ミミズを使った生ごみ処理・堆肥づくりの方法の「ミミズコンポスト」のやり方

生ゴミを堆肥にすれば、ゴミと栄養たっぷりの堆肥が手に入り一石二鳥ですよね。

しかし堆肥をつくってる途中で「異臭がヒドイ」「腐ってグチャグチャ」な状態になり、失敗してしまった経験がある人もいると思います。

そんな人は別の方法、「ミミズコンポスト」を試してみてはどうでしょう?

堆肥づくりの最大の失敗原因 「腐敗」

普通の生ゴミ堆肥づくりの最大の失敗の原因は「腐ってしまう」ことです。

これのせいで腐敗臭がするようになり、非常に不快な気分になりますし、そもそも堆肥として不適合なものになります。

腐ってしまう原因のひとつに「微生物の分解が追いつかない」ということがあります。

微生物が働き始めると生ゴミは細かく分解され、それが土の粒子のようになり堆肥となります。

このとき腐る原因の水分も分離され、適切な水分量をキープしてくれます。

しかし生ゴミの量が多かったりして分解が追いつかないと生ゴミは熟していき、内部に溜まったままの水分によりドロドロになっていきます。

これが「腐敗」といった状態です。

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ミミズコンポストとは

ミミズコンポストはその名の通り「ミミズ」を使って堆肥づくりをすることです。

堆肥づくりの失敗の原因の生ゴミの腐った部分をミミズに食べてもらい、腐敗を抑えてもらうということです。

後述しますが、ミミズが処理できる量は微生物よりはるかに多いです。

そのため堆肥づくりが効率よく行われます。

なんでミミズ?

突然ですが、ミミズの英名は「Earthworm(アースワーム)」です。「Earth(地球)」です。

そしてあだ名は「大地の腸」。

こんな大層な名前がつくほど、ミミズの土壌改良能力はすごいんです。

先ほどミミズは腐った部分を食べるといいましたが、ベストコンディションならミミズは一日に自分の体重の”半分”の量を食べます。

”半分”です。体重60kgの人が一日30kgの食事をすると思うと、どこのフードファイターだ、ってくらい食べます。

これだけの量を処理できる能力のおかげで、日々地球上の土をつくっています。

ミミズが食べたものはどうなる?

ミミズが食べたものは体内で分解され、フンとして排出されます。

このフンが堆肥となります。

ミミズの体内は微生物が活動しやすいやすく、通常より早く分解されます。

・きちんと分解されている(栄養になってる)
・団粒状になっている
・適度な水分をもつ

と植物の栽培に使う土としては優秀なものです。

「ミミズのフン」という名前で、堆肥として市販されているくらいです。

最近ではミミズを使った専用の生ゴミ処理場なんてものもつくられてるそうです。

こんな風に社会的にもミミズの有用性は認められているんです。

そこらへんにいるミミズじゃダメ

ミミズの有用性を書きましたが、ミミズコンポストは使うミミズを選びます。

特に適しているとされてるのが「シマミミズ」という種類です。

このミミズが堆肥づくりに最も適しているといわれてます。

・土をかき回すようにして動く
・自分から食べにいく
・繁殖力が強い

このような生態のため自分から積極的に生ゴミを処理してくれますし、2か月くらいで繁殖してくれるのでものっすごく増えます。(ただ場所が狭いと、自然と場所の面積と比例した数に落ち着きます)

ちなみに石をどかしたりすると出てくるでっかいミミズは「フトミミズ(ドバミミズ)」といい、こちらは巣をつくってじっとしていて餌を引きこんで食べるので、そんなに生ゴミ処理能力は高くないようです。

繁殖するのも数か月くらいかかるので、数もあまり増えません。

コンポストに使えなくはないですが、効率よく生ゴミ処理をしたいならシマミミズが無難です。

シマミミズの入手方法

シマミミズを手に入れるには通販を使うのが確実です。

しかしこちらは500g(約1000匹!)といった単位で取引されているので、量が多いと感じる人もいるでしょう。

少量入手したいなら、釣り具店で購入できます。

「熊太郎」という商品がシマミミズを生き餌として使っているそうです。

ただこの「熊太郎」、どうも売っている地区(?)でミミズの種類が違うんじゃないか?という意見をよく聞きます。

ちゃんとシマミミズだったりするのもあれば、「シマミミズの交配種?」といったようなものもあるそうです。

私は「熊太郎」のミミズを使ってますが、問題なく生ゴミ処理してくれてるので「まあ、いいかな?」って感じで生ゴミ処理してもらってます。

ミミズが一日に食べれる量は最大で自分の体重の半分なので、毎日250g以上生ゴミが出るなら通販のほうで購入したほうがいいです。

確実にシマミミズをゲットできますし、すぐに生ゴミ処理を開始してくれますから。

ミミズが食べるもの

ミミズには「歯」がありません。

そのため柔らかいもの、それこそ腐ってるくらいの柔らかさでないと食べてくれません。

簡単に説明すると「水分が多い(腐りやすい)」ものほど、処理してくれるスピードが速くなります。

木の枝クラスの硬さがあったり、長期間腐らないものはいつまで経っても食べてくれないので、コンポストに入れるのはやめましょう。

コンポストに入れないほうがいいもの

ビニールやプラスチック、金属類

ビニールのような石油製品だったり金属といった「食べられないもの」はミミズも食べてくれません

微生物の分解も行われないので、入れても意味が無いのでやめましょう。

肉・魚類

肉や魚といった脂分を含んだものは異臭を放ちやすいので投入は控えましょう。

脂分を含んだ有機物は完全に分解されるのに時間がかかります。

そして分解が進んでいる間に異臭を放つので、ハエなどの虫が集まりやすくなります。

虫が原因で失敗する原因にもなるので、基本は入れない・入れても極少量に留めましょう。

万全を期すなら深くに埋める・土の上に新聞紙などを置いて、臭い漏れが起きないようにするといった対策をとりましょう。

みかん・バナナの皮類

みかんやバナナの皮といった果物の皮は、ワックスや農薬といったものがついている可能性があります。

特に皮ごと食べられない果物には農薬などがついている可能性が高くなります。

堆肥として使うことを考えてると、そういったものは混ざらないようにするのが最善です。

よく洗ってあるなら大丈夫ですが、みかんやバナナの皮は水分が少なく、分解が進みづらいので入れるのは控えたほうが無難です。

キャベツの芯や大根のヘタ・根の付いた部分

こちらは「すぐに」入れないようがいい生ゴミになります。

キャベツの芯やニンジン・大根のヘタ部分はかなり固いため、切った直後に入れても分解があまり進まず数日経っても変わらない場合がほとんどです。

特に大根などのヘタ部分やタマネギの根部分だとコンポストの中で再び成長しまい、分解どころじゃ無くなってしまいます。

根がついた部分はともかく、野菜のヘタ部分は水分があると再び葉っぱを成長されてしまうため、切ったばかりの活き活きした状態で投入するのはやめたほうがいいです。

ちなみにキャベツの葉っぱといった肉厚な部分でも成長こそしませんが、なかなか分解は進みません。

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分解を早く、食べやすくする方法

微生物の分解や、ミミズが食べやすいようする方法は2つあります。

それは冷凍することと・電子レンジを使うことです。

どちらも生ゴミの細胞を壊して柔らかくしてくれるので、なかなかミミズが食べなかったり、処理速度を上げたいならこの方法を使いましょう。

特に人参や大根・キャベツの芯といった硬いものは、この方法で柔らかくするとすぐに食べてくれるようになります。

活き活きした葉っぱでも、入れる前にしならせるくらい乾燥させ水分を抜いておけば分解されやすくなるので覚えておきましょう。

コンポストの管理の仕方

用意するもの

・コンポストにする容器
・シマミミズ
・ミミズを住ませる土材(ヤシガラマット)
・細長く切った新聞紙

コンポストにする容器のつくり方も紹介してるので、よければそちらもどうぞ。

~ミミズコンポストを発泡スチロールでつくってみる~

土材はヤシガラマットを使用


ヤシガラマットとは、「水でふくらむ土」のことです。

材料はヤシの実で、実の繊維を細かくして土として使えるようにしたものです。

百円均一で売っているので入手も簡単です。

水で戻すと5~7Lくらいの量になり、このように細かい土に変わります。

保水力もあり、ミミズが住むのにちょうどいい土になります。

ただヤシガラマットは植物の根の生育を阻害するタンニンが含まれているため、水で戻した直後の土だと栽培には適していません。

水で戻したあと、しっかりしぼってヤシの成分を取り除いてから使いましょう。

余裕があるなら再度水に浸して、もう一度絞るのも手です。

重要なのが新聞紙

ミミズコンポストで欠かせないのが新聞紙です。

新聞紙には

・臭いを抑える
・余分な水分を吸い取る
・ミミズを直接空気に触れさせない
・微生物の分解の際に必要な炭素分の補給

といった多くの役割があります。

特に重要なのが炭素分を補給する役割です。

微生物が生ゴミを分解するには炭素が必要になってきます。

その炭素を補給することと、ほかの役割を総合して新聞紙を使うことが多いです。

新聞紙のインクは「ソイインク」という大豆を原料にしたインクが使われているので、ミミズコンポストをしてる人はシュレッダーでまとめて裁断したものを入れています。

ただこのインク、公開されている成分の何割かは不明だったりします。

私はその辺が不安なので、かなり面倒ながら新聞紙のインクの成分がない(であろう)枠の部分を切って使ってます。

それぞれ容器に投入

ヤシガラマット→ミミズ→新聞紙 の順で容器に入れていきます。

ヤシガラマットは3~5cmくらいの厚さになる量を入れます。

次にミミズを投入しますが、土が乾いているようなら水を霧吹きなどで少し吹きかけて下さい

新聞紙は土の部分が見えないよう全体を覆う形で敷きます。

あとはフタをして完了です。

液肥を回収できるように網を使った台座をつくり、その上に置いてます。

発泡スチロール製のコンポストだと、日光の当たるところに置くと劣化してしまうので日陰に置きましょう。

注意したいのが夏場などで日が当りすぎるとコンポスト内の温度が上がり、ミミズが死んでしまいます。

気温が30℃を越え始めると危ないので、このときも日陰に置いて温度が上がりすぎないようにしましょう。

生ゴミの本格投入は2~3日経ってから

さっそく生ゴミを入れたいところですが、コンポストにミミズを入れた最初の頃は生ゴミの本格投入は控えましょう。

コンポスト開始直後は環境が変わったストレスでミミズが生ゴミをなかなか食べてくれません。

そのため大量に生ゴミを入れてもミミズが処理してくれず、そのまま腐敗してしまいます。

腐敗した部分から食べてくれるといっても、量が多いと臭いも出てきますので、入れるとしても少量に留めましょう。

数日経てばミミズも新しい環境に慣れるので、最初は柔らかいものを中心にして入れていき、徐々に量を増やしていくようにしましょう。

堆肥とミミズの回収の仕方


ミミズと堆肥を別々に回収するには少々手間がかかります。

方法としては、ミミズの光・乾燥を嫌う性質を利用します。

まず新聞紙などの上にコンポストの中身を出します。

そうしたら外側の土を徐々に崩していきます。

こうすると光と乾燥を嫌うミミズはどんどん土の内側に逃げ込んでいきます。

最終的にミミズのかたまりが残り、堆肥と分離できます。

ただこの方法、かなり時間がかかります

手際やミミズの動き・堆肥の量にもよりますが、1~2時間は軽くかかると思って下さい。

回収したミミズ(ちょっと気持ち悪いので注意)

ミミズの脱走に注意!

ミミズコンポストをして初めて知ったんですが、ミミズは壁を登って脱走します。

木製・プラスチック製関係なく脱走します。

脱走する理由は「湿気が多すぎる・少なすぎる」「餌が足りない」など、環境が悪くなると脱走する頻度が高くなります。

とあるミミズの研究室だと、光を嫌う性質を利用して1日中電灯をつけっぱなしにしているそうです。

「消灯厳禁!」なんて札がつけられるくら徹底してます。

コンポストに慣れないうちはちょくちょく様子を見て逃げ出してないか確認しましょう。

専用のコンポストはないのか?

一応ミミズ専用のコンポストは販売してます。

ちゃんとミミズの脱走の防止や堆肥を回収できるような構造になってるようです。

ただマイナーなジャンルなのか、製造してる会社はかなり少ないです。

そして値段が高めです。

それに見合った機能なのでしょうが、始めたばかりの人はちょっと敷居が高いかなと思います。

一応一番安くかつ機能性もあるコンポストを貼っておくので興味のある人はどうぞ。(ミミズもセットでついてます)

終わりに

少々長くなってしまいましたが、これでミミズコンポストの解説を終わります。

ミミズコンポストは通常の堆肥づくりと比べ、かなり早く堆肥をつくれます。

ミミズを使う分抵抗がある人も多いでしょうが、生ゴミの腐敗をかなりなくせます。

堆肥づくりで失敗しがちな人ならミミズコンポストを試してみましょう!


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