イチゴ栽培に失敗する人にはワイルドストロベリーがオススメ
ホームセンターなどでよく見るイチゴの苗。
「大粒」「甘い」「すぐ育つ」「育てやすい」なんて言葉に引かれて、つい買ってしまう人もいるでしょう。
しかしイチゴというのは意外と栽培が難しい部分もあります。
2~3つくらいしか収穫できないならマシで、「実が大きくならない」「虫に食われた」という経験がある人も。
そんな何度イチゴ栽培に挑戦しても失敗続きな人に薦めたいのが、誰でも確実に収穫にこぎつけられる「ワイルドストロベリー」です。
ワイルドストロベリーとは
ワイルドストロベリーというと馴染みが無い人もいるかもしれませんが、日本でいう「野イチゴ」のことです。
ただ今回紹介するのは、あくまでおいしく食べられるワイルドストロベリーのこと。
時々毒があると誤解されるヘビイチゴも広義的にはワイルドストロベリーに含まれますが、そこまでおいしいわけではありません。
しかし、しっかりとデザート感覚で食べられるワイルドストロベリーもあります。
ホームセンターなどで販売しているワイルドストロベリーがこれにあたり、味自体は普通のイチゴより少し酸味があるくらいです。
もちろんそのまま食べれますし、私は自家製のヨーグルトに混ぜてストロベリーヨーグルトにして食べてもいます。
凍らせるとシャーベット状になり、また一味違う味わい方も可能です。
ただワイルドストロベリーは普通のイチゴのように、店頭の目立つ部分で販売されてないことが多いです。
ワイルドストロベリーはハーブ系が置かれているコーナーで販売されていることが多く、パッと見るだけだと発見できないことも。
実の大きさは1センチ、大きくなっても3センチほど。
他に際立った特徴として、ワイルドストロベリーはランナーを介して繁殖せずに種から苗を育てます。
普通のイチゴを育てていると、ランナーと呼ばれる次のイチゴの苗となるツタが出てきます。
これを土に植えて次代のイチゴにするのですが、ワイルドストロベリーはランナーを出さずに、他の野菜などと同じように種から栽培します。
ワイルドストロベリーを育てていて「ランナーが出てないのに繁殖している」と感じた人はこれが理由です。
野菜の種コーナーでワイルドストロベリーの種を販売していることもあります。
普通のイチゴも種から栽培できますが、ランナーのほうが成長率などの効率が良いので、あまり取られる手段ではありません。
ワイルドストロベリーではこういった部分が普通のイチゴとは違ってきます。
ワイルドストロベリーは収穫しやすい
冒頭でも書いた通り、ワイルドストロベリーは初心者でも安定して収穫しやすく、イチゴ栽培で失敗しがちな人にオススメです。
100パーセント収穫できるといっても過言ではありません。
分かりやすい理由が以下の5点。
・収穫期間が長い
・虫食い被害が少ない
・栽培スペースを取らない
・放置しても育つ
こうした収穫しやすい条件が揃ったのがワイルドストロベリーです。
まずワイルドストロベリーは「野」イチゴと呼ばれる通り、生育がかなり良いです。
さほど栄養が無いような土地でも次々に繁殖するため、1株だけ植えても数年すればあたり一面に増殖していることもしばしば。
先ほど書いたようにランナーを介さず種を使って繁殖するため、一度に数十以上の株の候補があるようなもの。
同じく繁殖力が強いハーブのコーナーに置かれるのも納得です。
「実が小さい」というデメリットも、見方を変えるとメリットにとなります。
小さい分実の成熟も早く済むため、花が咲いてから2週間くらいで収穫可能。
普通のイチゴは受粉から2か月くらいでの収穫となるので、収穫スピードは雲泥の差です。
数も一つの茎に数個は生り、それが5~6本は出てくるので、相応の数は確保できます。
おまけに実が小さい=軽いため、地面に触れるまで垂れることも少なくなり、食害も激減します。
イチゴ栽培で一番ショックなのが「熟した実が虫に食べられた」というもの。
これは実が地面に触れてしまっているため、アリやナメクジなどの虫が食べやすくなってしまうことが原因です。
しかしワイルドストロベリーは実が熟しても垂れずに空中にあるため、滅多に食害に遭いません。
ついでに収穫できる期間もかなり長いです。
イチゴの収穫時期は5~6月ですが、ワイルドストロベリーは10月~翌年6月くらいまでと、夏以外なら大抵の季節で収穫できます。
花が咲いた分だけ収穫にこぎつけられるので、下手なイチゴ栽培よりも収穫量が多くなることも。
例え土の栄養が少なくても、全体の収穫量が少なくなっても1個1個はしっかり熟してくれます。
株自体も小さくスペースを取らないため、普通のイチゴなら1株のところに2~3株くらい植えても問題ありません。
いくら大粒のイチゴを栽培しても、収穫できなければ意味がなし。
イチゴ栽培で失敗し続けている人も薦める理由はここにあります。
栽培方法
肝心のワイルドストロベリー栽培方法ですが…ぶっちゃけ放置気味でもある程度収穫できるくらいたくましいです。
1株をそれなりに大きなプランターに市販の野菜の土などを植えれば、かなりの実が勝手に育ちます。
我が家ではカメの池から出た汚水を浄化するためのろ過装置としても植えています。
主要な栄養源はカメ池の水だけですが、それでも数十個といった実ができるくらいです。
とりあえず栽培方法の紹介。
種を植える
季節にもよりますが、ホームセンターで種を売っていることもあります。
かならずしも種から育てる理由はありませんが、「こうした実が生る」などの諸情報は手に入ります。
苗では品種といった情報は手に入らないので、そうした点から種で栽培するのはアリです。
発芽させるのは簡単で、若干の湿り気を維持した土なら2週間くらいで発芽します。
野菜の種などと違ってすぐには発芽せず、水が溢れると種が浮き上がってしまうので注意。
ただ発芽率自体はかなり良く、撒いた種の8割くらいは発芽しました。
小さめのポットに2~3粒ほど蒔き、あとから選定するくらいの気持ちでいましょう。
苗を植える
種からにしろ苗そのものを買ったにしろ、苗は少し大き目のプランターに植え替えます。
ワイルドストロベリーは深さ10センチちょっとくらいの土でも十分育ちます。
複数の株を植えるにしても、株間が10センチ以内でもしっかり実をつけるくらいたくましいです。
そのため100円ショップで販売しているイチゴ専用のプランターで育てられます。
…というかワイルドストロベリーじゃないとまともに収穫できない、と見るべきかと。
スペースを取らないため室内でも栽培できますし、少し広ければ数十株の野イチゴ畑みたいにすることもできます。
ワイルドストロベリーの花
葉が10枚以上になってくると、ようやく花を咲かせるための茎を出し始めます。
一本の茎に花が3~4つは咲き、それがまた数本生えてきます。
実の収穫は受粉して花びらが散ってから2~3週間くらい。
実が形になってからは数日で完熟するので、毎日観察してみましょう。
収穫
収穫タイミングですが、実を少し引っ張って簡単にヘタから外れたらOKです。
実全体が赤くなって少し柔らかくなったら試してみましょう。
完熟しすぎると実をつまんだだけで潰れそうになるので注意。
種まき
既に書きましたが、ワイルドストロベリーはランナーではなく種で繁殖します。
そのため株を増やしたいなら完熟した実を一つ乾燥させて種を採取しましょう。
一つの実から数十個は取れるので種の確保は簡単です。
…というより完熟した実を放置すると、いつの間にか根元に新しい芽が出ていることも。
種まきは1カ所に2~3粒ほど蒔き、芽が出て少し成長したら剪定しましょう。
環境が良ければ1~2週間で芽が出るので毎日の水やりは忘れずに。
まとめて食べたい場合
収穫したワイルドストロベリーですが、熟した実からチマチマ食べるのは面倒でしょう。
小さすぎて食べ応えがない、なんて思う人もいるかと。
そんな人はまとめて冷凍して保存してみましょう。
ワイルドストロベリーは冷凍すれば長期保存ができ、シャーベット状になるため食感も良いです。
普通のイチゴでも取られている方法でもあります。
②しっかり洗う
③水気を取る
④(砂糖をまぶす)
⑤保存袋などに入れ空気を抜く
この方法なら鮮度を保ちつつ、1か月単位で保存ができます。
ワイルドストロベリーは小さい分解凍速度も早いので、そのまま食べるにしても、ヨーグルトなどに混ぜるにしても問題ありません。
私は1個づつ採って冷凍し、数が多くなってきたらまとめて食べるようにしてます。
気が向いた時に食べるのに向いているので、「1個1個食べるのが面倒」「ボリュームを感じながら食べたい」なんて人におすすめです。
とにかく失敗続きな人へ
こんな感じで、ワイルドストロベリーは栽培しやすい要素が揃っています。
私はホームセンターなどでイチゴの苗を売っていると、つい衝動買いしてしまうとこが多いです。
しかしまともにイチゴを収穫できたことは数回。
大きめのプランターで新品の果樹用の土を使ってもです。
そんな中栽培し始めたワイルドストロベリーですが、放置気味でも安定して収穫できてるので重宝してます。
イチゴ栽培で失敗しがちな人は、一度ワイルドストロベリーに切り替えてみてはどうでしょうか。