屋外の池などでも使える簡単な水のろ過装置のつくりかた。接着剤無し・ソーラーで全自動の浄化装置

庭の池や屋外の水槽で生き物を飼っていたりすると、水の汚れがすごいことになってきます。

おそらく数日~1週間に1度は水の洗浄作業をしている人ばかりになると思います。

ろ過装置を使おうにも、屋外では電源がないので室内での水槽のように水の浄化機を使えません。

今回は試作型ですが、ソーラーパネルを使いかつ接着剤無しで屋外でも使える水のろ過装置をつくってみました。




ソーラー式ポンプで水を汲み上げる

ソーラーパネル式の噴水ポンプを使って水を汲み上げます。

これが自作ろ過装置のキモになり、これさえあればろ過装置の半分は完成したも同然です。

ソーラー式ポンプは池などの噴水として使うためのものですが、水を汲み上げるためにも使えます。

屋外のろ過装置で一番のネックは「どうやって水を汲み上げるか?」になります。

外では電源を持ってきにくいためどうしてもここで躓いてしまう人が多いです。

屋外で発電しようと思うと「風力」か「ソーラー」くらいしか手段が無く、風力発電よりはソーラーのほうが手軽かつ簡単に扱えます。

ソーラー式ポンプという商品として販売もしているので、簡単に入手できるのも大きいです。

今回使うソーラー式ポンプですが、かなり小さいです。

手に収まる・ポストに入るくらい小さいです。

中身はこちら。

・ソーラーパネル
・ポンプ本体
・アタッチメント

パネルは15cmほどで、販売されているソーラー式ポンプではかなり小さい部類に入ります。(一番小さい?)

このポンプでの汲み上げ能力はこうなります。

アタッチメントをつけてみましたが、画面オーバーで大体1m以上は届くくらいの水圧はあります。

アタッチメント無しだとこちら。

そんなに出てないように見えますが実際はかなりの勢いで出ています。

後述する汲み上げのためのチューブを使ったら1mくらいの高さまで届きます

池レベルで使うならともかく、水槽レベルで使うろ過装置としては十分でしょう。

ソーラー+充電バッテリーで長時間動くポンプもあるため、記事下に商品リンクを貼っておくので興味があるならどうぞ。

※ソーラー「エア」ポンプという空気を送り出す製品もあるため、少々紛らわしいです。

必ず「噴水」や「ウォーター」などと表示されているものや、水が噴き出している画像の製品を選びましょう。

用意するもの

まずは最低限用意すべきものの一覧になります。

・ソーラー式ポンプ
・チューブ
・砂利
・炭
・浄化フィルタ(布でもOK)
・ろ過装置本体となる容器

これだけあれば簡単なろ過装置なら自作できます。

今回紹介するろ過装置は接着剤無しでも作れるものなので、ろ過装置そのものが生き物に害がないようなつくりになっています。

工作スキルもあまり必要なく、精々容器に穴を空けるくらいなので難易度は低いと思ってます。

そのかわり簡素なつくりなので、水の浄化能力が少し低めだったりデザインが質素なものになってます。

しかしろ過装置の基本はおさえているので、自分流のろ過器をつくりたい人は参考にしてください。

つくりかた

では実際にろ過装置をつくっていきます。

①ポンプにチューブを取り付ける

まずは水をくみ上げる装置をつくります。

といってもポンプに水を運ぶチューブを取り付けるだけです。

チューブはペットショップなどの水槽コーナーのエアーチューブを使いました。

ただポンプの排水口と規格が合わないと思うので、ビニールテープをチューブに巻いて無理やりはめ込みました。

ここで注意したいのがチューブが細いほうが水の汲み上げ能力が高くなります

細いほうが水圧が上がりやすいため、水を高く汲み上げられるようになります。

ポンプの出力にもよりますが、より高い場所へ水を汲み上げたいなら細めのチューブを使いましょう。

チューブをはめ込んだら実際にどのくらいまで水が組み上がるか確認しましょう。

②容器の加工

ろ過装置の本体となる容器の加工をします。

加工といっても今回は精々穴を空けるだけなので、さほど難易度は高くありません。

今回は高めの容器とそれを入れる少し広めの容器を使います。

水のろ過装置というとペットボトルのアレをイメージする人もいるでしょうが、あれよりも設置が簡単でろ過能力も高めるために2つ以上の容器を使います。

完成形を横から見るとこうなります。

高いほうの容器から水が入り、そのままU字型に通って湧き水のように水が出ていくイメージです。

こうすることでさほど高さが無くても水が巡る距離を稼げるので、その分ろ過能力を上げることができます。

まずは高めの容器の底の側面に穴を空けます。

このように空けなくても、キリなどで丸い穴を複数空ける方法もあります。

次に広めの容器に水が最終的に水が出ていく穴を開けます。

穴にチューブなどをはめ込めば水が垂れるようになるのを防げます。

③中に詰めるもの

今回は最低限大きな汚れから小さな汚れまで取りつつ、バクテリアも住み着くろ過装置を目指してつくりました。

では容器の中にろ過するために必要なものを詰めていきます。

ろ過材は左上から順番にこうなってます。

・炭
・赤玉土
・鉢底石
・鉢底ネット
・板状フィルタ

とりあえず基本形としてこのように入れていきます。

下から順番に炭・赤玉土・鉢底石・フィルタと入れていきます。

次に広めの容器に先ほど中身を詰めた高めの容器を入れて、同様にろ過材を詰めていきます。

既に高めの容器の方であらかた汚れは取れていると思うので、こちらではバクテリアによるろ過を期待します。

下から順に詰まり防止の鉢底石・バクテリアの住処の赤玉土・景観や水の流れを良くする鉢底石を詰めていきます。

鉢底石のかわりに炭を入れても問題ありません。

こうするとU字型に水が巡るようになり、ろ過に必要な距離を稼げるためろ過能力が高くなります。

ペットボトル式だとどうしても設置が不安定・ろ過に必要な距離を稼ぎにくいので、簡単に設置できるようにするならこういったやり方もあります。

④ポンプと組み合わせ

最後にポンプにつけたチューブを高めの容器にセットすればろ過装置は完成です。

水の勢いによってはチューブがズレたりするため、針金などで固定しましょう。

あとはポンプ部分を水に沈めれば自動的に水が汲み上がってろ過できるようになります。

全体図はこんな感じです。

このろ過装置は基本形かつ試作型となるので、まだまだ工夫できる部分は残ってます。

実際にろ過してみた結果

上記のろ過装置を使って実際どのくらいろ過できるのか調べてみました。

我が家では亀を1匹大きなタライに入れて屋外飼育しているため、その水をろ過してみます。

こちらはろ過を全くせずに1週間放置した場合。

かなり汚れているのが分かると思います。

これを一度キレイに掃除した上で、ろ過装置をセットして1週間放置した結果がこちら。

台風と重なったため1日の日照時間が平均3時間くらいしかなかったですが、少々濁っているだけで雲泥の差です。

快晴の日だと8時間ほどは日が当たる場所なので、フル稼働していればもっとキレイになると思います。

このかなり小型のろ過装置でこの結果なので、もっとろ過装置を大きく・ポンプの性能も良くすればもっと効果が上がるかと。

ろ過能力を上げるには

ここからは水を浄化する能力を上げる方法を紹介します。

炭などを細かくする

炭や砂利を細かく小さいものにするだけでろ過能力は上がります。

小さくなればその分汚れた水が素通りしにくくなるので、その分汚れが炭などに吸着しやすくなります。

見た目で容器に隙間ができないくらいギッチリ詰め込めばろ過能力も上がります。

あまり水がキレイにならないようなら、中に詰めてあるものを細かく砕いたりしてみましょう。

水の経路を長くする

水が巡る経路を長くすればろ過しやすくなります。

今回のろ過装置ではU字型に水が巡るようにして距離を稼いでいますが、単純に高くしたりW字型のようにして長くすることもできます。

上記の炭などを細かくする方法と併せればかなりの汚れを取ることができるようになります。

水量を少なくする

いっぺんに水をろ過しようとすると汚れが取り切れないことが多いです。

ポンプの性能にもよりますが一度に多くの水がろ過装置に入り込むと、充分にろ過しきれずに出てきてしまいます。

1回のろ過の浄化率を上げたいなら少量ずつろ過するようにしましょう。

ろ過装置づくりで気を付けること

落ち葉などは使わない

ときどき草や落ち葉を使ったろ過装置を見ますが、あまり使わない方がいいです。

たしかに最初はろ過能力が上がりますが、日が経つと腐ってしまいかえって水が汚れる・詰まる原因になります。

あれは一回限りのろ過で使うような手段なので、常にろ過している装置では使わないようにしましょう。

オーバーフローに注意

水が溢れてしまうオーバーフローに気をつけましょう。

雨の日だったりポンプで汲み上げる水の量が多いとろ過装置から汚れた水が溢れてしまいます。

ペットボトル式のように高く長い容器だけを使っているとこうした危険があります。

基本としては水が溢れないように容器に余裕を持たせる・溢れた水を池に戻すチューブを取り付けるなどの工夫が必要です。

原則ポンプの汲み上げる水の量に合わせたろ過装置づくりになるので、ポンプが届いたら一度どのくらい水を汲み上げられるか確かめましょう。

汚れたら取り換える

あまりにもろ過装置が汚れてきたら中のフィルタなどを取り換えましょう。

ろ過装置が小型になればなるほど汚れが蓄積しやすいので、それなりの頻度で中身を取り換える必要が出てきます。

今回つくったろ過装置は単純なものなので取り換えもラクですが、大型化したり複雑化したりすると作業が面倒になります。

ある程度容器別に独立させることで作業が簡単になるので、そういった工夫を凝らして作成してみましょう。

最後に

基本形としてですが、これがソーラー式のろ過装置の作成方法になります。

接着剤なし・加工作業も少ないので工作が苦手な人でも作れると思います。

ソーラーポンプも簡単に扱えるので、水の汲み上げに関しては苦労することはないです。

もっと上級になると大型だったり石や苔を取り付けてより自然な湧き水を再現するようなろ過装置になります。

使う容器によってろ過装置の形や性能もかなり変わってくるので、自分なりのデザインのろ過装置をつくってみましょう。

※もう一度書きますが、水ではなく空気を送り込むソーラー「エア」ポンプと間違えないようにしましょう。