ヨーグルトづくりに失敗した…? 成功した・失敗した自作ヨーグルトの見極め方と成功しやすくする方法

ヨーグルトを自作していると、どうしても失敗したヨーグルトができてしまうこともあります。

しかし一概に失敗したヨーグルトといっても、その原因には違いがあることがあります。

中には失敗したと思っても、その状態から挽回して食べられるヨーグルトにすることも可能な場合があります。

今回は失敗した、あるいは失敗直前なヨーグルトの見分け方や、その改善方法を紹介します。

成功したヨーグルトの特徴

まずはしっかり食べられるヨーグルトの特徴です。

これを基準としてヨーグルトを自作していきましょう。

真っ白なヨーグルト

ヨーグルトのイメージ通り真っ白な状態で固まっていればおおむね成功したヨーグルトになります。

牛乳が白く見えるのはたんぱく質・脂肪分といったものが光を乱反射させているからです。

ヨーグルトはこのたんぱく質や脂肪分が固まった状態なので、同様に白くなります。

逆にそれ以外の色がヨーグルトに混じっている場合は異物か雑菌の可能性があります。

大前提として成功したヨーグルトは白いものと覚えておきましょう。

表面が平坦

できたヨーグルトが凹凸の無いまっ平な・なめらかな状態ならうまく固まったヨーグルトになります。

種菌を入れた牛乳は動かさずに保温するものなので表面が平坦になりやすく、中身も安定した状態が維持されているはずです。

その状態なら満遍なく発酵が進むため、部分的に固まっていないなんてことは無いはずです。

ちなみに発酵中のヨーグルトを動かしてしまうと、せっかく固まったヨーグルトが崩れてしまうことがあります。

ヨーグルトの出来具合を確認するときは、保温時間終了直前かそれ以降にしましょう。

ホエイが浮かんでいる

ヨーグルトの上澄み液ともいえるホエイが浮かんでいるなら十分に発酵が進んだ証拠です。

ただホエイが無いからといって失敗したわけではないので安心してください。

ヨーグルトというのは発酵が進むと固まったヨーグルトと余分な水分が分離し始めます。

牛乳に含まれるたんぱく質には「カゼイン」と「ホエイ」という種類があります。

プロテインなどでよく聞く「カゼインプロテイン」と「ホエイプロテイン」の成分はこれになります。

カゼインは凝固性を持つため、これがヨーグルトの固まった部分になります。

ホエイは水分に良く溶けるため、上澄み液にはホエイが多く含まれています。

発酵が進むと余計な雑菌の繁殖も抑える効果があるため、発酵の具合を見極める目安にもなります。

ちなみにホエイは淡黄色をしているので、色水だからといって失敗したわけじゃありません。

ただあまりにもホエイが多いようだと発酵させている時間が長い可能性があります。

食べてみて酸っぱく感じるようなら、少し保温時間を短くしてみましょう。

失敗したヨーグルトの特徴

ここからは失敗した、あるいは失敗直前のヨーグルトの特徴です。

もったいないですが、こうなってしまった場合は食べたりせず廃棄するようにしましょう。

まったく固まっていない

調理時間を終えてもヨーグルトが表面まで固まっていない場合は大抵失敗です。

大抵のヨーグルトは8時間前後で発酵が終わります。

しかしそれを超えても少しも固まっていないなら、余分に保温しても固まることは少ないです。

透明な容器を使っていると確認しやすいですが、最初に入れた種菌すら残っていない場合は完全に失敗です。

この場合は乳酸菌そのものが死滅してしまっていることが多いため、いつまで経ってもヨーグルトはできません。

もちろんこの数時間保温したままの牛乳を飲むこともやめましょう。

ただ種菌が残ってさえいれば追加で保温すると固まる可能性があります。

詳しくは後述する「失敗直前ヨーグルト」の挽回方法で。

異物がある

白いヨーグルトに混じるように、妙なものが混ざっていたら食べるのはやめる方がいいです。

しっかりしたヨーグルトなら白いヨーグルトと上澄み液のホエイ以外には何も混ざっていない状態です。

それ以外のものが入っていた場合は異物混入となります。

またそれを取り除いたとしてもそれに付着していた雑菌も混入している可能性があるため、食中毒の危険性もあります。

変色している

ヨーグルトが一部分でも変色していたら、雑菌が繁殖している可能性が高いです。

さきほども書いたように完成したヨーグルトは白い状態が基本です。

しかし一部分でも白以外の色があるなら、乳酸菌ではない別の菌が繁殖してしまっています。

また上澄み液のホエイも淡黄色以外の場合でも同様の危険があるため気をつけましょう。

苦みや強い酸味がある

普通のヨーグルトはほんのりした酸味がありますが、それ以外の味がしたら食べるのはやめましょう。

乳酸菌は発酵する際に酸味の素になる「乳酸」や「酢酸」といった弱酸性の成分を出します。

この酸味は雑菌の繁殖を抑える効果もあるため、酸味があること自体に問題はありません

発酵が進めば酸味も増えるため、通常の時間より長く調理すればするほど酸味も強くなりますが、食べられないほどじゃありません。

問題は苦みや炭酸のような強い酸味など、「ほのかな酸味」からかけ離れた味がしたときです。

乳酸菌の発酵でこうした味になる成分が出ることは無いので、別の要因が混ざりこんでいる可能性が高いです。

少しでもこうした味がするなら食べるのをやめて廃棄しましょう。

失敗直前のヨーグルト

「失敗したわけじゃないけど、食べるには微妙」なんて出来のヨーグルトもあります。

ただこちらの状態なら、まだ食べれらるように調理しなおすこともできる場合もあります。

ただやはり失敗するかどうかギリギリなため、食べるかどうかの判断は慎重にしましょう。

中途半端に固まっている

調理時間を超えてもヨーグルトが少しユルかったり、一部分しか固まっていない場合もあります。

この場合のヨーグルトは追加で保温すればヨーグルトが固まることが多いです。

こうした状態になるのは乳酸菌の働きが充分に行われていないことから起きます。

・温度が適切じゃない
・種菌が弱かった

こういった場合だと牛乳が発酵し終わるのに時間がかかるようになります。

この場合は追加で数時間保温すれば完成することが多いです。

乳酸菌自体はしっかり活動しているので、保温時間を伸ばせば発酵が進みます。

注意点として保温は36~37℃ほどの低温でしてみましょう。

例えば38℃といった乳酸菌の適温の平均で保温していたときにこうなった場合、それはその乳酸菌では少し温度が高い可能性があります。

乳酸菌は1℃高いだけでも死滅しやすいため、できるだけその乳酸菌に適した温度に近づける必要があります。

温度が少し低いくらいなら活動が少し鈍くなる程度なので、しっかり発酵してくれます。

そのため保温する温度を低くすることで乳酸菌の活動に適した温度に調節しましょう。

表面に凹凸がある

完成したヨーグルトの表面が平坦ではなく凹凸がある場合、種菌が弱っている場合があります。

種菌が弱ると発酵が満遍なく行われなくなるため、部分的に発酵が遅くなることがあります。

ヨーグルトの表面付近では最後に発酵が行われるため、乳酸菌が弱っていると完全に発酵するまでにバラつきが出ます

スプーンで掬ってみるとヨーグルトがブツブツしたような状態になっている場合はこうなっていることがあります。

この状態でも食べることはできますが、次のヨーグルトの種菌にするのは控えるようにしましょう。

ただ一部のヨーグルト、例えばBifixではヨーグルトが固まったときは粒状になることが多く、問題なく食べられるので大丈夫です。

ホエイに白い膜が浮いてる

もし上澄み液のホエイに白い膜のようなものが浮かんでいたら注意です。

通常のヨーグルトは固まったヨーグルトは下に沈殿し、水分とそれに溶けやすいものはホエイとして分離しています。

そのため液体となったホエイに膜のような固形物が混ざることはありません

原因としては発酵していない牛乳そのものの可能性があります。

例えば保温中に容器を揺らしてしまって、牛乳が容器のフタや側面についたとします。

それが時間と共に落ちてきたときにヨーグルトが出来上がった状態になっていると、発酵していない牛乳が混ざることになります。

しかし牛乳は混ざることができないので、結果として白い膜状になって浮かぶというわけです。

発酵しきるのに時間がかかるカスピ海ヨーグルトを自作したときによくこうなりました。

成功させやすくする方法

ここからは器材の消毒など、事前準備を万全にした上で成功する可能性を上げる方法です。

失敗しかけのヨーグルトを食べられるようにもできるので、失敗しがちな人は参考にしてください。

新鮮なヨーグルトを使う

新鮮なヨーグルト(乳酸菌)を使うだけで成功率は格段に上がります。

例え市販のヨーグルトを未開封・冷蔵で保管していても、中にいる乳酸菌は時間が経てば弱っていきます。

購入した直後のヨーグルトと、1週間以上経ったヨーグルトでは明らかに購入直後の(消費期限が長い)ヨーグルトの方が出来は良かったです。

自作したヨーグルトを種菌にする場合でもそうですが、できるだけ乳酸菌が元気なうちに種菌として使いましょう。

最初は少量で

初めてヨーグルトづくりをする、あるいはそのヨーグルトを初めて種菌として使う場合は、少量の牛乳を使って試作してみましょう。

種菌によっては微妙に適温が違うことがあるため、不安なら少量のヨーグルトづくりから試したほうが無難です。

牛乳の量によっても設定温度に違いが出るため、まずは最低ラインの温度を知ることが重要です。

ヨーグルトメーカーに小分け用の小さい容器があるならそれを、無い場合はメーカーに入るサイズの食品パックを使いましょう。

200~300mlほど入れば十分なので、それで保温設定を試してみて、成功したら多量のヨーグルトづくりをし始めましょう。

種菌を多く入れる

牛乳に入れる種菌が多いほど乳酸菌の働きも良くなります

基準では牛乳の5~10%ほどの量のヨーグルト、例えば1Lの牛乳に対しては大さじ2~3杯ほどの種菌を使うことになります。

しかし購入してから時間が経ったヨーグルトや、3世代・4世代と世代を跨いだ自作ヨーグルトを種菌にする場合は乳酸菌が弱っている場合があります。

そんなヨーグルトを使う場合は、普段より種菌を多めに入れれば成功する確率も上がります。

大体1.2~1.5倍ほど余分に入れれば充分なので、気持ち多いくらいの量を入れましょう。

温度は低め・長時間で保温

温度を低めに設定し、余分に保温時間を取ればヨーグルトができやすくなります。

市販のヨーグルトに使われている乳酸菌は多種類にわたりますが、平均して「37℃前後」「8時間」で発酵が進みます。

しかし乳酸菌は温度にデリケートで1℃高いだけでも死滅してしまいます。

「37℃でやったら成功したのに、38℃だと失敗した」なんて経験が多数あります。

これの解決策として36℃で9時間ほど保温すると成功率が上がります

乳酸菌は少し低いくらいの温度なら死滅することもないため、多少発酵させる時間は増えますが順調にヨーグルトにしてくれます。

ただ1Lと多量のヨーグルトをつくる場合は、容器全体を温めるため37~38℃と少し高めに設定しておきましょう。

中途半端なら追加で保温

時間を過ぎた状態で中途半端に固まっているなら、追加で2~3時間ほど保温すればヨーグルトになります。

先の失敗しかけのヨーグルトでも書きましたが、中途半端といえどヨーグルトになっているなら乳酸菌は生きて活動しています。

この場合は余分に保温することでしっかり固まったヨーグルトになることが多いです。

「新品のヨーグルトを使ったのに中途半端に固まった」なんて場合は温度が高すぎる可能性があります。

設定した温度より1~2℃ほど下げた温度設定にして2~3時間ほど余分に保温しましょう。

容器の下のほうにダマになった状態のヨーグルトでも完成にこぎつけたので、牛乳がもったいないと感じるなら試す価値アリです。

もし数時間経ってもダメなら乳酸菌が死滅している可能性が高いので、残念ですが諦めましょう。

また規定時間内にしっかりした発酵が進んでいないと、雑菌が混入していた場合に繁殖している可能性があります。

この方法でできたヨーグルトを種菌にするのは控えましょう。

もし明らかに「失敗したヨーグルト」の特徴があったら、食べるのもやめましょう。

最後に

以上で自作ヨーグルトの成功・失敗の見分け方、成功のさせ方の解説になります。

どんな種類のヨーグルトでも一番成功率が安定するのは「低温で長時間」の調理法になります。

数年ヨーグルトづくりをしていますが、使う種菌によっては成功率がまばらになるため、共通して成功させやすくするのは大変でした。

器材の消毒などの手順はやっていれば慣れますが、種菌ごとの設定を覚えるとなるとかなり面倒です。

「別のヨーグルトならこの温度で大丈夫だったのに、このヨーグルトだと乳酸菌が死滅した」なんてことはしょっちゅうです。

できれば使うヨーグルトの種類は少なくして固定するのが無難です。