民間人と公務員の線引き。どこからが公務員と判断されるか? 一般職員・政治家・官僚の違いや公務員になる方法も解説

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警察官や教師を始めとして市役所職員・国会議員などは総じて公務員に分類されます。

しかし民間人と公務員を分ける明確な線引きはどこで行われているのか?

また刑事ドラマや政治関係でよく聞く「議員」や「官僚」などの違いは何なのか?

一般には同じ公務員ですが相応の違いがあるので、どう違いがあるのか解説していきます。

公務員とは

公務員の種類

公務員とは国などが実地する公共サービスに従事する人のことを指します。

もっとかみ砕いていうと税金から給料が捻出されている人たちのことでもあります。

このため国会議員でも市役所職員でも同じ公務員になります。

しかし一概に公務員といっても、立場や役割・地位によって公務員の種類にも違いが出ます。

政府に所属…国家公務員
地方自治体に所属…地方公務員
国際機関に所属…国際公務員

一般に知られている公務員はこのように分類されており、それぞれでさらに細分化されています。

国会議員や裁判所職員は国家公務員、県知事や教師・警察官などは地方公務員、外交官は国際公務員と明確な線引きがあります。

公務員になるには

どのような公務員にしろ、公務員になるには原則何らかの国家資格や試験に合格することでしかなれません。

警察や教師になる際に試験や資格が必要なように、他の公務員でも何らかの試験を受けることになります。

一般公務員であれば一種類の試験に合格すればなれるものが多いですが、裁判所職員や自衛隊員など特殊な公務員だともう一つ別の試験に合格する必要があったりもします。

ただ資格・試験なしで公務員になれる例外もあり、それが選挙によって当選した国会議員などです。

国会議員などの選挙で選ばれる公務員はこういった試験を受けることはありません。(しいて言うなら「選ばれること」が試験になります)

ただ議員として立候補するには年齢などの条件と選挙資金が必要です。

いずれにしろ公務員の資格を得るには一定の知識かお金などが必要になります。

分類が紛らわしい公務員

同じ機関に所属していても公務員の分類が違ったりする場合があります。

代表的なのは「政治家」と「官僚」、「警視庁」「警察庁」「検察庁」などです。

一見すると同じ分類のかと思いますが、公務員としてはかなり紛らわしい分類の仕方がされています。

政治家と官僚の違い

政治家と官僚はかなり違いがあります。

それは試験の有無です。

政治家…選挙で選ばれた議員
官僚…国家公務員試験に合格した人

政治家には、タレント議員に代表されるように選挙で選ばれれば厳しい試験などを受けなくてもなることができます。

政治家の主な仕事は国会での決議に比重が置かれており、法案を通すか・通さないかの判断をしています。

しかし官僚といわれる人達は厳しい国家公務員資格をパスした人のことを指し、「キャリア」とも呼ばれることがあります。

官僚は「中央省庁で働く国家公務員」を意味し、国政の中心となって働いています。

そのため国会といったメディアに映るような場所ではなく、もっと行政の細かい調整や実務を担っています。

ちなみに「キャリア」と「ノンキャリ」といわれる人の違いは、国家公務員採用総合職試験とそれ以外の国家公務員試験に合格したかで変わります。

「総合」とつく通りキャリアの人達は行政に関わる広く深い知識がないと合格できません。

しかしノンキャリの人は特定の分野一筋の知識でも合格できるため、知識レベルでは格差が存在します。

ドラマなどでキャリアがノンキャリを馬鹿にするような場面には、こういった事情や背景があったりします。

「警視庁」と「警察庁」と「検察庁」

刑事ドラマでよく出る「警視庁」「警察庁」「検察庁」ですが、それぞれ公務員の分類ではまったく違います。

警視庁

警視庁は警察のトップともいわれますが、その所属は東京都になっています。

実際警視庁に努める警察官などの給料は東京都から出ています。

東京都は一応「地方自治体」に分類されるため、各都道府県や警視庁を含めた警察官は地方公務員となります。

しかし例外もあり、警視庁のトップ陣営は軒並み国家公務員で占められています。

刑事ドラマを見たことがある人なら、先ほど官僚の呼び名でもある「キャリア」というのを警察内でも聞いたことがあると思います。

ここでのキャリアも同じ意味で国家公務員採用総合職試験に合格した人を指します。

キャリアとして警視庁に入った人はトップに近しい人事を前提として扱われるようになり、実際初任の階級は警部補から始まります。

警部補は警察官の階級の下から3番目、一般企業における係長に相当するので、まったく実務をしていないにも関わらず普通の警察官とは扱いが違います。

階級の上がりやすさも上なため、ドラマでよく見る「経験豊富な年配の刑事よりも階級が上になった後輩」という構図はここから生まれます。

もちろん平の警察官から上層部に食い込むことも可能ですが、実際は官僚といわれる人たちがメインになっています。

警察庁

「警察」とついているから警察官の仲間かと思いきや、警察庁は行政機関の扱いになっています。

ちょくちょく刑事ドラマで出てくる「国家公安委員会」もここの所属になっています。

警察官や鑑識など警察機関に関わる人に対する教育や、警察に関わる監査や政治関係の実務を行っている省庁になります。

人事に関しては警視庁と同じく官僚であるキャリアと一職員のノンキャリで構成されており、国家公務員と地方公務員が入り乱れた人事になっています。

ただ警視庁と決定的に違うのが、警察庁に所属している職員は全員が行政官であり捜査は行いません

監察(視察や監督)や教育の企画をするのが業務になっているため、警視庁を含め一般的な警察官に対して不正が無いか見張る役割も持っています。

実際警察庁に入庁できる人は公務員試験でも政治関係に比重を置かれた試験に合格する必要があるため、警察機構の中の政治家たちともいえるかもしれません。

こういった背景から「見張る側」と「見張られる側」に分かれるため、ドラマなどで度々険悪な関係性が描かれることがあります。

検察庁

検察庁は裁判に関わる業務を担っている省庁で、行政機関のひとつになります。

検察官になるには司法試験に合格する必要があり、すべての検察官は国家公務員になります。

司法試験合格者 = エリートの証 みたいのはこういった背景もあります。

警察官が令状を持って捜査する場面がありますが、その令状を発行しているのはこの検察庁になります。

令状は強制捜査権を持っており、これがあれば本人の同意なく強引に家に踏み込んだりして捜査することが可能になります。

しかし本来は人権侵害にも抵触するため「その捜査は合法的なものか?」「捜査に足る根拠があるのか?」などを判断するために、法律の専門家となる検察庁を通す必要があります。

ちなみに検察官も警察官同様に捜査権は持っていますが、実力を持って捜査する権利を持ってはいません

検察官はあくまで裁判に関わることの捜査をするのであり、犯人を検挙するための捜査はできません。

警察官と違い拳銃の携行・職務質問・立ち入り捜査といったことができないため、精々裏付け捜査といった内容になります。

自衛隊隊員は公務員?

自衛隊に所属する人達は「特別職国家公務員」といわれ、国家公務員に分類されます。

「特別」とついていますが、これは「一般的な国家公務員ではない」以上の意味はないそうです。

特別職国家公務員は行政や裁判所といったその手の分野の専門家ということで、これは国会議員や裁判所職員も含まれます。

ただ自衛官になるための試験は少し特殊で、公務員試験と自衛隊専用の試験の2つに合格する必要があります。

通常の公務員試験は人事院という公務員の人事を取り扱う場所が実施しますが、自衛隊ではこれとは別に防衛相が別の試験も実施しています。

公務員試験と防衛相による筆記・性格・身体検査に合格すれば、あとは本人の希望や適正別に陸上自衛隊や海上自衛隊などに振り分けられます。

しかし試験内容としては一般自衛官と幹部候補生とで違いが出ます。

一般自衛官では一般教養や中卒くらいの学力があれば筆記試験はパスできるそうで、あとは自衛隊にふさわしい性格かどうかなどを見られます。

しかし幹部候補生では自衛隊の要職に就く前提で入隊するため、一般試験に加えて専門的な試験も実地されるそうです。

民間人が公務員になるには

民間人が公務員になるには、公務員試験に合格しなければなりません。

公務員試験といっても記事冒頭で解説した通り「国家公務員」「地方公務員」「国際公務員」では受ける試験に違いが出ます。

国家公務員の試験

国家公務員になるには人事院が実施している公務員試験に合格する必要があります。

・総合職試験(院卒・大卒)
・一般職試験(大卒・高卒)
・専門職試験

人事院は行政などで働く職員の人事を担当している行政機関で、採用試験なども請け負っています。

基本これらのどれかに合格すれば国家公務員として働けるようになります。

ただ検察官などはこれとは別に司法試験に合格しなければならないため、専門性の高い分野ではそれ相応の試験に合格する必要もあります。

また特定の大学などの機関を卒業している必要もあったりするため、合格ラインは分野別に複雑になってきます。

地方公務員の試験

警察官・消防官・役所職員・教師などの公務員になるには、各都道府県に設置されている「人事委員会」が実地している公務員試験に合格する必要があります。

試験にもそれなりの学力などは必要とされますが、各自治体ごとに実施しているため全国共通の試験というわけではないこともあります。

それでも一定以上の能力が必要となるため、ある種のボーダーラインは設定されているでしょうが…。

対象者としても「大卒」「短大卒」「高卒」と分かれており、それぞれの等級に合った試験が実地されます。

公務員の一般職員になるならこの試験に合格すればOKです。

政治家の選挙

試験を受けずに公務員になる方法は議員に立候補することです。

選挙に立候補するのに何らかの資格や大学などの規定機関を卒業する必要もないので、極端な話だと中卒の人でも公務員になれる手段になります。

しかし議員は程度の差はあれ「国民の意思を背負って」なるものなので、無責任な立候補などはしないようにしましょう。

まずは議員に立候補するための最低限の資格がこちらになります。

国会議員の場合

衆院議員…日本国民かつ25歳以上
参院議員…日本国民かつ30歳以上

自治体議員の場合

県知事…日本国民かつ30歳以上
県議会議員…日本国民かつ25歳以上、その県の選挙権を持っている市町村長…日本国民かつ25歳以上
市町村議員…日本国民かつ25歳以上、その市町村の選挙権を持っている

このように年齢制限が課されており、最低でも日本国民で25歳以上である必要があります。

国会や各自治体の議会の議員など違いはありますが、大まかな流れは同じになります。

①支度金を用意・提出
③立候補書類の提出
④当選

まずは選挙の際に法務省に選挙参加資金として支度金を納めます

市町村議会の選挙なら50~100万円、衆・参院議員や県知事といった大議会の選挙なら300~600万円ほど必要になります。

この収めた支度金は遊びで立候補する人を少なくするための制度で、立候補を取りやめたり一定の得票数に達していないと没収されます。

逆に当選するか、既定の得票数に達すれば収めた支度金は返納されます

選挙の2か月ほど前に立候補者を募る説明会が開かれるので、それに参加して必要書類を揃えます。

あとは書類を提出して選挙に参加し当選すれば、晴れて公務員の仲間入りです。

ちなみに衆・参院議員は国の行政なので国家公務員、県知事以下は地方公務員に分類されます。

最後に

公務員とはどういうものかの解説をしてきましがた、各業種ごとに分けるともっと複雑化していきます。

しかし大雑把な分類の仕方はこんな感じで民間人との線引きがされています。

重要なのは公務員試験に合格するか否か。

政治家(議員)になるならともかく、一般公務員から国家公務員までは試験に合格しないとなれません。

政治家にしたって選挙で数人しかなれないため、普通の公務員よりは狭き門ともいえます。

いずれにしろ公務員になるには相応の努力が必要になるということでしょう。