腕立てで鍛えられる大胸筋の種類。上部・下部といった部位や見た目から優先して鍛えたい部位の鍛え方

腕立て伏せやベンチプレスで鍛えられる大胸筋ですが、実際には複数の部位が集まってできている筋肉です。

そのため各部位に適した鍛え方をしないと大胸筋全体が鍛えられなかったりします。

自分か鍛えたい大胸筋を知るためにも大胸筋にはどんな種類があるのか理解しましょう。




大胸筋とは

大胸筋は胸板部分を覆う形で存在している筋肉です。

胸板の下には肺や心臓といった重要な内蔵があり、それを守るように胸骨の上に覆いかぶさっています。

大胸筋は鍛えるとメリハリが出やすい筋肉でもあります。

例えば腹筋を鍛えることによってできるシックスパックですが、充分に腹筋を割ろうと思うと体脂肪率も気にしないといけません。

しかし胸付近にはぜい肉は付きにくく、その分筋肉の凹凸が目に見えてわかりやすいです。

上半身の半分ほどを占める筋肉でもあるので鍛えた分だけ目立つようになっていきます。

そして大胸筋を鍛えるだけでもかなり基礎代謝が上がります。

基礎代謝は筋肉の量に比例して増えてくため筋肉質な人ほどカロリーの消費も多いです。

普段運動しない日でも消費カロリーを増やしたいのなら大胸筋を鍛えることも考えましょう。

大胸筋の種類

大胸筋と一括りでいっていますが、本当はいくつかの筋肉が寄せ集まってできています。

大胸筋の「上部」「下部」「外側」「内側」の4つに分かれています。

あとは総合的に見た「中心部」というものがあります。

それぞれの部位で鍛え方も違ってくるので、大胸筋全体を鍛えたい人ほど理解しておきたいところです。

大胸筋・中心部

中心部の概要

大胸筋の中心は便宜上の呼び名で、特に大胸筋の中心部をつくっている筋肉ではありません。

正確には「肩の付け根の外側」から「胸の内側に広がっている」筋肉で、後述する「大胸筋・内側」の筋肉に属しています。

筋肉の面積が広く大胸筋のピーク(高さ・肉厚さ)をつくるには「ここらへん」の部位を鍛えたいので、ここではあえてこの呼び名を使います。

大胸筋・中心部は外側の筋肉と並んで鍛えた効果が見た目などに出やすい部位です。

この部位を鍛えていると胸の部分が早期に大きくなっていきやすいため、一か所の部位しか鍛えたくない場合はここを鍛えればいいでしょう。

他の部位の大胸筋を鍛える際にも少なからずこの部分の筋肉を使う事が多いため、この部位を鍛えておけばある程度他の部位を鍛えやすくなります。

逆に言えば他の部位を鍛えていると自然と鍛えられる筋肉でもあります。

大胸筋は4つの筋肉で形づくられているため、効率よく大胸筋を鍛えようと思うとすべての部位を鍛えないといけません。

ただ単純に「胸板を分厚くしたい」「カロリーを消費したい」といった人は、まずこの中心部を鍛えるようにしましょう。

他の部位もついでに鍛えられますが効果自体はあまりありません。

あくまで補助くらいに鍛えられると思っておきましょう。

中心部の鍛え方

大胸筋の中心部を鍛えるには、おそらく皆さんが思い描く大胸筋の鍛え方になります。

「腕立て」でイメージできる肩幅に合わせた広さで腕立て伏せをする「ノーマル・プッシュアップ」。

バーベルを使って肩幅の広さでグリップを握る「ノーマル・ベンチプレス」。

これらが代表的な鍛え方になります。

大胸筋・上部

上部の概要

大胸筋の上部分の筋肉で上向きに力を入れるときに必要になる筋肉です。

首周りとのメリハリをつけたいときに鍛えたい部位になります。

胸よりも高く物を持ち上げているときにもこの部分の筋肉をメインに使っています。

万歳などの腕を上げる動作や、逆立ちのように身体を逆にして支える動作などもこれにあたります。

一番実感しやすいのが「身体を斜めにして重い物を押しているとき」でしょう。

車を後ろから押すような形で、身体を斜めにして壁などを押してみてください。

このときは大胸筋の上部がかなり張り詰めていると思います。

上部の鍛え方

大胸筋の上部を鍛える方法で有名なのはいくつかあります。

脚を台座に乗せて腕立て伏せをする「デクライン・プッシュアップ」。

ベンチを上斜めにして行う「インクライン・ベンチプレス」や「インクライン・ダンベルプレス」。

これらの方法が挙げられます。

ようは上向きに筋肉に負荷を与えることで、大胸筋・上部は鍛えられます。

ただ大胸筋・上部は他の部位に比べかなり体積の少ない筋肉なので、充分に鍛えるにはかなり苦労します。

複数の部位を同時に鍛えるなら疲れが溜まっていないトレーニングの初めの内に鍛えるようにしましょう。

大胸筋・下部

下部の概要

大胸筋・下部は下部分の筋肉で下向きに力を入れるときに使う筋肉です。

大胸筋とお腹の間に段差をつけてメリハリをつけるほか、大胸筋そのものを支えて引き締めてくれます。

物を上から押さえつけるときに大胸筋のみの力を使うとここが最も使う筋肉になります。

段差をつけてくれるので「ここから大胸筋」と見た目でも分かりやすくなります。

下部の鍛え方

大胸筋の下部を鍛える方法は以下のものが代表的です。

台座の上に手を置いて行う腕立て伏せ「インクライン・プッシュアップ」。

ベンチを下斜めにして行う「デクライン・ベンチプレス」「デクライン・ダンベルプレス」。

ただ「インクライン・プッシュアップ」は通常の腕立て伏せよりも負荷が下がってしまいます。

そのため通常の腕立て伏せで手の位置をお腹あたり下までずらして行うとうまく負荷がかかるようになります。

しかし体勢の関係上うまく力が加わりにくいため、本格的に鍛えたいなら器具を使ったほうが確実です。

大胸筋・外側

外側の概要

大胸筋の外回り、主に肩口あたりに集まっている筋肉で逆三角形の身体を手に入れたいなら是非鍛えたい部位です。

主に腕を大きく開いているときに作用する筋肉です。

他の部位の筋肉の付け根部分でもありその分筋肉が集まっているため、最も力を入れやすい筋肉です。

そのため比較的鍛えやすく、他の部位と並行して筋トレしても早い段階で大きくなりやすい筋肉です。

筋肉量が多いこともあって他の部位よりも疲労が溜まりにくく、別部位を鍛えた後でも十分にトレーニングできるのも特徴です。

外側の鍛え方

大胸筋の外側を鍛える方法とし複数あります。

腕を大きく開いて腕立て伏せする「ワイド・プッシュアップ」。

ダンベルを持って大きく腕を開閉する「ダンベルフライプレス」。

ベンチプレスで持つ場所を広げて行う「ワイドグリップ・ベンチプレス」。

どのトレーニング方法でも腕を広げる範囲が大きいほど負荷も高くなります。

最低でも胸の真ん中より手の平1つ分は広げるようにすれば外側に負荷がかかるようになっていきます。

筋肉をより大きくしたいなら腕を広げた形でトレーニングしましょう。

大胸筋・内側

内側の概要

大胸筋の内側は胸の中心回りの筋肉で左右の互いの大胸筋とのメリハリをつける筋肉です。

ここが鍛えられていないと谷間ができず、なだらかな丘のようになってしまいます。

視覚的に重要な筋肉ですが、なかなか筋肉がつかずかなり鍛えにくい部分でもあります。

まず他の部位に比べて使う筋肉の量が少ないです。

他の大胸筋は別の部分から伸びているためかなりの長さ・体積がありますが、内側は筋肉の付け根部分になっているからです。

そのためトレーニングでも他の部位の腕立てに比べて半分くらいの回数しかできないことも多いです。

内側の鍛え方

こちらが内側の筋肉を鍛える方法になります。

手の位置を狭めて行う腕立て伏せの「ナロー・プッシュアップ」。

同じく持つ位置を狭めて行うベンチプレス「ナロー・ベンチプレス」。

あとは大胸筋・外側を鍛えるトレーニングと似ている「ダンベルフライ」があります。

「ダンベルフライ」は外側を鍛える「ダンベルフライプレス」と違い、腕を胸元からまっすぐに上に上げて行います。

この腕を上げたときに更に腕を突き出すと鍛える効果が高くなります。

内側のトレーニングは外側とは逆で手の位置を狭めるほど負荷が高くなります。

ただ内側を鍛える方法の中には「上腕三頭筋」を使うこともあります。

上腕三頭筋は力コブの「上腕二頭筋」の反対側にある筋肉です。

ここが鍛えられていないとうまく腕立て伏せができなかったりするので注意しましょう。(逆説的に大胸筋の内側を鍛える過程で、上腕三頭筋も鍛えられます)

見映え別に鍛えた大胸筋

大きくみせるなら「外側」と「中心部」

大胸筋を大きくする過程で優先すべき部位は「外側」と「中心部」になります。

この2つは他の部位と比べて格段に鍛えやすい部位になります。

外側も中心部も面積・体積が大きい筋肉なため、鍛えれば鍛えるほど大きくなりやすいです。

また筋肉量も多いため継続してトレーニングしやすいため、限界まで筋肉を酷使して鍛えられます。

手っ取り早く大胸筋による消費カロリー増加や筋肉量を増やしたい人は、この2つの部位を優先して鍛えるようにしましょう。

メリハリをつけるなら「下部」と「内側」

胸元にメリハリをつけたいなら「下部」と「内側」を優先して鍛えましょう。

この2つは大胸筋の段差をつける際に必要・かつ目立つ筋肉です。

下部はお腹との、内側は左右の大胸筋との段差をつけてメリハリをつけられます。

特に下部は大胸筋全体を支えて整える効果もあるので、より筋肉の凹凸ができやすくなります。

「鍛えられた大胸筋」とイメージするとこの2つの筋肉は見た目上非常に重要になってきます。

バランスよく鍛えたいなら「内側」

大胸筋全体をバランスよく鍛えたいなら「内側」を優先して鍛えましょう。

先ほど書いた通り大胸筋の内側は非常に鍛えにくい筋肉になります。

筋肉の体積が少ないため肥大化もしにくく、トレーニングの回数も少なくなりやすいためです。

そのため他の部位をトレーニングしたあとだと疲労が溜まってしまい、充分に鍛える前にダウンしてしまいます。

そのためトレーニング初めに優先して鍛えるようにして十分に筋肥大が起きる状態にしておきましょう。

どんなトレーニングでも3セット

大胸筋を鍛える方法は多くありますが、どんな方法を取るにせよ最低3セットは続けましょう

大胸筋に限らず筋肉というのは限界の回数を3セット以上しないと筋肉を大きくするのは難しいです。

限界までのトレーニングを3セット行うことでようやく「筋肉を使ってる」「筋肉を強くしよう」と身体が認識するようになります。

もっというと少しでも筋肉痛になるくらいトレーニングしないと良くて「現状維持」くらいの効果にしかなりません。

最初の頃は1セットの回数にはこだわらず、とにかく自分の限界の回数までこなすようにしましょう。

最後に

大胸筋ひとつとっても、役割や鍛え方に違いがあるのがわかって頂けたでしょうか?

満遍なく大胸筋を大きくしたかったり、「ここらへんを大きくしたい」というなら、その部位に合った鍛え方に変えないといけません。

自分が望んだ大胸筋を手に入れるためにも、しっかりと各部位とその鍛え方を把握しましょう!