自作チーズの作り方。チーズを作れる材料を徹底検証

2021年7月24日その他の食品食品・サプリメント

自作チーズのレシピは多くありますが、どれも「レモン汁」「食酢」を使うものばかり。

しかしレモン汁なんて常備している家庭は少ないでしょうし、食酢だと味に難があります。

では、それ以外の材料ではチーズは作れないのか?

チーズができる原理や方法から考えて、もっと手軽に・大量に作れそうな材料を探してみました。

自作チーズとは

基本的なレシピでは「牛乳に何らかの液体を混ぜる」という方法の紹介が多いです。

今回はこちらをメインにして紹介します。

この方法で作れるチーズは「ナチュラルチーズ」という分類の「フレッシュチーズ」というもの。

チーズができる原理からして、粒状になった細かいチーズをまとめたものになります。

このチーズを溶かして再度固形化させたものが「プロセスチーズ」というチーズ。

板状になってる「とろけるチーズ」がイメージしやすいと思います。

そのため、調理直後は細かい粒状のチーズになります。

完成品がかたまりになったチーズを想像している人は注意。

私はダイレクトに砂糖を混ぜて食べてます。

まんまチーズケーキの味で、スイーツ感覚で食べれます。

基本的な調理手順

最初に、基本となる調理方法を紹介します。

最低限の材料は以下の通り。

チーズ作り 材料 牛乳

・牛乳:200ml
・レモン汁等の液体:大さじ1.5杯
・食塩:ひとつまみ

普通のレシピではこんな感じですが、今記事ではレモン汁の代わりになる材料も検証してます。

食塩はチーズの成分を水に溶かさないようにするため。

できれば入れたほうが良い、といった感じです。

混ぜる液体は大さじ2杯以上入れるとできやすいです。

では実際の調理手順です。

①材料を混ぜる

最初に牛乳にレモン汁や塩など、チーズを生成させる材料を投入。

レモン汁にしろ食酢にしろ、うまく作るなら大さじ1~2杯程度になります。

これ以上入れるとチーズやホエイに味がかなり移るので注意。

…まあ固まらないと本末転倒なので、少し多めの方が良いです。

入れたら少しかき混ぜます。

②沸騰直前まで加熱

混ぜた牛乳を加熱します。

これは鍋でも、電子レンジでもOKです。

大量に作るなら鍋の方が良いですが、少量ならレンジの方が手軽です。

洗い物も少なくなりますし。

注意点としては沸騰するまで加熱してはいけません

高温になると乳脂肪が熱で固形化するため、チーズの反応とは別物になります。

牛乳の表面に膜ができるアレです。

200mlの牛乳なら、鍋で強火で1分、レンジなら1分30秒くらい加熱します。

反応が良い材料ならこれくらいでチーズができ始めます。

反応が悪いと2分以上加熱することもありました。

①と②の順序は逆でも構いません

最初に加熱して、そのあとにレモン汁などを入れてもチーズはできます。

ただ鍋で加熱してから混ぜると、鍋に付いた膜の分だけロスが出るので注意。

③混ぜる

うまくいけばチーズができてます。

こんな感じにダマになって、水分と分離してます。

最低でも粒状に固まっていればOK

少しかき混ぜて満遍なく反応させましょう。

粒が細かいと後述の水切りで詰まりやすくなります。

④水切り

最後に水切りします。

水切り方法は「ザル+キッチンペーパー」か「コーヒードリッパー」を使います。

うまく水切りできないと水っぽいチーズになってしまいます。

ちなみに牛乳が温かいうちなら、水分の蒸発も相まって水切りが早くなります。

ザル+キッチンペーパー

この方法は量が多いときに便利です。

ペーパーは1枚でも大丈夫です。

が、仕上げで自分で絞るなら2枚以上ないと破れやすいです。

まずはザルにキッチンペーパーを敷きます。

できるだけシワが無くなるように敷きましょう。

次にザルを適当な容器の上に置いて、水切りできるようにします。

底が浅い器だと、溜まった水にチーズが浸ってしまうので注意。

最後にザルにこぼして完了です。

ただこの方法だと、ビシャビシャになったペーパーを触らないといけないため、不快な人もいるかと。

今回のように少量のチーズを作るなら、ドリッパーの方が使いやすいです。

コーヒードリッパー

コーヒードリッパーでもちゃんと水切りできます。

使い捨てでもできますが、私はメッシュ状の金属製ドリッパーも使ってます。

こちらも、受け皿の容器上にセット

後は中に注ぐだけ。

ドリッパーだとキッチンペーパーよりも水切り速度が早いです。

数秒後には水切りでチーズ粒が分離します。

こちらも熱いうちに注ぐと、蒸発も相まってすぐに水切りできます。

ヨーグルトの水切りでも使ってるので便利です。

洗い物も少なくなるので、手間も減ります。

ただ金属製ドリッパーだとチーズが詰まることがありました。

最悪、今後の使用にも影響が出るので注意しましょう。

⑤完成したチーズ

200mlの牛乳からは、大体40~50gほどのチーズができます。

こんな感じで、粒が集まったようなチーズになります。

味は基本無味ですが、混ぜた液体が風味として出てきます。

レモンのような柑橘類なら、さわやかな匂いと風味が出ます。

水切りした液体は「ホエイ」と呼ばれ、水溶性たんぱく質やビタミンなどが凝縮されています。

こちらは200mlの牛乳から、大体150ml前後取れます。

栄養価も結構高いので捨てないようにしましょう。

ドレッシングや料理の風味付けなどに使えます。

ぶっちゃけ多すぎるという思いはありますが。

チーズができる液体

記事冒頭でも書いた通り、チーズ作りではどんなレシピでも「レモン汁」か「食酢」を使えというものばかり。

しかしレモンなんて日常で使いませんし、食酢ははっきりいってマズイです。

特に水切りしてできる「ホエイ」は、ダイレクトに液体の味が出ます。

本記事の本題は、これらを含めてどんな液体ならチーズになるのか検証するというものです。

とりあえずこれだけの材料を用意。

・レモン汁
・食酢
・漬物液
・はっさく
・キンカン
・炭酸ジュース
・ミカンジュース
・ブドウジュース
・フルーツ缶詰の汁
・ヨーグルト
・ホエイ(水切りの水分)
・ホエイ(ヨーグルト)
・チーズ

ここで重要なのが、チーズを作るのに必要なのは液体の酸味部分

材料の酸性度が高いほど、チーズができやすいんだそうです。

牛乳には「カゼイン」と呼ばれる、固まりやすいたんぱく質が含まれます。

これを酸味で乳酸化すると固形化してチーズになります。

ちなみにヨーグルトも乳酸菌によってカゼインが固まってできてます。

ここから、酸性の液体ならチーズができるんじゃないかと考えました。

ジュース類はできるだけ果汁が多いもの(20%以上)を使用。

これらを使って、どの程度チーズが作られやすいのか検証していきます。

検証の結果、チーズのできやすさやおいしさを加味してランキング付けしてみました。

レモン

やはりメジャーな方法だけあって、チーズの出来はかなり良いです。

加熱後に固まりやすく、加熱時間も普通。

大さじ1杯でも固まりやすかったです。

味もさわやか風味で、そこまでレモンの味が邪魔をしません。

ただホエイには少々影響が出て、レモン特有の僅かな苦みが混ざります。

それでもホエイ単品で飲めるくらいには気になりません。

レモン1個から大さじ3~4杯分は絞れるので、100g以上のチーズを一度に作れます。

菌の冠レモン果汁100%

レモン果汁100%の調味汁でもチーズはできました。

生レモンを使ったときとまったく同じです。

ただ自分で絞る必要がなく、容器に入っているので保管も楽です。

生レモンを使うのが面倒ならこちらがオススメ。

ただコスト面で考えると、こちらの方が割高になります。

銀の冠ヨーグルト

R-1 ヨーグルト

ヨーグルトを混ぜても、チーズとして固まりました。

柑橘系特有の風味が無い反面、苦みなどもありません。

味もマイルドな仕上がりでホエイもまずくありません。

ただかなりの量と時間が必要でした。

大さじ3杯のヨーグルトを混ぜ、2分以上レンジで加熱してようやく、といったところ。

どちらか少ないとかなり出来にくいです。

私はヨーグルトメーカーでヨーグルトを増産してるので、材料に困らないのはメリットでした。

銅の冠フルーツ缶詰の汁

フルーツ缶詰に入っている汁でもチーズはできました。

少々量は必要だったものの、フルーツの酸味が染み込んでいるためなのか問題なし。

甘味も加わるため、ヨーグルトやホエイの味も良好でした。

ただフルーツの種類次第では出来にバラつきが出てくると思います。

今回は酸性が強めな柑橘系のミカンの缶詰の汁を使いましたが、酸性が弱い桃といった缶詰だと成功率は低いかと。

とりあえず缶詰で余りやすい汁を有効活用したいときに使ってみましょう。

銅の冠キンカン

意外にも、キンカンの絞り汁は結構作りやすかったです。

風味もキンカンの匂いがして、ホエイの味も問題ナシ。

若干キンカンの匂いが強い気はしますが、食べやすい部類に入ると思います。

我が家ではキンカンが毎年大量発生しても誰も食べないので、遠慮なく使っていきます。

ただキンカン1個からは僅かしか汁を絞れません。

大さじ2杯となるとキンカンが20個は必要になるので、作業がかなり面倒なのがネックです。

はっさく

デカくて固いはっさくですが、一応は固まりました。

しかしレモンやキンカンに比べると、汁の量も加熱時間も少し多くなります。

味はチーズとホエイに苦みが加わって、少々イマイチな結果に。

チーズはそこまで問題ないですが、ホエイはかなり苦いです。

単品で飲むにしろ料理に使うにしろ、少々使いづらいかと。

食酢

メジャーなチーズレシピの食酢ですが、出来はかなりイマイチ

他と比べるとかなり固まりにくいです。

他なら加熱して少しすればダマになりますが、2分以上加熱する必要がありました。

食酢の量も割り増して入れないとダメだったため、チーズ・ホエイの味がアレなことに…

材料的には手軽なんですが、個人的にはオススメしません。

チーズ作りに向かない材料

さきほどの材料で、チーズができないものもありました。

・漬物液
・炭酸ジュース
・フルーツジュース
・ホエイ(チーズの水切り)
・ホエイ(ヨーグルトの水切り)
・チーズ

それぞれどうなったのか書いていきます。

漬物液

 

浅漬けなどを作るために使う漬物液。

食酢が混ざっているのでいけるかと試しましが…散々な結果になりました

大さじ3杯以上、2分30秒ほど加熱しても固まらず。

それどころかトンでもなくマズかったです。

原因は醤油などの調味料。

もったいないので飲み切りたかったですが、泣く泣く廃棄するレベルの味です。

もしチーズに固まったとしても、食べられたものじゃなかったでしょう。

絶対に試さないでください。

炭酸ジュース

炭酸も酸性なためイケるんじゃ?と思いましたが、全然ダメでした。

まずこれでは作れません。

牛乳がシュワシュワしただけ。

量を増やしても、加熱時間を伸ばしても固まる気配ナシ。

おそらく炭酸系飲料全般でダメだと思います。

フルーツジュース

ブドウとミカンジュースも試しましたが、固まる気配ナシ。

念のため大さじ4杯、2分以上加熱してもダメ。

果汁が20%越えのものを使ってこれなので、多分どのジュースも向かないかと。

ホエイ(チーズ)

チーズ ホエイ

チーズの水切りで出たホエイを混ぜてみましたが、これもダメ。

レモン汁で作ったチーズのホエイを使ったのですが失敗。

念のため大さじ4杯ほど混ぜたのにこの結果です。

できたら再利用して延々と作れると思ったので、少し残念。

ホエイ(ヨーグルト)

ヨーグルトから出るホエイも試しましたが、これも多分ムリ。

ただ、僅かながら粒状になったので、可能性が無いわけじゃないかと。

しかし大さじ3杯以上、2分以上加熱してこれなので、あまり向かないと思います。

チーズ

チーズ 自作

出来たチーズを核に固められないかと思いましたが失敗。

他の失敗例と同じく、大さじ3杯・2分以上加熱でダメ。

再利用はムリという結果に。

チーズ作りに向いているのは

検証結果としては、チーズ作りは柑橘系の果汁を使うとうまくいく、というもの。

チーズ作りには酸性の液体が必須

レモンを筆頭に柑橘系の果汁は出来が良い模様。

ただ、チーズ作りの度に絞ったりするのはかなり面倒でしょう。

柑橘系の風味そのもが邪魔、なんて人もいるかと。

そんな人はヨーグルトを使うのがおすすめ。

少々量は必要ですが、保存も効きますし自作することも可能です。

良くも悪くも、材料の風味がチーズの風味を邪魔しないのもメリット。

自作チーズ作りをしたい人は参考にしてください。