【パイレーツ・オブ・カリビアン】ジャックと因縁のあるキャラクター
パイレーツ・オブ・カリビアンにおける主人公のジャック・スパロウ。
かなりクセの強い魅力的なキャラクターで描かれていますが、人に歴史あり。
彼が劇中で初めて会った人物もいれば、過去から因縁のあったキャラクターもチラホラ出てます。
ではジャックはそういった人達とはどんな出会いがあったのか?
ここでは劇中では語られていない部分に注目してまとめてみました。
ヘクター・バルボッサ
シリーズ通してジャックのライバルとなるヘクター・バルボッサ。
「呪われた海賊」でそれなりにジャックとの因縁が語られますが、それは氷山の一角。
実はジャックがブラックパール号を手に入れる前からバルボッサとの関わりがあります。
ジャックとの邂逅
ジャックとの邂逅は意外と古く、バルボッサがブラックパール号を強奪する事件よりも前から知り合ってます。
ジャックと知り合う以前のバルボッサは「コブラ号」という船の船長をしていましたが、別の海賊の襲撃に遭い壊滅。
溺れかけていたところを当時から船員だったピンケルとナゲッティに救われています。
どこか鈍臭いところがあるこのコンビをずっと従えていたのはこれが理由かもしれません。
その後トルトゥーガにて当時のカリブ海の海賊長「ドン・ラファエロ」に雇われ、難破船入り江へと連れていかれます。
そこでの会合にて初めてジャックと出会うことになります。
ちなみにその後、バルボッサが自身を襲撃した海賊を探す過程でジャックの父エドワード・ティーグや、あのデイヴィ・ジョーンズとも出会うことになります。
海賊長の証の継承
ジャックたちの協力のもと、自身を襲撃した海賊「ボリス・"ボルヤ"・パラチニク」を捕獲。
彼はバルボッサの旧友かつ当時のカスピ海の海賊長だったそうです。
捕らえられた彼らは絞首刑となるわけですが、死の間際にバルボッサに自身の海賊長の証たる「木の塊」と船「コルダーニャ号」を譲り渡しています。
ここでバルボッサはカスピ海の海賊長の座を継承することに。
海賊長の証の「木の塊」を木製の義眼へと加工し、片目を失っていたラゲッティに預けることに。
ただ当時は証(木の塊)の価値を教えてもらっていなかったようで、正式に海賊長に就任するのは「呪われた身」になってから。
しかし直後にジャックが逃げだした海賊にコルダーニャ号ごと誘拐されることに。
自身の船を取り戻す意味合いが強いでしょうが、「結果的にジャックを助けるバルボッサ」の構図はこの頃からあったようです。
ジャックとの再会と反乱(と海賊長就任)
バルボッサは海賊長就任の5年後のトルトゥーガにて、ブラックパール号を手に入れたジャックと再会します。
ここで劇中でも語られた「一等航海士」としてブラックパール号に乗り込むことに。
当時は「シャドウ・ロード」こと、不死身の海賊ヘンリー・モーガンが海賊評議会を潰そうと画策。
それを防ぐためにティア・ダルマからジャック共々いくつかの指令を受けることに。
最終的に評議会の海賊と共にモーガンを葬ることに成功しています。
それから2年後。
このタイミングでブラックパール号を強奪するための反乱を起こします。
劇中では想像できないでしょうが、当時のジャックはバルボッサを信頼していた様子。
その信頼を逆手にとって「死の島」に行くのに反対だったジャックから島の位置を聞き出し、乗組員を唆して反乱。
ジャックに銃と一発の弾を渡して無人島に置き去りにしています。
これから10年の間呪われた身となるバルボッサですが、その最中に海賊長の証の意味を知ったらしく、正式に「カスピ海の海賊長」に就任しています。
マーガレットとの出会い
「ワールドエンド」直後に再度ブラックパール号を強奪したバルボッサ。
それから「生命の泉」まで15年の歳月が流れますが、この間にもジャックとは幾度か出会っている様子。
その中の一つに「最後の海賊」で登場した自身の娘カリーナ・スミス、その母親のマーガレット・スミスとの出会いがあります。
どうもジャックと同じタイミングで出会っていたらしく、ジャックも覚えていたようです。
タイミングとしてはカリーナの年齢から逆算して「ワールド・エンド」から2~3年後。
その後マーガレットはバルボッサとの間にカリーナを儲けています。
しかしマーガレットはカリーナを出産直後に死亡。
自身ではカリーナをまっとうに育てられないと考え、「カリーナ」という名前とルビーが付いた「ガリレオ・ガリレイの日記」と共に孤児院に預けています。
バルボッサの最期
そんなジャックと因縁深いバルボッサですが、「最後の海賊」で海に飲まれ生死不明に。
最期は「自分の娘を救うために命を投げ出す」という、「生命の泉」で「娘を犠牲にして生き延びようとする」黒ひげとは正反対のものに。
このあたり観ていて感慨深いものがありました。
これでジャックとバルボッサの因縁に終わりが訪れました。
…まあ「呪われた海賊」で一度死亡しても、デッドマンズ・チェストで蘇ってますが…。
もし続編が決まったら何らかの理由で復活することもあるかもしれません。
カトラー・ベケット
デッドマンズ・チェストから登場するカトラー・ベケット。
ベケットは「東インド貿易会社」の総督という地位におり、作中では貴族の地位にも就いています。
こちらもジャックがブラックパール号を手に入れる前から関わりを持っており、バルボッサとはまた違った因縁の持ち主といえます。
因縁の始まり
ジャックがベケットと関わったのは、ブラックパール号を手に入れる前。
当時のジャックは海賊の掟…というより「掟の番人」でもある父エドワード・ティーグに背き、海賊を名乗れない状態になっていました。
それでも海へ出ること諦めきれないジャックは、ベケットの東インド貿易会社に一等航海士として雇われます。
あのジャック・スパロウが会社員をしていたという事実。
ジャックはここからしばらくベケットの元で働くことに。
決裂
当時会社の幹部だったベケットはジャックを自身が所有している船「ウィキッド・ウェンチ号」の船員に加え、とある仕事を任せます。
それは「ゼルズラの心臓」といわれる財宝の探索。
当時のジャックも探し求めていたもので、ベケットは財宝を山分けするとしてジャックも承諾。
しかし最終的にベケットは財宝だけでなく現地民を奴隷として売り払おうと画策。
自由を愛するジャックはこれに反発し、奴隷を解放してしまいます。
奴隷売買によって利益と貴族の地位を得ようとしていたベケットはこれに激怒し、ジャックの腕に「P(Pirates:海賊)」の焼き印をつけます。
この「P」の焼き印は東インド貿易会社が行っていたもので、「呪われた海賊」にてノリントン提督が「東インド貿易会社とやりあったのか」といったのはこれが理由。
同時にジャックに与えた船を焼き討ちし、海へと沈めてしまいます。
これがデイビィ・ジョーンズとブラックパール号に深くかかわる発端となっていきます。
ちなみにウィキッド・ウェンチ号は「最後の海賊」で若きジャックが乗船していた船です。
懸賞金
東インド貿易会社は海賊に対して独自に懸賞金を設定。
ジャックはその中でも一番高い10001ギニーの懸賞金を賭けられています。
あのバルボッサの懸賞金が10000ギニーなので、1ギニーの僅差でトップ。
…ただジャックが海賊として東インド貿易会社に打撃を与えているのは事実でしょうが、ベケットの私怨も多分にあるかと。
ベケットは当時から東インド貿易会社の幹部であり、劇中では貴族の地位も取得。
ジャックへの嫌がらせに懸賞金を意図的に吊り上げるくらいのことはしていそうです。
常に仏頂面なベケットが劇中で唯一笑うシーンが、嫌がらせにジャックをデイビィ・ジョーンズの隣に立たせたときですし。
ベケットが死んだせいか、あるいは自身のツキが尽きたのか、「最後の海賊」ではジャックの懸賞金は1ポンドにまで下落。
1ギニーは約1ポンドなので、実質10000もの値下げ(?)になります。
当時(1700年代)の1ポンドは約2万円だそうなので、約2億円もの懸賞金が僅か2万円に。
ジャックの凋落ぶりを分かりやすく表しているといえるでしょう。
デイビィ・ジョーンズ
作中では「ブラック・パール号」絡みの契約で登場したデイビィ・ジョーンズ。
しかし実はもっと若い頃のジャックと顔合わせをしており、一度ジャックを捕らえたこともあります。
とある事情でそのことは「無かったこと」になっていますが、ジャックからすればバルボッサ達と同じくらい古くから関わりがあります。
デイビィ・ジョーンズとタイムターナー
ジャックがデイビィ・ジョーンズと初めて会ったのは、ブラックパール号を手に入れるずっと前の少年時代。
きっかけはジョーンズが「コルテスの剣」という、霊を呼び戻す力をもった遺物に興味を持ったこと。
この剣をティア・ダルマに送ろうとしたジョーンズでしたが、それを手にしていたジャックは既にティア・ダルマに渡した後。
そこでジョーンズは時間を遡れる力を持つ時計に目を付けます。
これを使って過去に戻れば剣のことだけでなく、ティア・ダルマ(カリプソ)との生活もやり直せると考えたためです。
しかしこの時計もジャック達が所持していたため、ジャック達を捕らえるために強襲。
一度ジョーンズのフライング・ダッチマン号に囚われるジャック達でしたが、そこに現れたティア・ダルマの助言によって時計の力を解放。
最終的にジャックとその仲間たちは助かるものの、一度過去を変えた影響でジョーンズはジャックとのやり取りが無かったことになっています。
「ワールドエンド」にてダッチマン号の牢に入れられるジャックですが、実際は懐かしの「2度目」ということになります。
ポセイドンの遺物
直接ジャックとやりあったわけではありませんが、ジャックとジョーンズはポセイドンの遺物を巡るイザコザも起こしています。
「最後の海賊」に登場するポセイドンの槍ですが、実は少年時代のジャックは一度槍を目にしています。
ジョーンズは真に海を支配するため、あるいは自身の呪いを解くためにポセイドンの槍を追い求めていました。
探索自体は手下の海賊「トーレンツ」にさせており、この海賊とジャックが戦うハメに。
当初ポセイドンの槍は「ポセイドンの峰」にある洞窟に安置されていたのですが、そこにたどり着いたジャック達は洞窟に閉じ込められてしまいます。
しかしそこに人魚たちがポセイドンの槍を守ってほしいとジャック達に頼み、槍を手にしたトーレンツと対峙。
「最後の海賊」で槍を手にしたサラザールに対して「ヤバい」と言っていたジャックですが、これはこの時の体験から来るものでしょう。
無事トーレンツから槍を取り戻したジャック達は、槍と引き換えに洞窟から脱出しています。
槍入手の妨害をしたのがジャックだと知られなかったのは幸運といえるでしょう。
二度目(一度目)の邂逅
次にジョーンズがジャック達と出会ったのは、バルボッサがはぐれ海賊「ボリス・"ボルヤ"・パラチニク」を探している場面。
この時はジャックの父エドワード・ティーグがジョーンズを呼び出しています。
ジョーンズはバルボッサが探している海賊の特定に協力。
このときはジャックとの間に諍いはありませんでしたが、ジャックが「ジョーンズとは取引できる」と認識する出来事だったといえるでしょう。
契約
ベケットに愛船を沈められそうになったジャックはウィキッド・ウェンチ号を助けに向かいますが、努力も空しく船と共に沈められるジャック。
しかしジャックはそこから「デイビィ・ジョーンズの墓場」の世界へと迷い込みます。
そこでジャックはデイビィ・ジョーンズを呪文によって召喚し、ある契約をします。
それは「沈められた船を引き上げる」というもの。
実はベケットに沈められた船こそが、のちの「ブラックパール号」。
船体が黒いのは焼き討ちで黒ずんだためで、「ウィキッド・ウェンチ(いたずら娘)」の由来なのか、船首には女性の像があります。
引き上げの際に魔法的な何かが作用したのか、焼かれて沈められた船とはいえない状態で引き上げられています。
ただし「デッドマンズ・チェスト」で描かれるように、ジョーンズとの契約には代償を支払わねばなりません。
その代償は「13年の猶予ののち、100年間ダッチマン号で働く」こと。
この「13年」は「船の引き上げから13年」という意味で、ジョーンズとしては「ブラックパール号のキャプテン」だったかどうかは関係なし。
劇中では「ブラックパール号を引き上げた」のみの契約内容が強いですが、実際は死んだジャックを含めて死後の世界から引き上げる内容です。
そう考えると「100年間働く」というのも、あながち過剰ともいえる契約とは言えないかもしれません。
最終的に「ワールド・エンド」にてジョーンズが死亡したことで、この契約から逃れられました。
ティア・ダルマ
劇中ではジャックと恋人だった頃があるような描写があるティア・ダルマ。
しかしジャックが少年時代に会った時からの付き合いで、かなり特殊な関係と言えます。
ティア・ダルマ=カリプソという事実も、かなり昔から把握していたと思われます。
コルテスの剣
ジャックがティア・ダルマと出会ったのは、ジャックが少年時代のこと。
この時ジャックはジョーンズが探していた「コルテスの剣」を偶然入手。
この剣は「呪われた海賊」で登場した「アステカの金貨」の呪いの元になった人物のエルナン・コルテスが所持していた剣。
コルテスは既に故人でしたが、コルテスの剣に宿る力によって幽霊として復活。
以後ジャックに剣の力を行使できるよう手ほどきをしていきますが、ジャックがコルテスの邪心を察知。
最終的にコルテスは消滅されられますが、ジャックは剣の力が自分の手に負えるものではないと考えます。
ジャックはコルテスを黄泉の世界に送り返すことを考え、「石目のサム」という海賊の「目」を入手するために、ティア・ダルマと接触。
「目」を手に入れたジャックは宿っていた力を解放、コルテスを打倒します。
この後剣を手放すことにしたのですが、剣の預け先としてティア・ダルマに手渡しています。
フライング・ダッチマン号での助言と手助け
ティア・ダルマとの邂逅を経たジャックは、冒険の末とある時計を手に入れます。
時間を止めたり、時間を遡ることができる時計です。
しかしこの時計を狙っていたデイビィ・ジョーンズに襲われ、捕らえられてしまいます。
フライング・ダッチマン号に捕らえられたジャック達ですが、そこにティア・ダルマが現れ、脱走の手助けと時計で時を遡る方法の助言をします。
ちなみにこのとき、ティア・ダルマとジョーンズは一度会っています。
北を指さないコンパス
青年へと成長したジャックは、ある時ティア・ダルマと会いとあるコンパスを手に入れます。
それが作中でもジャックが大事にしている「北を指さないコンパス」。
ただジャックは当初はこのコンパスの重要性を理解していなかったのか、自分の船の船長へと献上。
しかしサラザールとの戦闘にて船長が戦死。
その死の間際に船長はジャックへとコンパスを手渡し、「最も望んでいるものを指す」「コンパスを裏切るな」と伝えています。
船長がどうやってコンパスの特性を知ったのかは不明ですが、これによりコンパスはジャックの宝の一つとなっていきます。
シャドウ・ロード
ブラック・パール号を手に入れてしばらく経ったある時、海賊評議会に敵対者が現れます。
それは「シャドウ・ロード」と呼ばれる錬金術師で、正体はかの「海賊の掟」を書いた一人の海賊「ヘンリー・モーガン」。
彼は錬金術の秘儀で不死となっており、評議会に属する海賊長を皆殺しにすると宣言。
海賊長を失うと女神として復活する術が絶たれるティア・ダルマは、モーガンの倒し方をジャック達へと伝授。
他の海賊長の協力を経て7つの「シャドウ・ゴールド」を手に入れたジャックは、モーガンを葬ることに成功しています。
アンジェリカ
アンジェリカは劇中では「生命の泉」が初登場で、その作品中でしか関係が描かれてません。
しかし伏線といえるものは、実は「デッドマンズ・チェスト」の時点ですでに触れていたりします。
修道院での出会い
黒ひげの娘であるアンジェリカは、幼少期からスペインの修道院で育っています。
黒ひげはアンジェリカが生まれた後に自分では育てられないと感じ、修道院に預けます。
生活費などは定期的に送られてきており、生活に不自由はなかった模様。
しかしそこに修道院を売春宿と勘違いしたジャックが来訪、アンジェリカと関係を持っています。
これにより「神のみに操を捧げる」という修道女共通の決まりを破ってしまったため、修道院を出奔。
海賊としての人生を歩み始めます。
ジャックがアンジェリカの元に現れたタイミングとしては、ブラックパール号を失っている10年の間のようです。
ジャックとの再会と再度の別れ
ジャックと再会したのは、ジャックがブラックパール号を取り戻した「呪われた海賊」直後から「デッドマンズ・チェスト」の間。
ここでアンジェリカはジャックに指輪をプレゼントされており、相応に恋人としても認められていたようです。
アンジェリカはジャックにレースを送っており、ジャックの腕に巻かれているのがそうです。
しかし海賊の性なのか、サン・ドミニクにて対立。
ここでジャックとの甘い関係に終わりが訪れました。
ティア・ダルマと儀式
「デッドマンズ・チェスト」の少し前、アンジェリカはティア・ダルマと接触します。
ここでアンジェリカはティア・ダルマから生命の泉の概要を教えてもらっています。
しかしその代わりに、ジャックがアンジェリカに渡した指輪を請求。
「デッドマンズ・チェスト」においてジャックがティア・ダルマの家に訪れた際にネコババした指輪がそれになります。
ジェームズ・ノリントン
若かりし頃のジェームズ
「呪われた海賊」で登場するポートロイアルの提督ジェームズ・ノリントン。
ジャックとジェームズとの関わりはここが初めて。
ですが、実は過去にニアミスしており、ジェームズの父ローレンス・ノリントンにも出会ったことがあります。
少年だったジャックが父エドワード・ティーグと共に船にいた時、ローレンスが率いるイギリス海軍の攻撃を受け捕らえられています。
この時ジャック達が脱走する際の戦闘で若きジェームズは海に落下。
このときエドワードによってジェームズは救助されています。
2度目の東国と追跡
「呪われた海賊」の直後、ジャックは再度ポートロイアルを訪れています。
その理由ですが、ジャックはかつて集めた宝を回収しようとしていたのですが、その地図をタトゥーとして刻んでいたかつての仲間がポートロイアルの牢獄にいたため。
その際に再び逮捕・投獄されるのですが、ウィルとエリザベスの助けにより脱出。
その際にジェームズはジャックの追跡を開始。
トルトゥーガで再びジャックを追い詰めますが、アナマリア(「呪われた海賊」でジャック一行に加わった女海賊)の助けで逃げおおせることに。
除隊処分
諦めずにジャックの追跡をしていたジェームズ。
しかし劇中でも言っている通り、途中で大嵐に遭い、乗組員の大半を死なせることに。
嵐に遭ったのはトリポリと言っていますが、ここは地中海にあるリビアの首都の名前。
ジェームズ達が常駐していたポートロイアルはジャマイカのカリブ海(メキシコの南東、キューバの南)にあるので、大西洋を横断してまで追跡していることになります。
これの責任で不名誉除隊とされて、トルトゥーガで飲んだくれる日々を過ごすハメに。
ちなみにこの時の乗船「ドーントレス号」も大破しているのですが、それをベケットが買い付けて「エンデヴァー号」へと改修された…という説もあります。
エドワード・ティーグ
ジャックの父であり「掟の番人」でもあるエドワード・ティーグ。
登場シーンこそ少ないものの、ジャックとは違う方向でインパクトのある人物でしょう。
自由奔放・快楽主義のジャックとは真逆の厳格・公正明大な性格なのも拍車をかけてます。
ちなみに、ャックは銃を脅しの道具として使うため実際に発砲した事は少ないですが、エドワードは掟を侮辱する者は警告なしで銃殺する苛烈さもあります。
父として
ジャックが生まれた場所は「ワールド・エンド」で出てきた「難破船入り江」。
そこでティーグはジャックは他のならず者に混じって育ちましたが、それらとは違うスタイルを貫くエドワードを見て育ちました。
しかしある時ジャックは「自分で選択した自由」を求めて難破船入り江から脱走。
その後ジャックの少年時代の冒険の終わりにローレンス・ノリントン提督率いる海軍に捕縛されてしまいます。
しかしその時ティーグの友人であったジョシャミー・ギブスの助けによって脱走。
ティーグはジャックとの別れの際に人を操れる指輪を手渡しています。
バルボッサと海の魔物の召喚、そして追放
海賊として成長したジャックですが、あるとき正体不明の海賊が他の海賊へと襲撃を繰り返す事件が勃発。
ヘクター・バルボッサもその被害にあり、船と大半の乗組員を喪失。
ジャックが犯人の海賊を突き止めましたが、その正体はカスピ海の海賊長ボリス・"ボルヤ"・パラチニクを始めとした集団。
ティーグはボリスがその海賊たちのリーダーなのかを確かめるために海の魔物デイビィ・ジョーンズを召喚。
ここでジャックはバルボッサ、デイビィ・ジョーンズとの最初の邂逅となります。
就任と後継
あるときティーグはその性格からか、評議会の「掟の番人」へと着任します。
しかし番人は海賊長と兼任することはできず、その後継者として息子のジャックを指名。
ティーグはマダガスカルで活動する海賊長でしたが、ジャックはカリブ海での海賊長になることを主張。
海賊長になるものは縄張りを自身で選べるため、誰から継承したとしても問題はありません。
ただしジャックの場合は他にもカリブ海の海賊長を主張する者がいたため、のちに海賊長の座を賭けで決めた経緯もあります。
別れ?
「生命の泉」にてジャックを助ける形で再登場するティーグ。
彼は酒場「船長の娘」にてジャックの名を騙って船員を集めている者を教えますが、その直後忽然と姿を消してしまいます。
実はこの時のティーグは実は幽霊じゃないのかという説が囁かれています。
ただ消えるだけなら神出鬼没で済む話ですが、ティーグのある行動がそのような説の原因になってます。
それはジャックの母の干し首をひっそりと置いて行っているという行為。
「ワールドエンド」にて判明した、ジャックの母かつ自身の妻の干し首を持ち歩いているティーグ。
ですが、「生命の泉」にて忽然と消えたシーンをよく見るとテーブルの上に干し首らしきものが置いて行かれています。
実際これ以降のジャックの腰には母の干し首が括り付けられており、このシーンで受け取ったと解釈するのが妥当でしょう。
なぜ唐突に姿を見せ、忽然と姿を消し、大事に扱っていた妻の干し首をジャックの元に置いて行ったのか?
実は「ワールドエンド」から「生命の泉」までに15年もの歳月が流れています。
「生命の泉」時点でのジャックの年齢(およそ45歳前後)から換算すると、この時点でのティーグの年齢は低く見積もっても60歳以上。
1700年代のヨーロッパの平均年齢が40歳前後なので、(ジャックも含めて)かなりの長生きといえるレベルです。
幽霊とまではいわずとも、もしかしたら自分の死期を察し、ジャックの顔を見るのと同時に自身の妻を託しにきたのかもしれません。
ジョシャミー・ギブス
毎回ジャックのパートナーとしてのポジションで登場するギブス。
噂話や伝説に詳しく、劇中の解説役になることもしばしば。
「呪われた海賊」冒頭の10年前のシーンではイギリス海軍に所属していたのに、10年のうちに何があってトルトゥーガで飲んだくれていたのか?
少年ジャックの救出
ギブスとジャックの関わりもかなり古く、ジャックがブラックパール号を手に入れる前から知り合ってます。
難破船入り江を脱走した少年のジャックは、冒険の末イギリス海軍に父ティーグ共々捕らわれることに。
この時彼らの脱走の手助けをしたのがギブスです。
当時のギブスは海軍所属でありながらティーグと友人関係にありました。
理由の大きなものとしては「酒の調達先」というのが多いようです。
いつ何時でも酒を手放さないのがギブスですが、規律の海軍内では酒の調達も難しかったのでしょう。
一等航海士として
ギブスが次にジャックに出会うのは、あのウィル達が住むポートロイヤル。
実はジャックは「呪われた海賊」本編以前にもポートロイアルを訪れており、そこでギブスたちを仲間にしています。
その時には既にギブスは海軍を辞めていたようで、ジャックが新しく手に入れた船「モーニングスター号」の一等航海士として合流。
しばらくはその船で海賊家業に精を出していたようですが、ある時トルトゥーガで乗組員全員を解散。
ここでギブスはトルトゥーガの住人となり、日がな一日飲んだくれるようになります。
「海賊の心得」
どの時期かは分かりませんが、ある時ギブスは自身の体験談などをまとめた「海賊の心得」という本を執筆。
ジャックやウィル達と歩んだ激動の時代を書いた、海賊での生き方をまとめた本です。
劇中にも登場する分厚い書物「海賊の掟」をオマージュしたのか、かなり巨大な本だとのこと。
この本は後世にも残り、あのタイタニック号からサルベージされ(たとされ)ています。
ジャック達が生きた時代が1700年代前半なのに対し、タイタニックが沈没したのは1912年頃。
ギブスは200年以上も未来に残る、歴史ある書物を書き上げたといえるでしょう。
どこで分かる?
これまでの各人物とジャックの因縁ですが、映画内ではほぼ語られていないものばかり。
これらのことは外伝小説として販売されている書籍群に書かれています。
10冊以上とかなり膨大な数が書かれており、大半は「呪われた海賊」以前のジャックがどうしていたのかというもの。
ジャックの少年時代を描いた「パイレーツ・オブ・カリビアン:ジャック・スパロウの冒険」シリーズ。
青年時代を描いた「パイレーツ・オブ・カリビアン外伝:シャドウ・ゴールドの秘密」シリーズ。
ジャックがブラックパール号をどうやって手にしたかが描かれる「パイレーツ・オブ・カリビアン:自由の代償」。
あと外伝的な「最後の海賊」前日暖であり、カリーナの幼少時代を描く「パイレーツ・オブ・カリビアン 最期の海賊:カリーナ・スミスの冒険」など。
ジャックの原点といえる物語ともいえるので、興味のある方は読んでみましょう。