天気予報の「降水確率」「降水量〇mm」はどんな意味? そんな微妙にわからない天気予報用語の豆知識

TVや新聞で表示される天気予報の「降水確率〇%」や「降水量〇mm」は、どういった計測の仕方をしているのか?

例えば「降水量100mmってどこの部分が100mmなの?」と思った人もいたりすると思います。

あるいは台風はどの程度の規模からそういわれるようになるのか、海外での呼び方や定義の違いなど。

そんな天気予報で出される数値や用語についてよくわからないものがあったので、この機会にまとめてみました。

降水確率

どんな人でも一番気にするであろうのが、その日の降水確率でしょう。

例えば「降水確率60%」と表示されていると、気象庁では次のように定義しています。

「降水確率60%という予報を100回出すと、そのうち60回は1mm以上の雨が降る」というもの。

…本当に確率論で予報されています。

「1mm以上」と定義づけがされていますが、大抵は雨が降ればこれくらいの降水量になるため、ほんの通り雨でもなければカウントされます。

ちなみに「降水確率0%」だったとしても、実際は四捨五入された数値のため「降水確率4%」でも「0%」と表示されます。(逆に96%でも100%となる)

「0%」や「100&」でも降ったり降らなかったりするのは、こういった事情もあります。

降水量

台風や大雨の際に「1時間の降水量〇mm!」なんてよく聞きますが、「どこに」「どういった範囲」で計量されているのかよく知らない人もいるかと思います。

基本的に「1時間で溜まった水の水深」で計測されています。

「1平方mあたり」といった範囲づけはされていません。

というより一定の範囲に降り注ぐ水の量は変わらないので、プールで計測しようとビンで計測しようと「水深」は同じ結果になります。

こういった定義づけのためその気になれば自宅でも計量できます。

ビーカーみたいな器を置いて1時間で貯まった水の深さを測れば、その日(時間)の降水量を調べられます。

「晴れのち曇り」「晴れときどき曇り」の違い

天気予報で天気の移り変わりを解説する際「一時」「ときどき」「はじめ」「のち」と表示されているますが、それぞれどんな意味を持つのか?

一時…全体の1/4。連続的に起きる
ときどき…全体の1/2。断続的に起きる
はじめ…全体の前半に起きる
のち…全体の後半に起きる

「一時」と「ときどき」は総合的に続く時間に違いが出ます。

一日の天気が「晴れ一時曇り」なら合計1/4の時間(6時間)が通して曇り。

「晴れときどき曇り」なら連続的、あるいは断続的に起き、その合計1/2の時間(半日)が曇りといった解釈になります。

「はじめ」も「のち」も前半・後半に分けて使われる表現ですが、「はじめ」の場合は前半の1/3~1/4くらいの時間になります。

「はじめのうち曇り」なら、午前中の6時~8時くらいまで曇りになります。

「晴れ」と「曇り」の境界線

「晴れ」や「曇り」は空に広がる雲の割合で決まります。

快晴…雲が全くない、あるいは小さな雲がポツポツある
晴れ…まばらに雲がある~晴れ間が見えるくらいの隙間がある。くっきりと影ができる
曇り…空全体を雲が覆っている。影ができない

かなり大雑把ですがこんな感じで判断できます。

雲の量が1割以下なら快晴、2~7・8割なら晴れ、それ以上なら曇りと判断できます。案外「晴れ」と判断される範囲が広いです。

影ができる・できないでも判断されるので、そういった部分でも晴れか曇りかを判別できます。

ただ雲が空全体に広がっていても日の光がはっきりしていることもあり、物の影がくっきりできるくらいの光量があるなら晴れと判断されることもあります。

最低気温・最高気温

最低気温と最高気温はその日のいつ頃の気温を示しているのか?

最低気温は「その日の朝方」、最高気温は「その日の昼前後」あたりの気温になります。

一番気温が高くなるのは太陽がてっぺんに来る昼頃になりますが、それ以降気温は緩やかに下がっていきます。

そして完全に日中の暑さが抜けるのは夜も深くなってから。

そのため一番気温が低くなるのは再び日が出る直前の夜明け前あたりになります。

逆にいえば日が出た瞬間から気温の上昇が始まり、夏場なら日の出から1時間ほどで数度も気温が上がることも。

「最低気温低いな~」と思ってもすぐに朝を過ぎてしまうので、日中~夜にかけて再びその気温になるのはよほど寒い日でもないとまずないでしょう。

湿度

湿度は季節ごとに高くもなり、低くもなります。

学校の理科の授業で「飽和水蒸気量」という単語を習ったと思いますが、空気中に含まれる湿気(水分)の量は気温によって左右されます。

飽和水蒸気量は「1㎥あたりに溶けていられる水分量(g)」で表現されます。

そのため夏と冬で同じ湿度だったとしても、空気中に含まれる水分量は違いが出ます。

例えば空気中に吸収できる水分量は、気温35℃だととおよそ40g・気温10℃だと10gと、気温の高低によって差が出てきます。

(実際に溶けてる水分量 / 飽和水蒸気量) × 100

この計算式で湿度は計算されます。

そのため夏・冬で湿度が同じ30%だったとしても

気温35℃の場合…湿度30% = ( 12g / 40g) × 100
気温10℃の場合…湿度30% = ( 3g / 10g) × 100

このように気温35℃のときは12g、気温10℃のときは3gと実際に空気中に溶けてる水分量にはかなり差が出ます

雨が降ったあとでも、夏場と冬場では肌にまとわりつく湿気具合に差があるのはこのためです。

気温が高いと空気中によく水分が溶けるので、ちょっとした雨が降るだけでも急激に空気中の水分量は増えます。

逆に気温が低いと水分が空気中に溶けにくくなるので、雨が降ってもそこまで空気中の水分量は増えません。

冬場で雨が降っても湿度計では湿度が上がっているのに乾燥していると感じるのはこれのせいです。

単純に「湿度〇%」といっても、実際の湿気具合は季節ごとに変わるものということです。

雲のでき方

一般的な雲

後述する高気圧・低気圧でよく関係するのが雲・雨になりますが、まず雲のでき方を解説します。

湿度の部分で飽和水蒸気量の解説をしましたが、気温が高いほど空気中に含まれる水分量も多くなります。

では水分が多く含まれた温かい空気が急激に冷やされるとどうなるか?

冬場で吐く吐息のように、水分が凝固して白いモヤのようになります。

雲ができるメカニズムとしてはあれと一緒です。

よりたくさんの温かい空気が一気に冷えると含まれていた水分が霧状になり、それが集まり雲になります。

こうしてできた雲は形状などでいくつかの種類に分類されるので、馴染みのある種類の雲をいくつか後述します。

乱層雲

一般的に「雨が降りそうな雲」と思われているのが乱層雲という雲になります。

空全体を覆うように広範囲に広がっており、「どんよりとした曇り空」というとイメージしやすいかと思います。

雨や雪を降らせる雲の代表で、大抵はこの種類の雲から降ることが多いです。

名前に「乱」とついてますが、説明を聞いてるとそこまで荒ぶるようなイメージは無いと思います。

高層雲

高層雲はその名の通り空の「高」い「層」にできる雲です。

乱層雲よりさらに上にできることもある雲で、乱層雲と違って日の光を通すほど薄くなることも多く、実際太陽そのものの形も見えるくらいです。

見た目は薄い膜を張るようにして広がった雲で、そのため雲の量も少なく雨が降っても小雨くらいの雨量のことも多いです。

ただこの高層雲に雲が集まり続けると上記の乱層雲に変化します。

積乱雲

特別な雲の名称として有名なのが積乱雲です。

積乱雲は一か所に大量の雲ができているため、あまりに大きいと日の光をまったく通さず夜のようになったり、ゲリラ豪雨の原因にもなる雲です。

積乱雲が発生する理由はいくつかありますが、一番わかりやすいのが「上昇気流がある場所で連続して雲が発生し続ける」ことです。

詳しい原理は後述の低気圧の部分で触れますが、上昇気流のある場所では雲が発生しやすくなります。

そして発生した雲は上昇気流に乗って上空に移動しますが、その下に新たに雲が発生し続けることがあります。

そうして雲の下にさらに雲が…といったことが連続して起き続けると雲が「積み重なった」ようになり積乱雲が出来上がります。

雷の原理

雷は雲の中の水分同士の摩擦によって起きる静電気の蓄積によって起きます。

冬場のセーターで起きる静電気と原理は一緒です。(威力はケタ違いですが)

「水の摩擦で静電気が起きるの?」と思うでしょうが、静電気というのは摩擦が起きればどんなものでも多かれ少なかれ発生します

そして放電しやすい物体が近くにないと、時間をかけて自然に消える(少量ずつ放電される)まで電気が蓄積されたままになります。

例えば下敷きをこすって髪の毛に近づけると静電気で引っ張られて髪の毛が逆立ちます。

あんな風に放電しないまでも静電気を蓄積した状態で維持されることもあります。

大量の静電気が蓄積された雲は地上・静電気がある別の雲に近づくと放電し、これが雷となって見えるようになります。

雲の中での水分同士の摩擦は当然水分量が多ければ多いほど発生しやすくなります。

雷が発生しやすい雲は真っ黒だったりしますが、水分量が多い = 雲の密度が多いため日の光を通しにくくなるので、あんな風に真っ黒な雲になるワケです。

「雪」と「雹(ヒョウ)」の違い

雪も雹も「雨が凍ったもの」と思えるでしょうが、どんな違いがあるのか?

雪は「雨粒が凍る」というよりは「水蒸気が凍る」といったほうが正しいです。

雪のイメージでおなじみの六角形の「氷の結晶」は、水蒸気といった極微小な水分が凍るからこそキレイにできます。

水蒸気が凍るため重さもあまりないため、フワフワと落ちてくることも可能になります。

雹は雪と違って明確に「雨が凍ったもの」といえます。

ただ雹と見なされる大きさは「直径5mm以上の氷粒」で、それ以下の大きさのものは「霰(あられ)」と呼ばれます。

しかし、たかが雨粒が10cmを超えるような雹になるのはどんなカラクリがあるのか?

そのヒントは「積乱雲」にあります。

積乱雲の項目で解説した通り、積乱雲が発生する場所では強い上昇気流があります。

雨が降る(雨粒が凍る)

上昇気流でまた上昇

別の雨粒と合体しつつ、また落下

また上昇気流で上昇

と、こんなことを繰り返しているうちに雨粒が何センチもの塊となって落下してきます。

ゲリラ豪雨でかなり大きな粒の雨が降りますが、気温が低く雨が凍りやすい気象状況だとあれが雹となって落下してきます。

このようなことから普段雹に降られたことが無い人も、意外と降られる機会自体はあったりするということです。

竜巻と塵旋風

ときどき「学校の校庭で竜巻が起きた!」なんてニュースが流れたりしますが、ああいったものの大半は「塵旋風」だったりします。

竜巻は

・積乱雲があると発生する
・雲がある場所まで伸びてる
・海の上でもできる

一方塵旋風は

・快晴時(雲が無い日)に発生する
・雲まで届かず、精々100mくらいの高さ
・海の上では発生しない

と、現象(被害)こそ似ていますがかなり正反対のものといえます。

竜巻は積乱雲ができる過程の上昇気流と、雨が降って大気が冷やされることにより下降気流があります。

その両者の干渉によって空気が渦巻いた結果竜巻となります。

しかし塵旋風は「日光による散発的な上昇気流」が原因です。

快晴時に日光によって地表付近が温まると、それによって上昇気流が生まれます。

しかしできた上昇気流の場所がバラけると、気流が乱れて混在するようになります。

このとき乱れた気流がぶつかり合うと、局所的に激しい気流となり塵旋風になります。

基本的に「晴れのときは塵旋風」と覚えておきましょう。

高気圧・低気圧

高気圧と低気圧は、基本的に1気圧である1013hpa(ヘクトパスカル)より高いか低いかで判断されます。

ただ「周りの気圧と比べて」判断されることもあるため、1013hPaより高い低気圧や低い高気圧もあったりします。

高気圧

低気圧に比べるとあまり注目されない高気圧ですが、「高気圧の場所は晴れる」って感じで認識していると思います。

高気圧の場所では上空の空気が下に向かって流れるため、空にあった空気が温かい地表付近まで下りてきます。

そうすると例え雲があったとしても地表付近で温められた空気に水分が溶けてしまうため、自然と雲が消滅してしまいます。

高気圧の場所で雲が発生しにくいのはこうした理由があります。

低気圧

低気圧では地上から上空へ移動するため雲が発生しやすく雨が降りやすくなります。

なぜ低気圧で雲が発生しやすいかというと地上付近の水分を含んだ空気が寒い上空へ移動すると、含まれていた空気が凝固して雲になります。

寒いときに息を吐くと白い吐息になるのと同じ仕組みです。

特に夏場といった温かい季節だと空気中に含まれれる飽和水蒸気量も増えるため、低気圧の部分ではより雲が発生しやすくなります。

ちなみに低気圧は周りに上昇気流があると発生しやすくなります。

始めに上昇気流によって空気が上空に「吸い込まれる」と、その中心部付近の空気が少なくなり気圧が低くなります。

そして上昇気流は温かい場所・温度が高くなると発生します。

台風などの大型の低気圧が赤道付近で発生しやすいのはこのためです。

風速

車などの「時速〇km」とかならわかりやすいですが、「風速〇m」といわれてもいまいちピンとこない人もいると思います。

簡単にいうと風速も時速などと同じく「空気が1秒間に何m移動したか」で計測されます。

しかし空気がどれくらい動いたかなんて、目では見えません。

そこで使われるのが「風向風速計」というもの。

こんな感じの羽のついていない飛行機みたいなのが屋根の上についているのを見たことがある人もいるかと思います。(風見鶏ではありません)

仕組みは簡単でプロペラの回転数から風速を計測。基本これだけです。

機種によっては多少違いが出るようですが、まず数分間続けて計測して風速の平均値を出し、瞬間風速はその中で数秒ごとの平均値から出されるそうです。

こうして目に見えない風(空気)の速度を計測しています。

ただの低気圧と台風の違い

ときどき「台風なんじゃないか?」ってくらいの激しい風や雨を降らせることがありますが、それは台風とはならないのか?

雨の元になる雲も台風も低気圧が原因で発生しますが、台風は以下の条件に当てはまるものになります。

北西太平洋で発生した低気圧
・最大風速が秒間17m以上

この2つです。

そのため赤道上やフィリピン沖あたりで発生した規模の大きい低気圧は台風と呼ばれるようになることが多いです。

仮に日本近海で風速20m/sなんて低気圧が発生しても、気象上の定義では台風とは呼ばれません。

しかし規模としては台風といってもそん色ない、むしろ瞬間的には上回ることもあるので、警報などが出たら台風と同じと思って対応したほうが無難です。

「国内で発生した雨(低気圧)なんだから、そこまで警戒しなくてもいいだろう」なんて思っていると、台風と同じ低気圧が発生したとき手遅れになりかねないので注意しておきましょう。

台風・ハリケーン・サイクロンの違い

これらは名称こそ違いますが、災害規模・発生の仕方を見てみると同じものです。

名称が変わる際に特に重視されるのが「場所」。これだけです。

台風

・北西太平洋で発生
・最大風速17m/s

上記で解説したとおり、場所としては日本から見て南になる赤道付近・フィリピン沖付近で発生すると「台風」となります。

その年で発生した順番に「台風〇号」と番号が振られて呼ばれます。

タイフーン

・太平洋北部で発生
・最大風速33m/s

台風と呼び方が似ているタイフーンですが、厳密にいえば「強い台風」をタイフーンと呼びます。

タイフーンは国際気象機関(WMO)が定義した条件にマッチする台風のことを指し、ある意味台風の国際間の呼び名ともいえます。

しかし条件付けが少々異なり、最大風速33m/s以上と認定風速の上限が上がっています。

ハリケーン

・大西洋北部、大西洋南部、大西洋北東部、太平洋北中部で発生
・最大風速33m/s

主にアメリカ大陸周辺で発生した大規模低気圧が「ハリケーン」と呼ばれます。

日本と違いアメリカの粋な習慣(?)なのか、「ハリケーン:カトリーナ」なんて女性の名前がつけられます。

日本より規模が大きくなる低気圧が多いのか、日本の基準の「17m/s」の倍近い「33m/s」と条件になる風速も高くなります。

サイクロン

英語でサイクロンは「竜巻」の意味ですが、気象上では台風やハリケーンと同じ分類で呼ばれます。

・インド洋北部、インド洋南部、大西洋南部
・風速は計測する機関によって違う

サイクロンはインド・パキスタン・バングラディッシュといった中東の東付近や、オーストラリアを襲う大規模低気圧を呼びます。

基準となる風速は各国の気象機関により違いが出るそうですが、規模としては台風やハリケーンと呼ばれる低気圧と変わらないと見ていいでしょう。

ちなみにオーストラリアに向かうサイクロンは、インドなどに向かうサイクロンとは逆向きで回ります。

移動中でも名称変化

上記で紹介したものは、移動中に各国の定義の境界線を越えると名称が変化します。

例えば過去に北東大西洋(アメリカ西側)で発生したハリケーンが、どういうわけか日本側に移動して台風と呼び名を変えたことがあるようです。

さすがにホイホイ境界線を越えることは少ないようですが、いきなり変なルートから名称が変わって台風認定された低気圧が来ることもある、と思っておきましょう。

最後に

これで個人的に気になった気象用語や、計測の仕方などの解説は終わりです。

もっと気象用語はあるのですが、さすがに全部となると量が多くなったりワケのわからない用語も出てきたりするので、特に日常でよく聞く単語を選んで解説してみました。

とりあえずこれくらいは知っておけば、通常の天気予報でいっていることの意味が分かると思うので、役立てれば幸いです。