アボカドを種から栽培する方法。種の採り方と発芽させるまでの手順

「森のバター」と称されるほど高脂質な果物のアボカドですが、苗の販売をしているところはまず見ません。

しかしスーパーでは常日頃果実を販売しているので、種を採って自分で育ててみました。

水耕栽培・土栽培の両方でできるので、興味のある人は試してみてください。




発芽させるまでの手順

では早速アボカドを種から発芽させるまでの手順を紹介します。

①なるべく大きい果実を選ぶ


アボカドは大きい種のほうが発芽しやすいです。

そのためなるべく大きめの実を購入する必要があります。

全体的にふっくらしている実ほど種が大きい傾向にあるので、そういった実を選んで購入しましょう。

②果実から種を採る

まずは実から種を採りますが、包丁の扱いには気をつけてください。

アボカドの種は直径4cmくらいのものも多く、力を入れて包丁で切ると種を傷つけてしまいます。

そのため包丁を入れるときはゆっくり入れて、種に刃が当たったら実を回して果肉の部分だけを切っていきましょう。

写真では見栄えのために縦に切っていますが、オススメの切り方は「横切り」です。

まずアボカドを立ててから垂直に刃を入れましょう。

縦に切ってしまうと種の根が出る部分を傷つける可能性が出てくるため、不安ならこの方法で種を取り出しましょう。

偶に果実の中で根を出しているアボカドもあります

ボケた写真ですみませんが、こんな感じで実の中で根を伸ばしていた種です。

熟してから時間が経ったアボカドだと、こうして種から根が出てしまうことがあるそうです。

もし根が出た状態で縦に切ってしますと間違って根を切ってしまう恐れがあります。

横切りの場合でもこうなっていることに備えて、根を折らないように慎重に作業しましょう。

根が出ている場合はそのまま土に植えれば簡単に育ってくれるので、見つけたらラッキーとでも思っておきましょう。

※この場合も果肉部分はそのまま食べられるので安心して食べてください。

③種についた果肉を洗う

種を採ったら種の表面についている果肉を洗って取りましょう。

果肉を残しておくとカビの発生の原因になります。

アボカドの種は肉厚なのでカビの影響を受けにくいですが、しっかり発芽させるためにもなるべくキレイにしておきましょう。

④種を植える

いよいよ種を植えますが、アボカドは「水耕栽培」「土植え」の2種類の発芽方法が使えます。

水耕栽培の場合

水耕栽培では種の下半分が浸かるくらいの水の量で栽培します。

注意点として種全体を水の中に沈めないようにしましょう

種も呼吸をしているため、水に沈めてしまうと呼吸ができなくなり窒息してしまいます。

そのため最低でも種の上の部分の1~2割くらいは、水の上に出すように設置できるようにしましょう。

このように種の側面にならつまようじを指してもOKです。(むしろ固くて深く刺さりません)

あと1~3日経つと水が濁ってくるので、汚れてきたらすぐに水を変えましょう。

水が汚いと根が出ても腐ってしまうため発芽しなくなってしまいます。

土植えの場合

土植えでも下半分くらいが埋まっていれば大丈夫です。

ただ土が汚いとカビが発生しやすくなるので、不安ならできるだけ新しい・きれいな土を使いましょう。

アボカドだけに限りませんがオススメになる用土は「赤玉土」です。

赤玉土は清潔で保水力もあるため、カビが発生しにくく水枯れも起こしにくいです。

赤玉土が水を吸い込むとわかりやすく色が変わって湿るので、その状態が維持できているなら水を与えなくても大丈夫です。

赤玉土の注意点として土が固まりにくいので、植え替えのときに苗が引っこ抜けないように注意してください。

⑤2週間~1ヶ月水を与える

最低限根が出るまでは水を枯らさないようにしましょう。

早ければ2週間ほどで根が出始めるので、それまでは完全に乾燥しないようにしましょう。

ある程度湿っていれば大丈夫なので、土の表面が乾燥するくらいになったら水を与えれば大丈夫です。

⑥根が出たら土植えに

水耕栽培の場合は根が出始めたら土に種を植え変えましょう。

根が長くなるまで放置すると植え変えの際に根が折れやすくなります。

3~5cmも伸びていれば十分なので、そのくらいが植え替えの目安です。

根付きや成長を促すためにも早めに土に植え変えましょう。

⑥種が割れれば発芽

根が出始めてしばらくするとようやく芽が出始めますが、早く芽を出したいなら種に亀裂を入れておきましょう

アボカドが発芽する場合このようにまず種が割れてから芽が見えるようになります。

芽が出始めると種が縦に亀裂が入り始め、完全に割れてから写真のように芽が見えてきます。

別に放って置いても完全に割れますが、少しでも早めたいなら種を縦にカッターなどでキズをつけてみましょう。

あらかじめ亀裂を入れておけば自力で種を割りやすくなります。

ただカッターなどで完全に割るのはやめましょう。

勢い余って芽を傷つけてしまうと、今までの苦労が台無しです。

あくまで芽が自力で種を割れるようにサポートするくらいに留めましょう。

植え替えたあと

こちらは発芽時期が冬場と重なってしまい、室内で育てたアボカドです。

発芽してから大体3ヶ月くらい経ってます。

発芽してしまえばあとは順調に育ってくれ、大きな葉をいくつもつけてくれました。

背丈が20cmを越えた辺りから少し大きめの植木鉢に植え変え、栄養不足にならないようにします。

植え替えたあとに幹が1~2mくらいに成長したら、てっぺんの茎を切り取りましょう。

こうしててっぺんあたりを切り取ると写真のように横から新しく枝が生えてきます。

新しい枝が生えれば横に広がるようになり、実をつける枝も増えていきます

地植えなら数m成長しても問題ありませんが、鉢植えなどで大きくしたくないなら早めに切り取っておきましょう。

寒い時期のアボカドの扱い方

寒いときにアボカドを発芽・栽培しようとするときの注意点になります。

発芽させるなら15℃以上は欲しい

アボカドのタネを発芽させようと思うなら、最低でも15℃以上の温度が欲しいです

春先以降で気温が20℃以上になれば、そのまま水耕栽培などをすれば発芽しやすいです。

寒い時期に発芽させたいなら最低でも15℃、余裕を持つなら20℃以下にならないように、ホットカーペットのようなものを使って夜間でも温度が下がらないようにしましょう。

ある程度成長するまでは家の中で

発芽時期が寒い時期と重なってしまったら、室内の日が当たる場所で栽培しましょう。

室温が5℃を下回らなければ、冬の間でもしっかり育ってくれます

ある程度成長するまでは室内で育てましょう。

成長すれば常時外でOK

アボカドは耐寒性があるためある程度成長すれば寒い時期でも外で育てられるようになります

成長したアボカドは熱帯型の果物にしては耐寒性があり、最低気温が-2~-3℃くらいの氷点下になる寒い時期でも育ってくれます。

このため日本の冬でも育てられる地域が多いです。

茎の太さが1cm以上・背丈が30cmくらいの大きさになれば外に出したままでも冬を越せるようになります。

ただ流石に雪に埋もれるような寒い地域では若干不向きなので、鉢植えの状態で屋内に置くなどの対処をしましょう。

実を採るには人工授粉が必要

アボカドは厄介な性質を持っており自然受粉しにくいです

アボカドは雄花・雌花を出すタイミングがそれぞれ午前・午後と分かれる性質があるため、虫などによる受粉確率が低いです。

例えば午前中に雄花が出たら午後には雌花、午前中に雌花が出たら午後は雄花といった感じに分かれています。

確実に受粉して実をつけてもらうには複数の品種のアボカドを植えるか、雄花(花粉)を採っておいて雌花が咲いたら自分の手で受粉させる方法があります。

ただ種から育てる場合だと日本で販売されているアボカドの実は「ハス」という種類が大半なため、2品種揃えるのはかなり難しいです。

そのため種から育てたアボカドの場合は人工授粉がメインになると思っておいたほうがいいです。

最後に

これでアボカドを種から育てる方法の紹介を終わります。

アボカドは観葉植物としても有名で、実を採ることを目的とせずに育てている人もいるそうです。

私としては完全に果実目的なので、数年後に実を採れるくらいにまで成長しているのを願います。