝しない種類があります。

ブルーベリーもその一種です。

この特性のせいで次世代に果実の味などが受け継がれず、同品質のものが期待できません。

劣化する可能性も高いです。

そのため、親樹のブルーベリーと同じものを育てたいなら「刺し木」するのが一般的です。

逆にいうと良いものが生まれる可能性もあるため、この特性を生かして品種を増やしてもいます。

ホームセンターなどで名前が違うブルーベリーの樹が大量にあるのはこれが理由。

もし同品質のブルーベリーの樹を増やしたいなら「挿し木」を使いましょう。

ラズベリー

特徴

苗としては少々馴染みが少ないでしょうが、初めての果樹栽培でもかなり失敗しにくいのがラズベリーだと思います。

理由としては「平均的な土でも育つ」ことと「繁殖力が強い」ことが挙げられます。

ラズベリーはかなり極端な性質の土でもなければ、安定して育ってくれます。

酸性度が強めでも、栄養が少なめでもです。

そのため放置していてもいつの間にか実をつけてることが多いです。

そしてラズベリーはタケノコのように地下茎から上に新しい苗が生えてきます。

そのため、ある程度育ってくるとどんどん新しい茎が増殖していきます。

新しい茎が増えれば、その分実の量も増えます。

そのため苗を植えてから1~2年目でも数十個の実をつけるようになります。

実自体も小さめ(2cm)くらいで収穫しやすく、果物栽培が苦手な人でも成功しやすい果物です。

また、ラズベリーで多く収穫を楽しみたいなら「2季性」のラズベリーを栽培しましょう。

「2季性」のラズベリーなら春・秋の季節で実をつけてくれます。

より多く実を食べたいならこのタイプのラズベリーがおすすめです。

注意点

ラズベリーの栽培に関しては、特に注意すべき点は無いです。

ただ実の収穫に関しては少しあります。

・大きいプランターで収穫UP
・早めに収穫

おいしいラズベリーを、大量に収穫したいなら、この2点に注意しましょう。

植木鉢より長いプランターのほうがいい

ラズベリーを多く収穫したいなら、植木鉢より長めのプランターで栽培しましょう

理由は上記の「繁殖力が強い」の部分で触れた通り、地下茎を通して新しい茎が生えてくる点です。

新しい茎は地下茎が広がっているほどよく生えます。

そのため面積が広めになるプランターの方が繁殖しやすいです。

収穫は早めに

ラズベリーは熟すのが早いので、赤くなったら早めに収穫しましょう。

ラズベリーが熟すと鮮やかな赤色になります。

が、2~3日放置するだけで熟しすぎて紫がかった色になっていきます。

熟しすぎると柔らかくなりすぎるので、収穫の際に潰れやすくなってしまいます。

収穫時期が梅雨といった雨季と重なるため、放っておくと落ちてしまうことも。

食べられるくらいに熟したと思ったら、早めに収穫してしまいましょう。

ただ一個一個チマチマ採って食べるのだと色々アレなので、私の場合は少数しか取れなかったら冷凍保存してます

冷凍しても問題なく食べられ、むしろ味が増したりするので結構多用してます。

ストロベリー(イチゴ)

特徴

イチゴも代表的な果物になり、食べたい人も多いと思います。

根が張れる量の土があれば、プランターでもしっかり実をつけます。

ただ一株だけだと10個取れるか取れないかくらいの量しか実が生りません。

もっと量が欲しい人は数株同時に栽培するようにしましょう。

イチゴ栽培専用の積み上げ式のプランターもあります。

このプランターは重ね掛けできるので、狭いスペースでも10数株のイチゴを栽培可能です。

あまり場所を取らずに大量のイチゴを栽培してみたい人は使ってみましょう。

注意点

・追肥は必須
・生った実の管理
・毎年苗を新しくする

以上の点が、イチゴ栽培で注意すべき点です。

イチゴは放置しても、うまく実が育たないことが多いです。

おいしく、大きいイチゴを育てたいなら気を付けましょう。

追肥

イチゴの実は大粒なため、かなりの栄養が必要になります。

そのため栄養が足りないとほとんど実がなりません

実が生る時期にはしっかり追肥する必要があります。

使い古した土ではまともに実をつけてくれません。

再利用するなら土壌改良をしてから使用しましょう。

実が地面につかないようにする

イチゴ栽培で一番注意したいのが、実を地面(土)につけないように管理することです。

イチゴの実が地面につくと、そこから虫が登ってきて実を食べてしまいます。

1日放置しただけで実が虫食いだらけになる、なんてのも珍しくありません。

そうでなくてもカビの原因になったりと腐ってしまう原因になります。

イチゴは甘くずっしりした実になりやすい分、こうした被害に遭うことが多いので特に気をつけましょう。

こうしたことを防ぐにはワラなど敷いて直接地面に触れるのを防ぐ

あるいはイチゴの実がプランターの外にぶら下がるように苗を植えるといった工夫が必要になります。

毎年苗を新調する

毎年良質のイチゴを収穫したいなら、新しい苗に変えましょう

イチゴの苗をある程度育てると「ランナー」が伸びてきます。

このランナーが新しい苗になるため、翌年はこの苗をメインに栽培していくことになります。

元となった苗からもイチゴは採れなくもないですが、何年も栽培していると劣化して収穫量も減っていきます

ランナーはひとつの苗から数本出てくるので、新しい苗候補には困らないと思います。

何本か新しい苗をキープしておいて、翌年に改めて栽培するようにしましょう。

新しくする苗の狙い目は、孫株(ランナーから生えた新しいランナー)。

今の苗から生えたランナーでは、病気などを受け継いでしまうことがあるそうです。

そのため、孫株かひ孫株を苗候補にしましょう。

ワイルドストロベリー

特徴

ワイルドストロベリーもイチゴの一種で、「野イチゴ」のことです。

ホームセンターでは果物コーナーではなく、ハーブ系コーナーに置かれていることが多いです。

普通のイチゴに比べて遥かに小さいですが、その分イチゴより育てやすいです。

小さいプランターでも実をつけてますし、実が軽く地面につくこともありません。

そのため、さほど虫食いの心配をしなくても収穫しやすいです。

おまけに「野」イチゴとつく通り、繁殖力がかなり強いです。

庭先に一株植えておくと、翌年には10株以上に増えていたりします。

普通のイチゴより管理がしやすいのがワイルドストロベリーの長所といえます。

注意点

ワイルドストロベリーでどうしようもない点が以下の一点。

実が小さい

普通のイチゴに比べ実がかなり小さいです。

普通のイチゴが3~4cmの大きさに比べ、ワイルドストロベリーは1~2cmしかありません。

そのため普通のイチゴ1個分の量にするには、ワイルドストロベリー5~6個は必要です。

「採れればいいな~」なんて趣味レベルで育てるならともかく、本格的に食べたいなら一度に10株くらい栽培したほうがいいです。

サクランボ

特徴

サクランボというと地植えが必要とも思いますが、鉢植えでも栽培可能です。

サクランボは2cmくらいと小さめなので、そこまで土の量がなくても実をつけてやすいです。

我が家のサクランボは鉢植えで1mくらいの樹高ですが、植えた翌年で20個以上サクランボが採れました

大きめの鉢植えに植えればその分採れる量も増えていきます。

最低でも10号以上の植木鉢で栽培したいところ。

たくさん採りたいなら可能な限り大きめの鉢植えを選んで植えましょう。

注意点

・鳥
・追肥

サクランボはかなり丈夫で、栽培の難易度は低めです。

しかし以上の点には要注意。

スズメ(鳥)に注意

サクランボだけに限りませんが、木に網などをかけて鳥がサクランボに近づけないようにしましょう

スズメは小柄なので、少し頑丈な枝があるとそこに乗ってサクランボをついばめます。

サクランボの実が生り始めたら早めに防鳥対策をしましょう。

追肥

実を多くつけてほしいなら、追肥をしっかりするようにしましょう。

サクランボは「樹を大きくする」栄養と、「実をつける」栄養が多く必要になります。

実をつけ始める時期に追肥をしないと、なかなか実が生らないので注意。

ベビーキウイ

特徴

ベビーキウイは名前の通り、キウイを小さく品種改良した果物。

「ミニキウイ」と呼ばれることも。

本来のキウイは地植えが基本です。

しかもツタを絡ませる大規模な支柱を用意したりと、栽培の手間が結構あります。

しかしベビーキウイはキウイより小さい実を付けるため、鉢植えでもしっかりと実をつけます

そこまで大規模な準備も必要ありません。

おまけに皮ごと食べられるため、皮を剥かずにキウイを味わえます。

この理由は、ベビーキウイには毛が無く、皮も薄いためです。

「キウイを栽培したいけど、準備が面倒」なんて人は、このベビーキウイの栽培にチャレンジしてみましょう。

注意点

・雄雌が必要
・追肥

追肥は共通ですが、実をつけるために必要な点があります。

それが「オス」と「メス」のキウイ。

キウイ同様「オス」と「メス」が必要

普通のキウイ同様、ベビーキウイも「オス」と「メス」の苗が必要になります。

キウイは単体では実をつけることが難しいです。

そのため実をつける「雌花の苗」と、受粉用の「雄花の苗」が必要になります。

実をしっかりつけるのに一番大事なことなので、忘れないようしっかり覚えておきましょう。

なお力を入れて栽培したいのは「メス」のキウイになります。

実を付けるための栄養や、ツタを絡ませる支柱の設置など、しっかり実をつけてくれるよう準備しましょう。

「オス」の苗は、はっきりいうとあまり注力しなくても大丈夫だったりします。

花をつけるだけならそこまで栄養は必要じゃありません。

最悪数個の花でも受粉さえできればOKなわけですし。

もちろん多いに越したことはないですが。

苗をそこまで大きく育てる必要もないですし、邪魔にならない程度に育てればいいと思います。

中には1本でしっかり受粉してくれるベビーキウイもあります

購入の際には1本でも受粉できる品種かどうか確かめてみましょう。

またオス・メスセットで販売されている場合、2本が一緒の鉢に植えられていることがあります。

が、しっかり別々の鉢に植え変えるようにしましょう。

そうしないと栄養の取り合いで、両方まともに育ちません。

やっぱり小さい

ワイルドストロベリー同様に本来より実が小さくなるため、量も少ないです。

やはり本格的に味わうなら、多くの実が必要があります。

鉢植えで育てられるとはいえ、しっかりと追肥をして栄養不足にならないようにしましょう。

ミニリンゴ

特徴

ミニリンゴは5cmくらいの小さなリンゴ。

「アルプス乙女」が有名な品種です。

普通のリンゴに比べかなり小さいので、プランター栽培でも実をつけます。

かなりの土と栄養は必要になりますが、数十個のミニリンゴが鈴なりになることもあります

実が小さい分熟すのも早いので、実が生ってから早く食べたいという人にもおすすめです。

注意点

リンゴをプランター栽培できるといっても、しっかりした実にするには準備が必要です。

・リンゴの摘果
・リンゴが落ちないようにする

もっぱら生ったリンゴの管理になります。

せっかく生ったリンゴをムダにしないためにも、これらのことに注意しましょう。

摘果は必要

ミニリンゴはミニフルーツの中でも大きい部類に入るため、摘果は必要になります。

摘果とは、複数ある花を剪定して、実の一つ一つを大きくすることです。

例えば、花が5本あったら3本切って、2本分の栄養を残った2本に集中させます。

これで実を大きくすることができます。

地植えならさほど問題ありませんが、プランター栽培だと20号とかなり大きいサイズでないと収穫量は増えません。

そのためプランター栽培では摘果しないと、1個1個が中途半場になってしまいます。

リンゴ1個を大きくしたいなら、しっかり摘果しましょう。

防風対策

ミニリンゴはサクランボやイチゴ以上に重いので、強風に晒されると実が落ちやすいです。

あまり風が無い場所で栽培するか、実が落ちないように枝と実を固定する工夫が必要になります。

せっかく生った実が落ちるのは避けたいので、実が大きくなり始めたらしっかり対策しましょう。

モンキーバナナ

ミニバナナ モンキーバナナ

特徴

モンキーバナナも、ベビーキウイやミニリンゴと同じように、小さくしたバナナの品種です。

「ドワーフモンキーバナナ」とも呼ばれます。

1本10cmほどの小さなバナナで、普通のバナナのように房になって生ります。

一度に何十本も生るため、量としても満足できるもの。

中身も普通のバナナが小さくなった感じで、さほど変わりません。

樹高も1mほどで栽培・収穫できるため、プランターでも十分に栽培できます。

若干の耐寒性もあり、日本でも栽培が可能になっています。

「バナナは地植えが基本」「日本では育たない」と諦めている人におすすめ。

注意点

日本でも栽培できるバナナといっても、いくつか注意点があります。

・真冬は屋内栽培
・追肥と水

他のミニ果物に比べると、環境に影響を受けやすいのが難点。

季節ごとに適切な対応を取りましょう。

流石に真冬はムリ

耐寒性があるといっても、流石に氷点下近くの気温では耐えられません。

そのため、冬場になったら屋内に取り込むのが最善。

あくまで「適切な対応をすれば、日本でも栽培可能」と覚えておきましょう。

しかし、別に温室栽培である必要は無く、日が当たる窓際でOKです。

余裕を持つなら気温が15℃、最低でも10℃近くになったら取り込みましょう。

追肥と水

モンキーバナナは実の他に、葉っぱの成長にも栄養必要です。

そのため追肥は確実にしておきたいところ。

水もたくさん必要なため、乾燥させないのも大切です。

保肥性・保水性に優れた土を使うのがおすすめになります。

まとめ

総じて実が小さい果物ほど栽培・収穫が容易になります。

例えば名前が「~ベリー」となっている果物。

これらのほとんどは鉢植えなどで栽培することが可能です。

もちろん地植えでも問題ありません。

自分の好みや収穫量などを考えて、好きな方法で栽培してみましょう。